過酷な宇宙で日本人は”スーパールームメイト”になれる!
今回も引き続き、”過酷”シリーズをお届します。
第4弾となる今回は、実際に過酷な環境である宇宙で活躍する人材を選ぶ”宇宙飛行士選抜試験”についてボソッとさせていただきたいと思います。
宇宙と言う過酷な環境に行くのですから、宇宙飛行士選抜試験は当然のように”史上最も過酷な試験”であると言われています、妙に納得します。
そんな選抜試験の最終選考の1か月間に密着した番組『選ばれるのは誰だ?密着!宇宙飛行士選抜試験 ついに決定!汗と涙の全記録』を観て、改めて実感しこと・・・
これから月、そして火星を目指す人類が、宇宙飛行士に求める素質は
『選ばれるのは誰だ?密着!宇宙飛行士選抜試験』
今回の宇宙飛行士選抜試験で宇宙飛行士の候補に選ばれたのは米田あゆさん(28)と諏訪理さん(46)です。
JAXAによると、日本人の今後の宇宙飛行についての進路は3通りあるようです。
日本はこれからアルテミス計画に参加するので、今回選ばれた2人は、果たして月面を歩くことができるのか、今後の動向が本当に楽しみですね。
宇宙飛行士選抜試験の主な内容
番組内で紹介された最終選抜試験の内容と参加者は下記の通りです。
閉鎖環境施設での試験
受験者10人が6日間、閉鎖環境の中に閉じ込められ、24時間監視されながらさまざまミッションを遂行します。
試験担当の川崎一義さんは選考基準のポイントを教えてくれました。
模擬月面施設での試験
月や火星に人類を送り込むアルテミス計画に参加する日本は、無人で遠隔操作する月面探査車の開発に力を注いでいます。
そこで、閉鎖環境施設で月面探査車を製作することになりました。
受験者たちの主な作戦は下記の通りです。
チームが最も機能するために、個人がどう関わるか?ということが、この試験ではポイントとなっているようでした。
試験担当の川崎さんによる諏訪さんの行動についての見解です。
米田さんの対応についてもこのように見解されていました。
作った探査機で”月面レース”
将来の火星や月の探査を見据えた砂場の中で、閉鎖環境で作成した月面探査車を走らせるレースが行われた。
しかし、ただのレースではありません。
探査車と砂場は画面越しにしか見ることができない中で探査車を操作しないといけないのです、もちろん宇宙ですので、見える場所、見えない場所があって、それを画面越しから判断しながらレースをすることになります。
まさに、過酷な環境下でのレースなんです。
レースが行われるのは2回。
1回目は、それぞれチームは作戦を立てて実行。
しかし、1回目のレースにおいて、米田さんのチームはルール違反により失格となります。
ここでとっても印象に残るシーンがありました。
それは、失格によりチームのメンバーは頭を抱える中、米田さんだけがずっと考え込んでいるんです。
過酷すぎる環境で探査車を操作するので失敗はアタリマエなのかもしれません。
しかし、米田さんは”失敗を失敗のままにしないという精神”で、しっかりと腰を据えて失敗の理由を分析していました。
続けて2回目のレースが始まります。
ここでコントロールセンターからトラブル発生の連絡、急きょレースのルールが変更され、競争ではなく協力してミッションを遂げるようにという指令が入ります。
そんなスクランブル態勢に関わらず、さすが優秀な方々が集まった最終試験、皆さん見事にミッションをクリアしました!
この2回目で最も印象が強かったシーン、それは1回目失敗に終わった米田さんチーム、再び米田さんの言動に注目が集まります。
エリート意識を持たない宇宙飛行士
米田さんチーム、1回目は失敗に終わっているんです。
そんな自分たちの置かれている状況を考えると、2回目のミッションでなんとか挽回して、良い成績を収めたいと普通ならば思うことでしょう。
自分たちは最終試験まで選ばれたエリートなんだ、我々ならば問題を解決できる!と思う人がいたら・・・
最終選考まで残った方々です、問題を洗い出し、解決できる能力は高い方々なのでしょうから。
しかし、ここは”過酷な環境”、もし普段ならば・・・冷静に考えれば・・・
米田さんの言動をする方はどの組織にもいるのではないでしょうか?
日常生活を淡々と送る宇宙飛行士
この番組内で、私が見ていた一番のポイントは【誰が日常化に励んでいるのか?】でした。
放送時間の関係で編集でカットされている場面にこそ、そういう場面があったことでしょうが、残念ながら番組内では閉鎖環境施設内での普段の生活シーンは放送されませんでした。
それでも放送されていたシーンに【日常化に励んでいる姿】がありました。
それは、諏訪さんの姿です。
閉鎖環境施設内であっても、「朝早く起きて体を動かす、ストレッチする、鍛える」諏訪さんの姿が映っておりました。
個人紹介コーナーで諏訪さんは早朝&夕方はランニングすることが日常となっていることは知っていましたから、閉鎖環境の初日に、早起きしてトレーニングしている姿をみたとき、私は思いました。
さらに、諏訪さんの試験中の言動こそ、まさに日常化による賜物。
最終選抜試験、そして、過酷な環境下での試験ともあれば、不可能を可能にしてやろうとする気持ちを前面に出そうとする人もいることでしょう。
自分の名前が残ることや注目されることに力を注ぎ、名前の残らない雑用をおろそかにする傾向があるかもしれません。
しかし、諏訪さんは常に一貫して、
恐らくこれが諏訪さんの日常なんだと推測します。
なぜなら、あの過酷環境の中で常にその姿と思考で過ごすことができるんですからね。
まさに2人とも”スーパールームメイト”
宇宙飛行士の候補に選ばれた米田さんも諏訪さん、
2人ともぶれずに一貫性を持っていることが評価されたからこそ、宇宙飛行士候補に選ばれたのではないでしょうか。
長期滞在ミッション、月、火星への人類未踏の地へのミッションといった過酷な環境へのチャレンジでは、そのミッションはクルー同士の人間関係で破綻する可能性もあります。
誰かが孤立したり、はたまた分断化してしまったり・・・
NASAもJAXAもそれを一番恐れているのではないかと、私は思っております。
それが宇宙での最大のリスクなのではと。
最後に、最終選考に残った受験者の中で、私にとって印象深い人がいました。
生物学者の明楽さんです。
彼の発言内容に、私はとっても共感しました。
この考え方はきっと人類が未踏の地で生き残るための一番のポイントなるのではないでしょうか。
そうですね、今回合格した2人の言動を見ていると分かります、
まさに2人も”スーパールームメイト”になれる!