日本の音楽クリエイターのスピーカーが壁に隣接している問題
本日は日本のプロデューサーのスピーカーが壁に隣接している件についての記事になります。日本の住環境にも言及してしまう内容になるので危険度高めです。不快な気持ちになりそうな方はページを閉じていただけますようお願い致します。
※HOOKの歌詞が「日本のプロデューサー スピーカー壁に隣接している」曲を聴きながらお読みください。
自分は日本の札幌を拠点にして、毎日楽曲制作をしています。音楽制作スキルを最新に保つために、日本・海外の音楽制作者のインタビューや制作環境が公開されると「どんな機材を使っているんだろう?」とチェックしています。
10年くらい音楽クリエイターの記事や写真を読んでいて気が付いたことがありました。それは....
「日本の音楽クリエイターのスピーカーが壁に隣接している」ということ
インタビュー記事の写真にクリエイターや編曲家の制作環境が添付されていて、このyoutubeのサムネの様にスピーカーを壁にビタ付してある写真を見ることがあります。全員じゃないですよ。割合は数えてませんが、意外と多いなと。
作曲や作詞のみを請負い納品している人ならばスピーカが壁にくっついていても問題は無いと思うのですが、編曲やプロデューサー等の原盤制作者のスピーカーがビタ付されてる写真もあったりして....これどうやってミキシングしてるんだろう?と疑問に感じていました。
ミキシングやマスタリングに限らず編曲でもスピーカー隣接していたら音の積み重ねどうやってやっているんだろう?と
ディスにならないように記事にしたいと思ってます。
前提というか、定義として....
音楽をどの環境で聞いても良い感じにするのが「MIX・MASTERING」
音楽は基本的にどのような環境でも聞こえるように制作する必要があると自分は認識しています。
「イヤホンでしかリスナーは聞いてないから、ヘッドホンで制作しても良いとか」「ノートパソコンのスピーカーで聞いてるから...」「いいヘッドホンで上手くミキシングしたらクラブでも良い感じに聞こえる様になるんですよ」と言及してる人がいてもそれはあなたの感想ですよね?という感じで自分は気にしない様にして距離をとってました。
何故ならスマホやpoorな環境でしか聞かれない音楽が、いつの日か人気が出て街頭で流れたり、CLUBやフェスのDJがプレイしたり、家のシアターシステムで爆音で聴きたいリスナーが出てきたり、レコードで聴きたいというユーザーが出現したり、海外のお店などで流れたり....音楽の可能性は無限大なわけです。
製作時の熱量やデータの再現性の点で原盤を後でリメイクする機会は少ないです。どんな環境でも機能するように、考えられるアウトプットを広く想定して作ったほうが良いと考えています。そういった観点から「CLUBのスピーカーで大爆音でプレイしても遜色ない音源」が良いよなあ....と。
リスナーやDJが「この曲大好き!!!」「CLUBの爆音で聞いて爆上がりしたい!」と思ってリクエストしたり選曲してプレイしてみたら
耳が壊れる
イヤホンで聞いたら良かった曲がCLUBではスカスカ
何か違和感がある。思ったより盛り上がらない。という悲劇が起きないためにも2点スピーカーで周波数特性に偏りがない音源を作ったほうが良いのではないだろうか。そう常日頃思っています。
加えて奥行きのある3Dの音場を作るにためには壁に隣接していないスピーカーが必須で、ヘッドホンやイヤホンのみで音の立体感、前後を確認することは難しいです。自分は。
※追記(3/21)この記事投稿後カフェモカさんという方がRTして内容を補足してくださりました。
自分の記事だけでは「何故、スピーカーが隣接しているとモニターできないのか」が書かれてなかったので言語化して頂いてありがたかったです。
※隣接していても問題無い!と言う方も是非コメントお願い致します。
なので自分は2点スピーカーでミックスしたほうがベター。2.1chのウーファーがあったらもっと良い。そう考えています。編曲の段階から必要だなと。
長かったですね。前置きというか、予防線が。
で、本題の何故スピーカーが壁に隣接しているのか問題
いろいろ考えて自分なりに予想してみました。
・必要としていない(ヘッドホンやイヤホンで問題ない)
・音楽制作のギャラが安くて広い部屋を借りられない
・みんなが壁に隣接しているからそういうもんだとおもっていた
・「そんなこと言ったってしょうがないじゃないか!」えなり
これのどれかかな?と...これ以上でてこなかったのですが
どんな理由にせよ根深い日本の問題だと思っています。
音楽で仕事にしたい!このアーティストの曲を作れるようになりたい!
という夢の描いた若者が、制作環境を参考にするために調べた結果....クリエイターのスピーカーが壁に隣接していたら「これで僕もプロの音楽を作れる!」って思ってしまいます。
「日本の音楽クリエイター スピーカーが壁に隣接している」の連鎖。
自分の予想できていない理由があるかもしれないので、もしご存知の方はコメントなどで教えてください。
そして日本の音楽が豊かになるように、家や部屋を作る法律で最低12畳以上を確保にするとか、4部屋の賃貸しかないとか。それを安い金額で借りれるように法律で制定するとか。ウーファー鳴らしても下の人に響かない作りにするとか....絶対無理だと思いますが。国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物の敷地・設備・構造・用途についてその最低基準を定めた、日本の法律である建築基準法を見直して頂けますようお願い致します。
日本の木造建築、狭いマンションで隣の部屋に低音が響かない様に60hz以下の低音をカットするという怖すぎる都市伝説も流布されております。
住環境や経済環境のせいで音楽の形を変えられてしまうのはいかがなものか。日本の音楽が世界のメインストリームで一ミリも聞かれていない理由には言語問題だけじゃなく音の作りが特殊という理由もあるのではないかと自分は感じています。
自分の結論としては、建築基準法と下請法を修正しましょう。
ちゃんとしませんか?
こんな記事の中だけでも、イキがっておきたいと思います。