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子供たちに教えてはいけないこと~データ分析オヤジはご注意を!

野球パパコーチを10年間やって、色々な経験をして分かったことの中で、「これは子供たちに教えては逆効果となる」といったことも経験上、分かってきた気がしています。

子供たちに教えてはいけないこととは、それは・・・

子供たちにとって育成の邪魔となるデータ分析結果です。

もちろん、全てのデータ分析が悪いというわけではありません、子供に教えても良いデータもあります。例えば、スイングスピードとか、ベースランニングデータとか、子供たちのやる気にプラスとなるデータは子供たちに教えても良いと思っています。



子供たちに教えてはいけないこと


では教えてはいけないデータとは、そう、前述したとおり「子どもたちにとって育成の邪魔となるデータ」です。

子供たちにはデメリットとなるデータもあることを私たち指導者は見極める必要がありますが、本当に厄介なのは、子供たちに教えてはいけないデータは誰でも取得可能で、誰でも子供たちに教えてあげることができる特徴があります。

そんな子供たちに教えてはいけないデータを分析して教えてしまう指導者は、前回の”ブルシット・コーチ”同様に、誰もがそのような行為をしてしまう可能性があるので注意しないといけません。


それではいったい、どのようなデータが「子どもたちにとって育成の邪魔となるデータ」となるのか?それは・・・

対戦相手に関するデータ分析です。


「えっ?そのデータはチームが勝つためには必要なデータなのでは?」と思った方々もいらっしゃることでしょうが、おっしゃる通り、勝つためには必要なデータかもしれませんが、実は対戦相手に関するデータ分析は「子どもたちにとって育成の邪魔となるデータ」となる面も持ち合わせているのです。

確かに、高校野球から大学野球、社会人野球、そしてプロ野球といったレベルが高い野球では、対戦相手の傾向と対策を練ることは大事になってくるでしょう。


しかし、野球育成として大事な年代である小学生や中学生段階では、対戦相手分析の結果は教えていけないデータのひとつであると、私の経験上、そう感じざるを得ませんでした。


子供たちの”直感”を育成させましょう


育成を重視する小学生や中学生段階では、試合の中で色々と”直感”で判断させていくべきだと思っています。

子供たちには試合の中で直感でこれらのことを感じさせてあげたいと思います。

対戦相手はどのようなチームなのか?
今はどのような試合展開なのか?
自分が結果を出すためにはどうすれば良いのか?
チームの勝利のためにはいま何を求められるのか?

もしも、事前に対戦相手のデータ分析結果を子どもたちに教えてしまっていては、これらのことを試合の中で直感で判断できるチャンスを子どもたちは失ってしまいます。

「相手のピッチャーは初球はアウトコースらしい。」
「ツーストライクになったら遅いボールが来るらしい。」
「このチームは長打力があって、みんな引っ張るらしい。」

こんな分析結果を子どもたちに教えるだけでも、子供たちは試合中、そのことだけしか考えなくなってしまいます。対戦相手も子供です、その日の体調もあるでしょう、グランド状況もあるでしょう、色々な試合状況もありますし、そもそも小学生や中学生段階ではデータ通りプレーする子たちのほうが少ないのではないでしょうか。


臨機応変に対応しなさい

その一言だけで十分、子供たちに任せてしまった方が、子供たちの育成のためには良いと思いませんか?


データ分析オヤジにならないように


実は私も対戦相手の分析結果を出し、良かれと思って子供たちに教えてしまった経験があります。そのときに、チームの監督からは「子どもたちには試合で自分たちで感じさせましょう」と教えてもらったことがありました。


大会の抽選結果が出て、トーナメント表が出た瞬間に、これまでの練習試合や公式戦の結果をまとめて、対戦相手の分析結果を出そうと頑張る人が必ずチームにはいます。

データを出して自分で楽しむ程度ならば全然いいですが、それをチームに報告したり、子供たちに教えたりする”データ分析オヤジ”にはならないように注意しましょう!

野球パパコーチたちのグループLINEに、対戦相手のデータ分析をする”データ分析オヤジ”がいたら、既読無視はかわいそうなので、「すごいためになる情報ですね!」程度に返信するだけで、それ以上の対応、つまり、決して子供たちにはその分析結果は教えないことが大事だと思います。

自分の子どもだけに教えてあげよう!という考えは捨てましょう。


子供には臨機応変に試合では対応してもらい、直観力を伸ばしてあげましょうね!

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