『有朋自遠方来 不亦楽』

ふと学生時代に学んだ論語を思い出すくらい、引き続き真面目に自粛しております。オンラインでのやり取りが出来るので、完全に音信不通になることもなくなった現在ではありますが、やはり直接会って話したいなぁという思いが募る毎日です。

『有朋自遠方来 不亦楽』朋有り、遠方より来たる 亦た楽しからずや
(同じ師の元で学んだ)友人が珍しく遠方より会いに来てくれて、こんなに嬉しいことはない、という論語がふと思い浮かんでしまうのは、親しい友人たちが転勤やらで近くにいないためでもあります。
自粛期間がなくても、自粛の日々を送っていた可能性大。寂しい。。。

さて、学生時代、私は国語が得意だったのと、漢詩や論語が好きだったのですが、こうして自分の好きなことは大人になった今もふと思い出すので、一度覚えた知識はきちんと脳内に納まっているのだなぁと感じます。
一方で苦手だった数学は、受験のためだけに勉強していたので、日常生活でも「ふと思い出す機会」さえありません。
国語が生活に密着していて、数学は理系でない私にとって使わないことだからではないか、と思ったりもしますが、私は文系でありながら化学が好きだったので、ふと日常的に元素記号を思い出したり書き出したりしたくなるわけで、、、やはり「好きなこと」や「興味のあること」は、知識として定着しているからこそ、ふと思い出すきっかけが多いのではないか、と思います。

学校の勉強だけがすべてではない、という議論はいつの時代も繰り返されるような気がしますが、個人的には、全てではないかもしれないけど、しておくとよいことではないかなと感じます。
私は、苦手な教科はありましたが、勉強が嫌いなわけではなかったのでそう思うのかもしれませんが。

こう書くととても頭の良い人のようですが、特に優れているわけでもありませんでした。
中学は、ちょっとやんちゃな地域で育ったので、成績はそこそこ良い方でした。そして、高校で進学校に進んだときに、後ろから数えた方が早い成績になりました。高校は、県内で頭の良い人達が受験をして集まるわけで、その中でまた順位が出来るので、当然の結果でした。

でも、そこで初めて成績の悪い人が勉強をしない理由、を実感できた気がします。すごく偉そうですけど、中学までは、成績が悪い人は「勉強すれば成績上がるのに、なんでやらないのかな」と思ってました。勉強をしたくないのかな、と。
しかし、自分が初めて「教科書を読んでも何が書いてあるかわからない」という状況になって、こりゃ成績なんて上がるわけないわ!と思ったわけです。成績を上げたいから勉強したい、でも教科書読んでもわからない、授業はどんどん進んでいく、、、そりゃ授業中に漫画読んだりするわけです(時効)

読んでもわからない理由には、今思えば中学の学級崩壊(多分してた)が理由で、勉強は積み重ねだということも実感しました。

そんな中でも、最終的には大学受験に合格するまでに成績を引き上げられたのは、友人(理系で真面目)のサポートと高校3年の担任教師のおかげだと思います。

今に至るまで数学は苦手(基礎が出来ていないから)ですが、大学で数学科の友人が出来たとき、その友人の話がする数学の話が学校で学んだそれとは全く違って面白くて、私もこうやって数学と付き合えたらもっと結果が違ったかもしれない、と思いました。

結局、勉強が好きな人は、勉強の面白さを見出すことが出来ていることが大きいと思います。楽しささえあれば、私のように、そこそこの成績でも勉強が好きな人はいるわけです。
その楽しさを自分で見つけられなくても、友人の言葉、教師の言葉がそこに導いてくれることもあるので、リモート学習や、自宅学習もいいことだけど、自分で見つけられない楽しさや発想を友人や教師と触れ合うことで、知ることができる、「学び舎」である学校に通えない今は、やはりもったいないなぁと思ってしまいます。

そして、勉強の面白さを伝えられるかどうか、というのは、仕事の面白さを伝えられるかどうかということにも似ていて、しなければいけないことに、いかに楽しさを見出せるかが、成績を出せるかにも繋がるのかな、と社会人になった今感じています。

でも、「今しか勉強できない」とか「今学んでいることが必ず将来役に立つ」と言われても、理解できないことこそ、若さなのですよね。

ある人が「今勉強することが将来役に立つかわからないから勉強することに価値が見出せない」という人に、「確かに、今勉強していることが将来役立つかはわからないけど、無駄かもしれないと思うこともきちんと行う遂行力と根性は確実に身についています」というような回答をしていて、頭の良い人はさすがだな、と思いました。

本当の与太話。こういうくだらないことを友人と気軽にお茶しながら話せる日常になる日が来るのはまだ先なのかしら。。。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?