一年の刑
一体何をやらかしたと言うんだ。
「2025年」に一年間も囚われるなんて…
罪状と刑務作業を列挙してみよう。
またの名を、去年の振り返りと今年の目標。
罪状
勉学
大学の授業は一コマあたりの要求が高くなっていったが、その分面白い授業が増えた。レジュメを切って発表する授業も多かったし、受動的に能動的になれた。グループワークへの臨み方には反省が大きい。コマ数が少ない割にそれなりに落としたし、他の分野の授業を取る冒険をあまりしなかったのが悔やまれる。
本は結構読んだ。教育理論を中心に、教育実践や心理学、現代思想、哲学、社会学、芸術論など、今まで手を出してこなかった領域にも見識を少し拡大できた。とは言え哲学書はちんぷんかんぷんだし、科学や数学の本は三行でそっ閉じ。それなりに余裕のある一年だったから、もっと薄く広く読み漁ってもよかったかもしれない。
教師に向けて
勉学の一部ではあるが、小学校教員免許取得に向けての活動は分けて書こう。何と言っても教育実習は、2024最大のイベントだった。対人関係が苦手な僕なりに、同じ学級に配属された相方とはうまくやれていたし、子供たちとも一歩ずつ関係を築けていけてたと思う。相方が上手く僕をあしらえるようになったという方が正確かもしれないし、子供達との関係構築は遅すぎて僅かな教育実習期間では全く不十分だったかもしれない。
まぁそんなことは教育実習の本題ではなく、授業の手練手管も同じく本題ではない。
「学校にいる全ての存在は人間である。」これが最大の収穫だ。先生だって一人の人間で、限界も間違いもある。児童も全員人間で、一人たりとも、一瞬たりとも、何かと同一であることはない。変わり続ける。学校を支える色んな人もいて、それぞれがそれぞれに思いや願いを持って関わっている。
教育は微力だが無力ではない。不完全だが害悪ではない。
この学びは僕の人生観の中核として、しばらくの間僕を支えてくれるだろう。
研究の始まり
卒論に向けて、何をやりたいのか探すところから始まった。そもそも僕が小学校教師の道を選んだ理由の一つには、「今の学校はつまらない」「今後は教科の勉強以外が学校の価値の主軸になってくるだろう」みたいな考えがあった。レッドオーシャンの辛うじて青い部分が「学校を楽しくすること」と「非認知能力の育成」だろう。そしてその鍵は幼稚園教育にあるんじゃないかと目論んでいる。
たかが学部生の卒論とはいえ、一応これくらいにしておこう。これ以上何も決まっていないとも言う。まずいね。
サークル
執行代だったくせに、殆ど活動に参加しない幽霊部員だった。イベントごとだけに顔を出す僕をサークルの一員として受け入れてくれた。ありがたい限りだ。道楽と運動習慣くらいにしかならなかったが、めちゃくちゃ楽しめていたから百点満点だ。今後も続けていきたいね。
友人関係
無理せず接せられる、安心して己をさらけ出せる友人が結構増えた。中高の友人の前と比べたらだいぶカッコつけてるけど、大学ってのは背伸びをする場所だからね。その背伸びも「ヘンな奴」と思われることでウザさを軽減出来ているはず。funnyではなくinteresting枠の面白さという、まぁ自分で言うのはあまりに恥ずかしいキャラ付けによって集団で生きながらえている。僕としてはfunnyのつもりで言ってるんだけどね。観察対象に向けるみたいな好奇(奇異?)の目を感じる。
授業とかサークルみたいな「場」が保証する限りにおいて、自分の「価値」を提供することを人間関係の全てだと思っていた。その考えの大枠は変わっていないが、「場」を作って「価値」を定義するのも自分たちでやっていいという当たり前のことに気付けた。人間関係構築力level1の僕としては、出発点となる「場」を与えて欲しいけれど、そこから離れていくことくらいはできるっぽい。
反省点は僕の都合を押し付けすぎたかもってとこかな。
アルバイト
集団指導の塾講師として小学6年生に国語を教えた。詳細は別の機会に。
接客業や肉体労働をやっておくべきだよな。塾講師なんて高学歴の水商売で、人生を貧しくする社会悪に加担しているに等しいんだから。僕の一番高値がつく部位は頭と口なもんで仕方なく…
趣味
一貫した趣味をほとんど持たない。今後長い人生を考えると、何も考えなくても「快」を手に入れられる手段を見つけておくべきだとは思う。強いて言えば散歩?それはジジイすぎるか。徹底して自己目的的でなければいけないと思っている、アソビ原理主義者だから「趣味」を作るのも気が引ける。ましてや「人に言えるような趣味」なんてもってのほかだ。
旅
一人旅をたまにする。2024は夏休みにしかしなかった。移動式引きこもりなので、交友を広げるとかは全くない。国内47都道府県くらいは大学生のうちに制覇したいな。あと四国4県、新潟、富山、北海道、広島、岡山、鹿児島。
友達と旅行だってしましたよ。
本当の罪
匿名だとしても書くのが憚られるくらいの大やらかしをしているんだけど、当然書けないね。懺悔。過去の自分を告訴してどうにかなるんだったらノータイムで訴える。詐欺罪と器物損壊罪で。
法に背くような罪は犯してません。だからこそ根源的な悪に近いとも言える。自分と、身近な人への、裏切り。
刑務作業
残念ながら、僕は無欲な人間だ。欲を持つことをためらってしまう。抱負を聞かれたその場をやり過ごすためだけに「彼女を作る」とか「筋トレする」とか言ってるけど、それは嘘の欲望だし、言った手前行動するとかもない。本当の欲望が分からなくなってしまったのかもしれない。どんな欲望も社会がそれを望むことを強要しているだけにしか思えない。
生きる
切羽詰まっているわけではないが、生きる。ただ在るだけではなく。ちゃんと意識して生きないと、どんどん痩せ衰えていくから。物理的にも精神的にも。
繋がる
新しいコミュニティに飛び込むのは多分無理。そんな勇気も余裕もない。今ある縁を大事にしよう。ありがたさを忘れずに。変化を恐れてはいけない。形あるものもないものも、全てやがて壊れゆくのだから、一瞬の煌めきを楽しもう。
清算
答えを出す年だ。年貢の納め時とも言う。形になるものを生産しなければいけない。ただ義務だからと作るのではなく、それが自分を示す表現でもあるようなものを作りたい。凄惨な結末にならないことを祈る。
総括
目標を設定して、それに向かうスモールステップで…みたいなの、苦手なんだよな。別に必ずしも達成する必要はないものだけど、「抱負」が形骸化するのは良くない。だから抽象的で成否が曖昧な、何とでも評価できるような目標しか掲げてこなかった。
今年の抱負は来年の目標を立てること
ってのはボケとして三流以下だよな。お似合いか。