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高校野球版ショック・ドクトリンは起こるのか?【前半】

今回もショック・ドクトリンシリーズ、第5弾です(過去のシリーズはご覧の通り)。

しかし、今までのテーマとは異なって、私にとって身近な存在である野球、特に最近とにかく話題に上がっている【高校野球】をテーマにショック・ドクトリンを考えるというボソッとです。

「経済の話題でもないのにショック・ドクトリン!?」

そうですね、違和感ありますよね。

経済学者ミルトン・フリードマンが提唱した”新自由主義”を高校野球に取り入れて、過激な経済政策を高校野球に取り入れるわけではありませんので、厳密に言ってショック・ドクトリンが高校野球で起きることなんてありえないのですが・・・

ただ、どうしても、いま高校野球に対して世間からの圧力を皆さんは感じませんか?私的にはショックなことばかり起きています。


ショック・ドクトリンを学んだこともあって、ショックつながりということを踏まえなら、いまの高校野球を取り巻く環境にショック・ドクトリンの特徴を合わせていくと、「高校野球版ショック・ドクトリンは起こるのか?」という懸念を持ってしまったため、今回このようなテーマでボソッとさせてください。




誰かが提唱している”高校野球の新自由主義”


とにかく様々なメディアを通じて、高校野球に向けてたくさんの意見が飛び交う状態になっております。

高校野球関係者なのか?メディアなのか?世論なのか?誰が提唱しているかははっきりとはしませんが、飛び交っている意見を「経済学者ミルトン・フリードマンが提唱した”新自由主義風”」にまとめてみると、こんな感じです。

【誰かが提唱している”高校野球の新自由主義”
●古い固定観念の撤廃
●エンジョイ・ベースボール推進
●髪形の自由化


”高校野球版ショック・ドクトリン”を妄想する


私が怖いなと思っていることは、とにかくいま日本中から”高校野球の新自由主義”が提唱されたことで、高校野球関係者、そして当事者である高校球児、そしてその家族にとっては、いままさにショックを受けている最中なのではないでしょうか。

「えっ、高校野球が批判されているの?僕たちがやっていることが間違っているの?」

パニックで頭が真っ白になった中で、通常なら反対が多すぎて入れられない過激な政策を一気に入れるのがショック・ドクトリン。


テレビやネットなどのメディア、世論によって作られた”高校野球の新自由主義”がいつのまにか強制的に現場に入り込んでくる、そして議論しつくして飽きたらいつのまにか撤退していく方々の意見ばかりが反映された現場、その後に残された現場はどうなってしまうのか?


”高校野球の新自由主義”なんて無視すればいいだろうと思う関係者もいらっしゃるかもしれませんが、明らかに時代は変わろうとしています、全てではなくても、一部内容をアレンジしたとしても”高校野球の新自由主義”は取り入れていかなければならない時代になったのも事実でしょう。

だからこそ、ショック・ドクトリンが起きているんだ!ということを高校野球界は考える必要があるのではと思っております。このショックの状態をショックのままにせずに、高校野球関係者、そして当事者が自ら行動していくことが求められていると私は思っております。

それが私がボソッとしたい”高校野球版ショック・ドクトリン”です。


今回のボソッとでは、後述する”日本で起こっている高校野球ショック”として、いま高校野球に対して様々な意見が出されていることを”高校野球の新自由主義”の観点からまとめてみました。

そして、後半である次回のボソッとでは、高校野球版ショック・ドクトリンを悪化させる”ある問題”を取り上げながら、それでは高校野球はどうしたらよいのかと言う明るい話題も取り上げたいと思います。


日本で起こっている高校野球ショック


いまの日本で起こっている高校野球への批判、提案、意見など様々な”提唱”がされておりますが、具体的に”提唱”している内容をご紹介いたします。

前述しました【誰かが提唱している”高校野球の新自由主義”】をもとに、インターネットサイトで取り扱われているニュースをご紹介します。

【誰かが提唱している”高校野球の新自由主義”】
古い固定観念の撤廃
エンジョイ・ベースボール推進
髪形の自由化

尚、下記で取り上げたニュースの記事内容が良いとか悪いとかというものではなく、こんな話題がされているんだという一例として記載させていただきましたので、ご理解のほどどうぞよろしくお願いいたします。


古い固定観念の撤廃


今回、高校野球に対して様々な意見がだされていますが、これらの意見を大きく捉えると「高校野球に根付いている古い固定観念を変えていくべき」ということになります。


例えば、今年の猛暑を象徴した出来事であった「クーリングタイムの導入」に関しても、この案だけでは夏の暑さ対策として不足だということで、「2部制」「秋の開催」「決勝だけ甲子園」といったさまざまな改革案が提言されています。


さらに、高校野球の平等といった観点から、高校野球の仕組みを変革するべきではないかという意見も出ております。

例えば、トーナメント制ではなくリーグ戦を積極的に導入しようとか、ベンチ入りできないメンバーにも公式戦の経験をさせるべきだという意見などです。


そして、今年の夏の甲子園が始まる前から、さらに開催期間中でも盛んに意見が交わされていた審判の誤審に対する意見、そして提言です。


エンジョイ・ベースボール推進


今年、夏の甲子園で優勝した慶応高校が掲げたエンジョイ・ベースボールは、まさに今年の象徴となる野球でしたね。経済で言うと、しがらみもなく、色々な国々の商品を手に取ることができるという『貿易の完全自由化』のような、まさに”高校野球の新自由主義”の神髄となるのがエンジョイ・ベースボールだと思います。

慶応・森林貴彦監督が書いた書籍は数年前に私も読んだことがありますが、「あっ、こういう野球もいいな」という感想を持っていましたので、今回の全国制覇を機に、エンジョイ・ベースボールがトレンドとなってくる可能性は高いかなと個人的には思っております。


髪形の自由化


エンジョイ・ベースボールよりも多くの意見がでたのが、球児の髪型問題でした。丸坊主廃止論を唱えた方々も多く、経済界で言うとまさに『規制撤廃』という”高校野球の新自由主義”の象徴となる問題定義です。


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