♯0:はじめに
どうも、糸屋で働く衣服好きです。
名前はまだありません。現在ニックネームを考え中です。
自身の頭の整理、考えている事のアウトプット用にnoteを活用することにしました。
ここでは自身の思うこと、考えている事を忖度無しでつらつらと書いていこうかなと思っています。
私は大の衣服好き(≠ファッション好き)なのですが、身内に「そんなに好きならブログとか書いてみたら良いじゃん!」と言われた事も、noteを始めるに至った理由の一つでもあります。
簡単に自己紹介をしておきますと、私は現在繊維商社に務めています。
繊維と一言に言っても、紡績、織り、編み、洗い、染色、資材…等々、非常に細かく分業化された業界で、私は糸のフェーズにいる会社に所属しています。
繊維/アパレル業界のこのような分業体制は川の流れに例えられる事が多いのですが、糸屋は "川上" に位置しています。反対に最終のアパレルや小売は "川下" となります。
私は「衣服好きであり、ファッション好きではない」と書きましたが、川下はより "流行" や "人気" といったビジネス的要素をファッションとして落とし込んでいるのに対し、川上はより、"モノ" にフォーカスしたプロダクト的要素を主体としているイメージです。
私はそういった "モノ" が好き、というわけです。
"流行" や "皆が好き好んでいる" という事には全く興味がないのです。
(面倒で天邪鬼な人間だという事に薄々感づきましたか?)
とは言え、衣服が好きでこの業界に身を置く者として、よりビジネス的な/ファッション的な分野にも触れる必要があると考え、副業も始めました。
ドメスティック/インポートブランド、ヴィンテージ等を取り扱う、小さな個店です。そこでは、一般的に想像するセレクトショップとは異なる柔軟な考えを持つオーナーがいます。そのオーナーも他業種の血を入れたい、という事で快く業務委託契約を結んで頂いています。
現在は店頭には出ておらず、オンラインショップにおけるテキスト作成、画像撮影等を行っているのですが、私が衣服に対して持つプロダクト的観点は、その個店のスタッフにも響いているようで、反対に私もその個店からファッションビジネスについて学ばせて頂いています。
ここでちょっと話は変わりますが、皆さんは「衣」についてどんなイメージがありますか?
「衣食住」は人々の暮らしを豊かにする要素、として周知されていますが、昨今の不景気ならびに業界の暗いニュースなんかを目にすると、「衣」のみがどんどんと取り残され、価値の低いものであるとの印象が拭えません。
そもそも、もうユニクロで十分!なんて方も多くいると思います。
確かに、「衣」はTPOを正しく守れる最低限の枚数さえあれば、生活に困る事はありませんよね。高い衣服は趣向品の扱いにもなりますし。
私は「高い=良い」とは一ミリも思っていませんが、モノとしての価値と上代が釣り合ったモノ、かつ作り手の思いや魂が込められたモノが好きで、もっと言えば国内の技術(世界的にみて衣服における日本の技術力はトップクラスです)や歴史を、日本の "文化" として捉えているのです。
そんな文化を身に纏う事で自身の士気を高め、気分を上げているのです。
いやいや、そんな大袈裟な…と思う人もいるかもしれませんが、現代における衣服の本質的な楽しみ方はそこにあると真面目に考えています。
考えてみてください。「衣」がどのように発展をしてきたか。
気温や環境などの地理的要因を解決する為、身分や地位を証明する為、効率的に狩猟をする為、人と人とが戦をする為…
古くからの「衣」は明日を生きる上で必要だったモノなのです。
「住」や「食」と同じように。
しかしながら文明が発達し、健康に生きていける暮らしを与えられた我々が当時のような「生きる為」に衣服を着用する環境ではなくなりました。
にもかかわらず、現代の衣服のほとんどが、「誰かが/いつかの時代に/何かをする為に」作られた衣服を原型としています。
そうであるならば、その原型が生まれたであろう時代に思いを馳せながら、現代流にアップデートされ、進化したモノづくりを体感する事は、とっても心が踊らされませんか?
私は日々そんな事を考えながら、衣服に向き合っています。
Clyde wearing Kics Documents. for me
この画像は私の今のルーツとなったお店のキャラクター "Clyde" が大好きなブランド "Kics Document." のルックを着用したイラスト。お店の受注会のノベルティとして書いてもらいました。家宝の一つなのでフルバージョンは載せません。。。
では、また。
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