ガウディ建築とアート思考~多様な価値観を読み解く方法
前回に続いてNHK番組『NHKアカデミア』で教わったアート思考をボソッとしたいと思います。
今回は彫刻家の外尾悦郎さんの講義からご紹介したいと思います。
私が外尾さんのアート思考を学んだことによって、多様な価値観を読み解く方法が少しだけ分かった気がしています。
世界遺産『サグラダ・ファミリア』の装飾・彫刻を作り続けてきた外尾悦郎さん、『サグラダ・ファミリア』の建築には欠かせないガウディの思いを読み解くために、”ガウディと同じ方向を向く”ことができたら、ガウディが隣にいて常に助けてくれているような感覚になったそうです。
NHK番組『NHKアカデミア』「外尾悦郎」
これが外尾さんのアート思考だと思います。
ガウディの想いを読み解くために、ガウディと同じ方向を向くこと。私たちの時間軸にガウディを合わせせるのではなく、ガウディの時間軸に入っていく。「ぽんと隣に移りましょう。」と外尾さんはおっしゃっています。
多様な価値観を読み解く方法
私たちは多様な価値観があふれている世界で生きています。この世界には多種多様な価値観を持った方々たくさんいます。そのような方々の想いを読み解く場合、自分の考えを押し通すだけでは、どこかで衝突も起きてしまうことでしょう。
自分の考えだけだけでは解決できない場合、多様な価値観を実感しながら、他者の想いを読み解いていくことが大事だとは分かっていたとしても、異なる価値観を理解することって相当難しいと思います。
だから、世界は答えのない問題が山積みとなっているのがその証拠でしょう。国際ニュースを観ればわかりますが、決して答えがひとつではない問題が毎日のように報道されています。
多様な価値観を持つ人と同じ方向を向くには?
それではなぜわかっていても、異なる価値観を持つ人と私たちは理解し合うことが難しいのでしょうか。
それは、人それぞれ、歩んできた時間軸が違う、そんなことを忘れがちとなるためなのではないでしょうか。
なぜなら、私たちは勘違いしているからです、世界の人たちと私たちは過去から現在まで、一直線上の時間軸上を共に過ごし、いまという時代に一緒に生きているという勘違いです。
今という同じ時間を過ごしているのだから、私たちは同じ時間軸にいると思うことは当然だと思います。過去の人物とならば、私たちと違う時間軸にいることはわかりますが、いま生きている人と異な時間軸を過ごしているということが分かりづらい!と思う方は少なくはないでしょう。
でも、育った国も環境も、受けた教育も異なる、宗教も異なる、文化も生活様式も異なることを考えると、全地球人みんな同じ時間軸にいると考えるのは無理があるとは思いませんか?
「なぜ、こんなことが起きているのか」という疑問を持ったとき、異なる価値観を持った方々のことを理解しようとしたが理解できない、だから批判するといった思考停止状態にならないように、この方々と私たちは時間軸も異なっているのだから・・・
お互い同じ方向を向くために、そちらの時間軸にあなたが「ぽんと隣に移りましょう。」
例えば、宇宙人と出会ったことを考えたらわかると思いますが、宇宙人もいまという時間軸上に生きていることはわかりますが、私だったら宇宙人の時間軸にぽんと移りますね、そして宇宙人が生きてきた時間軸を理解しようとしますね。
宇宙人だけでなく、自分以外の人間含めて全ての生物は異なる時間軸で生きてきたのだから、どのような時間軸で生きているのかを考えることによって初めてお互い同じ方向を向いて対話ができるのではと思っております。
これからの国際社会を生き抜くためのヒントを外尾さんのアート思考からまなぶことができました。
多様な価値観を考えるとき、そうだ、”時間軸”も考えないと!