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店をやめようと思っていたのにあと10年やると決めた話



告知していたようにBIG LOVE RECORDSは改装のため3月は丸々お休みをいただく予定です。
今回は老朽化した床や天井や中までボロボロになってるぽい壁などを補強も兼ねて一度スケルトンにしてしまうため3週間以上はかかってしまう模様。
このようなビルの3階の奥で店を始めて21年。
最初は事務所として借りておりこの場所に来てからは23年です。
恐ろしー


2000年代に3回くらい行った改装後はお金もないので皆に手伝ってもらいながらヒロミもびっくりこれぞ本気のDIYレベルでずっと『あーでもない、こーでもない』自分でやってきたのですが、10年くらい前にようやく現在のベストといった形に落ち着いたのでもう改装もプチ改装もするつもりはありませんでした。
第一、インスタライブなどで話したようにBIG LOVEはあと3〜5年くらいでやめようと思っていた私です。
本当です。



私が好きだったのは若者ためのカルチャー、ユース・カルチャーやアンダーグラウンド・カルチャー、そこに生まれるパンク・スピリッツでした。
その表現方法である音楽やファッションに夢中になりました。
反骨精神から生まれる全てのサブ・カルチャーは若者のためのものであり、全てが新しかった。
そんな音楽やレコードが大好きでした。
新しいものは全て若者のためのものでした。



と、いつまでも思っているのは私たち年寄りだけでした。
我々はなかなか認めませんがサブ・カルチャーはとっくに若者のものではありません。
いつの間にか年寄りのためのものになっていました。
Horsegirlなんて10代のクソかっこいいバンドも登場したけれど、我々年寄りのために生まれてきてくれた突然変異な気がします。
彼女たちが特別なだけでクソかっこいいだけです。
ライブの動画を観れば最前列にはハゲた我々おっさんばかりだもの。
だけどそのおっさんたちのパワーはハンパないです。



音楽もファッションもエッジー効いてるものがクソかっこいい!
なんて私が興奮しているものは若者にとって昔の感覚のもの。
ノスタルジーぷんぷん。
もちろんそれをカッコイイと思ってくれる若者もいることでしょう。
でも「若者はこうでなきゃ」と私たちが思っていた感覚は今の若者にとってピンと来るものじゃないはず。
「盗んだバイクで走り出す」奴はただのバカと今なら思うのと同じです。



BIG LOVEはやめて違うことしようと思っていたのはそういった理由からでした。
若者たちがドキドキしない店なんて続けたくないからです。







パンデミックもさすがに日本でも終わりな雰囲気になってきた昨年の初秋でした。
ある日突然びっくりするほど沢山のお客様が海外からやってきてくれました。
パンデミック前も海外からのお客様によく来店いただいていましたが、全く全くそれ以上の勢いです。
そして口々に彼らはこう言いました。


「やっとBIG LOVEに来れた」




パンデミック前と比べて一番驚いたのは韓国からのお客様がめちゃくちゃ増えたこと。
しかもみんなオシャレになってる!
これには本当にびっくりしました。
オシャレだからこの人は日本人じゃないな、とわかるほどにオシャレ。
そして彼らは店内で沢山の写真を撮っていきます。
悪い意味ではなく彼らは礼儀正しい方ばかりです(こんなこと言ったらなんですが前よりなんだか凄く良い感じ)。

とてもオシャレな彼らがBIG LOVEで写真を撮りたい。
そうなの?

だったらもっと映えなきゃな。



感謝すべきことに沢山のアーティストからの連絡や僕らの存在なんて知ってるとは思いもしなかった超有名ブランドや超人気ブランドから話も沢山やってきます。
でもそれは僕らがどうこうとかじゃなく、だって僕らはただラッキーで恵まれているだけです。

だけどもう少しだけやろうかな。



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