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筒香嘉智、来期に繋がるインパクトを!

筒香嘉智選手がレイズを離れ、ドジャースに入団しましたね。
これについて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。

レイズからドジャースへ。いいじゃないか!

筒香さんは、メジャー2年目の今季、レイズで26試合に出場して打率.167、0本塁打、5打点。5月12日に事実上の戦力外通告を受けてしまいました。
ところが、ドジャースへの電撃移籍。捨てる神あれば拾う神あり、とはまさにこのことです。日米の多くのメディアから、筒香さんは日本に帰国せざるを得ないと言われていただけに、名門ドジャースへの移籍は私の心を躍らせました。しかしながら、日本メディアの記事、野球評論家の意見、またそれらの記事に対する一般読者からのコメントには、残念ながら否定的な評価が溢れています。それらの意見は、おおむね以下の3点に集約できそうです。

①93マイル以上の直球に差し込まれているから通用しない。
②ミート力、長打力、守備力、送球力、走力のうち、長打力しか無いから
 ダメだ(この5つの能力をメジャーでは“Five tool”と呼びます)。
③ドジャースのけが人が復帰したら出場機会がないからムリだ。

でもね、そんなことは筒香さん自身が、すべて分かっていると思うのです。
そのうえで、野球の発祥の地、その世界最高峰の舞台で挑戦を続ける筒香さんを応援したいと、私は思います。

まだまだやれると、俺は信じているぜ。

上に書いた①については、筒香さん自身が乗り越えることを祈るしかありません。データ解析を重視するメジャーでは、去年から今年へ年を重ねたことで、筒香さんに関する資料も蓄積されて、配球の厳しさが増しているのは事実だからです。
しかし、②について、物は考えようです。もともとメジャー移籍のとき、筒香さんは“ファイブツールプレイヤー”として必要とされたわけではなく、長打力を期待されていました。また、メジャーでは「出塁率+長打率」が、打者を評価する指標として一定以上の価値を持っています(この打撃の指標を“OPS”といいます)。そう考えると、昨年は通常のシーズンと比べて4割以下の試合数でしたが、筒香選手は8本の本塁打を打っていますし、また出塁率に寄与する選球眼にも高い評価を受けていました。
そして、③については、残念ながら、そのとおりとしか言えません。現在のドジャースは主力選手の数人が故障者リストに入っており、戦力不足がはなはだしい状況です。筒香さんの獲得は、急場しのぎでローコストの補強であることに間違いはなく、主力選手が復帰すれば出場機会は減じてゆくでしょう。ただし、前向きにとらえれば、この短くてはかないチャンスに準レギュラーとして、あるいは代打の切り札として大きなインパクトを残せば、来シーズンに別のチームと契約するチャンスがあります。そして、ここにこそ筒香さんが未来を拓くチャンスがあると思うのです。ダルビッシュ投手が「メジャー最強打線」と呼んだドジャースで今シーズン中にレギュラーを獲得し、来年も再契約を結ぶのは、今の筒香さんにとってはかなりハードルが高いかもしれません。それならば、来季に他球団から欲しがられるようなインパクトを重視したプレーをして欲しいなと思います。

もともとドジャースとの契約は今季のみでは?

すでに述べたように、現在のドジャースは主力の欠場が相次ぎ、急場の戦力補強が急務でした。“複数のポジション守れる経験値の高いベテラン”を探していたのです。エンゼルスから戦力外通告を受けた、右打ちのアルバート・プホールス選手を同時に獲得したのもこのためです。成績がすべての過酷なメジャーリーグのこと。筒香さんは、出場してすぐによい結果を残さなければ、容赦なく出場の機会が失われてしまうおそれがあります。けが人さえいなければじゅうぶんな戦力を誇る、メジャー屈指の球団ですから、とても残念ながら、客観的にみて筒香さんは現時点では来期の戦力構想には入っておらず、今季のみの契約で終わる可能性が高いです。そのためにも、みんなの記憶に残るインパクトのある活躍が必要です。

筒香さんなら、きっとやれるはず!

デーブ・ロバーツ監督は筒香さんの獲得にあたり、「興奮している。日本では素晴らしい打者だった。一塁、三塁、左翼を少しずつ、そして、代打としてプレーしてもらうだろう」と起用法を明かしました。筒香さんの打撃についても、「打撃コーチらと話し合いをする。(打撃メカニックに)少し修正がいるようで、わがチームのコーチ陣は(何をどう修正すべきかを)把握している。話し合いをして一緒にやっていきたい」と筒香さんの再生計画に自信をのぞかせています。筒香さんは、みごと再生することが出来るでしょうか。私はきっと再生できると信じています。筒香さんの実力はこんなものじゃありませんから。そして、もしドジャースでレギュラーを獲得できなくても、シーズンオフに他球団から誘いの来るようなインパクトのある活躍をして欲しいものです。まずは今季第一号の豪快なホームランを!
もともとドジャースは強打者の再生には実績があります。例えば、マックス・マンシー選手だって、アスレチックスを戦力外になってからドジャースに拾われて再起しました。同じく、ジャスティン・ターナー選手も、メッツからドジャースへ移籍してから覚醒し、大ブレーク。今やふたりとも、押しも押されもせぬドジャースの主力打者になったのです。

今日、筒香さんの背番号が「28」になったと発表されました。
筒香さんだったらきっとやれるはず。
筒香さん、がんばれ! レッツゴー、ツッツゴー!




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