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金の盾ー2024_09_12

先日、友人が主宰する劇団の公演を観に行った。
細かい内容を書くと何かしらに抵触しそうなので控えるが、終盤に金の盾が登場した。再生ボタンを模してあるアレだ。

ちょうどその前日、別の友人が弟への誕生日プレゼントに迷っていたので、Amazonで見かけた金の盾のレプリカを勧めたところだった。

舞台上に件の盾が登場した瞬間、私はその盾の出処を理解した。
それと同時に、本当に買う人がいるのかに驚いた。
考えると、まあそれくらい(舞台の小道具程度)しか使い道はないのだろう。それか中途半端なプロデュースや意味のないノウハウが書かれた情報商材で情報弱者から初期投資費を騙し取るタチの悪い連中の小道具にも使えるかもしれない。

何はともあれ演劇的な、虚構の世界の中でしか、件の盾は意味を持ち得ないのだと思う。現実では一切の効力を発揮しないジョークグッズである。
そんなものでも約1万円という強気の金額感で売られているのだから、世界は広い。

実際、どこまで再現されているのだろう。
素材はなんだろうか。名前は印字できるのだろうか。実物と同じ梱包で届くのだろうか。想像するだけならタダである。私はこの決して購入することのない盾のあれこれを想像して、そっとほしい物リストに入れるのだ。

銀の盾も売っていた。

【追記】
散々「盾」と書いてしまっていたが、本来は「楯」らしい。
先日、三河島駅のホームから楯やトロフィーを専門で取り扱っている工務店の看板を見かけた。それ専門でやっていけるものなのだろうかと思ったが、以前訪れた時と変わっていなかったので、きっとものすごい需要があるのだろう逆に、国内で格式のある楯やトロフィーを生産しているのがあそこだけだとしたらどうだろう。ロマンすら感じられはしないだろうか。

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