
【地球市民】宇宙社会学を学び、宇宙に行けば、”地球市民”となれる
”地球市民”というメセンを私たちが持つための妄想話を今回ボソッとしたいと思います。
その妄想かき立ててくれるのが、私の大好物な番組のひとつであるNHK番組『ヒューマニエンス』で放送された回「“宇宙体験” 私たちの“次なる章”がはじまる」からヒントを得ながら、ヒトはどうしたら”地球市民”というメセンを持つことができるかをボソッとしたいと思います。
ヒトが次の段階にステップアップするためには
まずは、番組に出演してくれた宇宙飛行士の野口聡一さんと、地球外生命について研究している宇宙工業大学の地球生命研究所 所長の関根康人さんのお話をご紹介します。
野口聡一さん(宇宙飛行士)
「実際に宇宙空間に出て地球を外から見ると、自分が知っている地球は切り離された存在となっており、客観的に捉えている状態なわけです。絶対的ではない、相対的な存在として地球を意識できる。相対的に見ているからこそ、その価値に気づく。」
野口さんは、宇宙体験とは地球を見つめ直すきっかけとなるという。なぜなら、宇宙を飛び出して初めて感じるのは”地球の美しさ”であるから。野口さんはこの美しさを味わうことが私たちの次なる進化につながるとおっしゃっています。
さらに、関根さんも宇宙体験の意義をこう捉えています。
宇宙工業大学の地球生命研究所 所長の関根康人さん
「現在の地球上では共同体の中の最大のものは国家。最大レベルで考えたとき、国としての共同体で生きていくのが、いま現在、大きな問題に直面している。精神的というか、心の中の変革を引き起こすとすれば地球外の生命体を見つけるか、または火星に人類が移住して文化が発生したときに、我々は地球人としての意識を持つことができると思っています」
つまり、地球では常識だと思われていることが、宇宙体験によって常識が覆られる経験にもなるかもしれない。国家という小さな枠組みでしか考えられない私たちが”地球市民”という大きな枠組みを実感するためには・・・
そして、”地球市民”というメセンを持つためには・・・
私たちは宇宙に出ることである。人類の次の進化のきっかけは”宇宙体験”なのかもしれないこと。
つまり、地球市民になるためには・・・
一刻も早く宇宙開発を進めなければならない。
宇宙社会学
宇宙好きの私にとって初めての気づきも与えてくれた「“宇宙体験”」の回。
それは宇宙を社会として捉えると、宇宙ではどのような社会を私たちは築くべきなのか?
番組内で宇宙飛行士である野口聡一さんが宇宙体験を通じて自分自身の心の大きな変化を感じたということを語ったとき、番組に出演したいとうせいこうさんは、このようにおっしゃっていました。
いとうせいこうさん
「このひらめきはすごいですね。」
「”宇宙社会学”みたいなこと。どういう風に社会が出来上がっていくのか。」
「重力が自分たちの心を変えているという発想がなかった。考えていることが視座的で、面白いことにつながっていく可能性があると思います。」
いとうせいこうさんにそこまで言わしめた野口さんの宇宙体験を通じた心の変化とは?野口さんが気づいたこの「ひらめき」とは・・・
宇宙で”輪”になる人類

宇宙体験によって、私たちはどのような進化を遂げるのかを野口さんはこうおっしゃっています。
野口聡一さん(宇宙飛行士)
「僕たちは地上で暮らしているときに、”上下””左右”を意識している。横並び、縦社会、上下関係は重力にひもついた概念で、無重力の場合、序列を作ること、そのものに意味がなくなってくる。地上であるような整列、偉い人から上のようなことがない」
「40億年で変わらなかったのは”重力条件”、上下関係、身分としての力関係が重力の方向での差に出る。」
野口聡一さん(宇宙飛行士)
「上に行くことが重要ではなくなる社会では、なにをもって力関係を表していくのか、その例が、写真のように輪になっている人々。」
「この写真にはキャプテン(船長)がいる。力の中心の部分にその人はいる。この写真の中心でひっくり返っている人が船長。だから何かの中心にいる人が強い人というのは変わらないというのが発見。」
「でも、数か月1年、それぐらいでは無重力の常識には対応できていない」
「宇宙でこれから生まれてくる子供たち、本当の意味での無重力世代は違う感性を持っている可能性がある」
地球上で普段の生活をしている私たちには重力を意識することはない。ところが、宇宙体験で人類が築くのが「人類の価値観は重力条件で作られたもの」だったこと。宇宙での無重力状態では、縦社会や上下関係は見えないことに気づくのだ。
この野口さんが教えてくれた『宇宙社会学』、本当に面白いと感じませんか?
宇宙に行くことで、今までの常識が覆られる体験が、ヒトが次の段階に行くために必要な体験であることが良くわかりますよね。