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ツンデレ人気の衰退とソーシャルゲーム普及の相関について

はじめまして。大剣見習い(たいけんみならい)と申します。
初noteということで、拙い&長い文章になりますが、お付き合いください。

緒言


さて、オタクのみなさん、アニメ・漫画・ゲームは好きですか?
私は大好きです

では、ツンデレキャラは好きですか?
私はそうでもありません

人生で唯一の女性との接点である2次元でなんでキツい態度をとられないかんのか?って感じです。
ツンデレ好きからしてみれば、最初のキツい感じがあるからこそ、デレが輝く的な言い分はあるかもしれません。
しかし、弱いオタクである私はキツさを求めていません。
(作品においても、盛り上がりを演出する為の物語の谷間も苦手。
ステージで失敗したり、いじめられたり、怪我したりとか)

しかし、思い返せば私がオタク文化に触れ始めた2006年頃はツンデレキャラが世の中を席巻していた記憶があります。
シャナ(灼眼のシャナ)
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール(ゼロの使い魔)
逢坂大河(とらドラ!)
パッと浮かぶのはこのヒロインあたりでしょうか。

CV 釘宮理恵という圧倒的暴力

この時期と比較すると、今はメインヒロインがツンデレキャラである作品がめっきり減ったように感じます。
ツンデレキャラの派生である『暴力系ヒロイン』なんて、ここ数年見た覚えがありません。
私の中での最新は桐崎千棘(ニセコイ)で止まっています。
(原作完結が2016年ってマ!?)

本記事では『本当にツンデレキャラの人気が衰退しているのか』
『本当だとしたら、その理由は?』
という部分について述べていきます。
よろしくお願いいたします。


データ収集


データ①【このライトノベルがすごい!】

以下は2005年~2024年までの【このライトノベルがすごい!】の歴代女性キャラクター部門1位キャラクターである。

【このライトノベルがすごい!】の歴代女性キャラクター部門(1)


この中でも2010~2014年、2016~2019年は御坂美琴(とあるシリーズ)が長期間に渡ってランキングを独占。
隙間の2015年も雪ノ下雪乃(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。)と、ツンデレキャラの時代が続いていたことが分かる。
(雪ノ下雪乃がツンデレであるかどうかは要検討だが)
だが、ここ数年では椎名真昼(お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件)がその席に座っており、アニメを観た限り、彼女はツンデレ属性には該当しない。

データ②ツンデレ美少女キャラランキング


有力なソースとは言い難いが、投票数8,372票という事で【みんなのランキング】というサイトの結果を挙げる。

ツンデレ美少女キャラランキング(2)

ここで特筆すべき点は『新規ツンデレキャラの少なさ』である。
ランキングにはツンデレキャラとして殿堂入りしている御坂美琴、アスカ、逢坂大河などが並ぶ中、比較的最近の作品としては中野二乃(五等分の花嫁)、桜島麻衣(青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない)が挙げられる。
しかし、これらキャラクターも比較的新しいだけであり、ここ1,2年という期間ではない。
このことからも多くの人から支持を集める新しいツンデレキャラが台頭していないことが分かる。

考察


これらのデータから、ツンデレ人気が衰退傾向であると言える。
(根拠となるデータが弱い所もあるが、オタク諸君もツンデレ人気に関しては肌で感じている部分もあるだろう)

では、その理由はどこにあるのか。

「人気の衰退」とはつまるところ、「需要の低下」である。
これは「消費者側の好みの変化」であり、その変化をもたらした要因こそがツンデレ人気衰退の根源的な原因であり、【ソーシャルゲームの普及】がこれにあたると主張したい。

ツンデレ人気の衰退

需要の低下

オタクの好みの変化

ソーシャルゲームの普及

私が子供の頃は、もちろんスマートフォンなど存在しておらず、ゲームをするにしてもカセットを年に1本程度、おねだりして買ってもらった。
このときの1本は非常に重く、吟味に吟味を重ね、後悔が無い物を選んだ。
(遊び始めたときのワクワクを今では味わえないと思うと、大人になる寂しさを感じてしまう)
そして、この1本でハズレ、悪い言い方をするとクソゲーを引いてしまった時も、「このゲームは面白いんだ」と信じ込み、自己催眠に近い状態でゲームクリアまで遊びきった。
この経験は私以上の世代ならば共感してもらえるはずである。

