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1粒のキャラメル

Webライターのメグノンです。

普段はライティング関連の記事を投稿していますが、今回は趣向を変えてエッセーにしてみました。

実は私、虫垂炎を患って入院した経験あり。
それも2回。中学1年生と高校3年生の時でした。
尋常ではないほどの腹痛に襲われ、冗談ではなく死ぬかもしれないと思ったものです。

虫垂炎とキャラメルにどんな関係があるのかというと、手術後の禁食期間が解除されてから初めて口にしたのがキャラメルだった次第。
(虫垂炎にかかるとしばらく食事を摂れなくなります・・・・・・)

という訳で、この記事の裏テーマは「健康って大事だよ」です。
過去の入院生活を振り返りつつ、虫垂炎の恐ろしさを広めようかと。

では本題に入りましょう。

1 初めての入院生活

虫垂炎になる原因は解明されていません。
一説によると、遺伝が関係しているとか。
確かに私の祖母は、若かりし頃に同じ病気にかかっていました。
おそらく私の場合も遺伝なのでしょう。

遺伝子に組み込まれた時限爆弾(?)が発動したのが中学1年生の1学期でした。私が虫垂炎を発症する時期はなぜか初夏なのです。

腹痛・嘔吐・発熱のトリプルパンチをくらい、あの時は生きた心地がしませんでしたね。
虫垂炎の特徴は放散痛。読んで字のごとく、痛みがあちこち移動します。

「ちょっとお腹を壊したかな~」なんて可愛いレベルではなく、明らかに異変が起きているとわかるくらいの痛さ。
あまりに痛すぎて、まっすぐに歩けませんでした。

紆余曲折を経て大学病院で検査をしてもらい、そのまま入院する流れに。
この時は初回だったため、抗生物質を投与して治療しました。
いわゆる「散らす」やり方。
後述するように再発の恐れがあるため、手術したほうが手っ取り早いと思います。

入院期間は1週間ほど。
人生で初めての入院生活は、禁食とセットでした。水も飲めない、何も食べられない。仕方ないのですが、これが非常に辛かった・・・・・・。
ひもじいとはこういう事かと思い知りましたね。

ようやく食事ができるようになり、父が森永のミルクキャラメルを買ってきてくれました。
飢えていた私は大喜び。それはもう、例えようがないほど美味しかった。
あの時の感動は一生忘れないでしょう。

余談ですが、入院するとすぐに体力が落ちます。
病み上がりという事もありましたが、ちょっと歩いただけでヘロヘロ。
普通に生活できるのは本当にありがたいと実感しました。

2 忘れた頃に虫垂炎が再発

時は流れて高校3年生の夏休み直前。
私は受験勉強に勤しんでいました。

思い返せば、あの時の私は疲れていたのでしょう。
免疫力が落ちていた体に再び虫垂炎が忍び寄ってきました。

最初は「少し熱が出てお腹が痛い」程度だった症状が見る見るうちに悪化。
腹痛は激しさを増し、布団の上でのたうち回りながら悶絶しました。
そして数時間ごとにやってくる吐き気。

両親は「これって盲腸が再発したのでは・・・・・・」とピンときたようでした。
すぐに近所の内科を受診。
血液検査をしてもらったところ、読みは当たっていました。
白血球の値が28,000を超えていたそうです。
(体内の炎症反応がわかる数値で、もちろん異常値でした)

かかりつけ医に紹介状を書いてもらい、両親に連れられて大学病院に駆け込みました。
すぐに手術を受け、そのまま入院したのです。
ほとんど食事を摂っていないことが幸いでした。お腹の中に食べ物が残っていると手術できないとの事。

入院期間は1週間ほどでしたが、やはり辛かった。
体調が回復するまではもちろん禁食です。周りの患者さんは普通に食事をしていたため、匂いがするだけでお腹が空くのなんの。

しかもお腹を切っていたため、入浴もできませんでした。
病室は空調が効いているとはいえ、汗をかかないわけではないです。
清拭(体を温かいタオルで拭く)や洗髪の頻度は数日置き。
退院後に真っ先にした事は入浴でしたね。

手術から数日後、待ちに待った食事の許可が下りました。
最初は顔が映るくらい薄~いおかゆからスタート。
その時も父が以前と同じ森永のミルクキャラメルを買ってきてくれたのです。
これほど美味しいキャラメルはない。
私は本気でそう思ったものです。

森永のミルクキャラメルを見ると、未だに虫垂炎の記憶がよみがえりますね。多分死ぬまで忘れないでしょう。

3 健康はありがたい

二度にわたる入院の経験から学んだ教訓、それは健康ほど貴重な財産はないという事です。
今こうして闘病記を執筆できるのは元気に生きているからこそ。
できるならもう入院はしたくありません。
読者の皆さまも、どうかお体を労わってください。

今回はこれにて〆とします。

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池田 愛|埼玉の取材ライター
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