しかし、スマートフォンの普及とともに市場を伸ばしているソーシャルゲーム(以下ソシャゲ)の登場がオタク達の価値観を大きく変える事となる。

ご存知の通り、ソシャゲは基本無料プレイが多く、スタート段階およびカジュアルプレイにおいて必ずしも金銭を支払う必要は無い。
それ故、気軽に始め、気軽に辞める事ができる

以下、私がインストールし、辞めてきたアプリの一部である。
・パズドラ
・ブレイブフロンティア
・嫁コレ
・チェインクロニクル
・ツムツム
・ウマ娘プリティーダービー
・アズールレーン
・キャンディークラッシュ
・この素晴らしい世界に祝福を ファンタスティックデイズ
・World of tanks        などなど

短いものは1日で飽き、アンインストールしている。
辞める理由としては
・システムが怠い
・分かりづらい
・ガチャが渋い
・UIが見づらい
・なんとなく

などいくらでも挙げる事ができる。
各企業はユーザーの時間を自社ゲームに割いてもらう為、快適さ、爽快さを追求していく。
つまり、ユーザーは企業から甘やかされ続けている訳である。

昔はあった「カセットを最後までしゃぶりつくす貪欲さ」が、
ソシャゲの台頭によって失われつつあるのである。
その結果、さらに失ったものがストレス耐性である。
私が冒頭に述べたツンデレを嫌う理由。

人生で唯一の女性との接点である2次元でなんでキツい態度をとられないかんのか?って感じです。
ツンデレ好きからしてみれば、最初のキツい感じがあるからこそ、デレが輝く的な言い分はあるかもしれません。
しかし、弱いオタクである私はキツさを求めていません。
(作品においても、盛り上がりを演出する為の物語の谷間も苦手。ステージで失敗したり、いじめられたり、怪我したりとか)』

数分前の私

これなんか典型的だ。
多少ストレスがかかるような展開でも耐え、視聴を続けて最後にはその分のカタルシスを味わう
これが出来ない
自分語りで申し訳ないが、私は主人公が恥をかいたり、嫌な目に会う展開の時はテレビをミュートにし、薄目で視聴している。
そんなクソ雑魚オタクにはツンデレキャラと時間をかけて根気強く付き合って行く事が出来ない
もちろん、オタク全員がそうだとは言わないが、そういう傾向があり、ストレス耐性の低下に起因してツンデレへの敬遠に繋がっている。

では、ツンデレ以降、どのような属性へ人気が推移していったのか。
まずは【母性】
多くのオタクが癒しを求め、母性溢れるキャラを求めた。
ラノベにはなるが、【通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?】という作品もアニメ化までされており、もちろん私も視聴済みである。
また、ロリキャラにバブみを感じてオギャる風潮もあった。

ちゃまああああああああああああ


そして最近では【男性優位系】
なろう系でよく見る『奴隷を買ったら~~~』系である。
完全に主人公男性が関係の上位に位置しており、従順なヒロインという構図となっている。
【母性】、【男性優位系】これら2つの属性に共通している事は『初期値から好感度MAX』である点だ。
ママキャラはもちろん、男性優位系でも「酷い境遇から助けられた」というシチュエーションから多大な恩を受け、好意を持つ。
『自分をアピールして、知ってもらって、好きになってもらう。』
この過程に煩わしさを感じる近代オタクにとって、ツンデレのように時間をかけてマイナスからプラスへ転じるカタルシスよりも、最初から甘々で常にラブコメの大トロを口に放り込まれる作品が好まれるのであろう。
【男性優位系】は『初期好感度MAX』に加え、『異世界転生』と相性が良い為、最近になって台頭してきていると考えられる。

結言


以上の事から、『ツンデレ人気の衰退にはソシャゲの普及が大きく影響している』と主張する。
私の好みや感性の変化といった実体験を『オタク全般』とし、主語を大きく述べた意見には「そうだそうだ!」と同調する部分もあれば、「こいつ何言ってんの?」と人間性を疑う個所もあっただろう。
そもそもツンデレ人気は衰退してませんけど!?と激怒する過激派もいるかもしれない。
肯定、否定。どんなベクトルであれ、本記事であなたの心に響く部分があったなら幸いである。

引用


(1)
https://www.weblio.jp/content/%E3%81%93%E3%81%AE%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%AB%E3%81%8C%E3%81%99%E3%81%94%E3%81%84%21#google_vignette


(2)


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