女子スキージャンプ選手紹介カナダ編
カナダについて
土地柄ウィンタースポーツ強豪国のカナダ。ジャンプ女子でも2015年ごろまでは表彰台経験のあるテイラー・ヘンリックや総合19位という結果を残したことがある田中温子などが引っ張っていた。2015年アルペンスキー世界選手権の混合団体では番狂わせの銀メダル、2017年のアルペンスキー世界選手権スーパーGではエリック・ゲイとオズボーン・パラディスがそれぞれ金メダル、銅メダルを獲得も近年はモーグル以外のスキー競技の成績が低下。特にスキージャンプに至っては練習施設の核だったカルガリーのカナダオリンピックパーク(COP)が資金難で2018年に閉鎖。現在ボランティアが下記画像の様に木やネットなどを用いた簡易シャンツェを作り将来のマッケンジー・ボイドクローズを指導している。
女子チームに関して言えば例の流行病やウィスラージャンプ台のサマー設備が不足していたり距離的に不便がある関係で昨年6月からオリンピック明けのブレイク期間までカナダ本国に帰国せずスロベニアのクランジ近郊にあるアドルガスを拠点にトレーニングを積んでいた。資金難も深刻で援助プログラムや連盟自らがゴルフ大会を開きカンパを募ったりして競技を継続していた。そんな中北京五輪混合団体でカナダチームは3位表彰台を記録。試合後クラウドファンディングを通じ$4,000以上のお金を手に入れた。今回のメダルが逆境を跳ね返す契機となるか、カナダチームから目が離せない。
ナショナルチームコーチは高梨沙羅の個人コーチも務めるオーストリー人のヤンコ・ズウィッター、スロベニア人のロゴル・クズナルの二人。
参考文献 Photo citation from https://www.google.co.jp/amp/s/globalnews.ca/news/5386277/calgary-ski-jump-winsport-homemade/amp/
Abigail Strate アビゲイル・ストレイト(2001)
通称アビー。今季ブレイクを果たした21歳の若手で最高位はヒンツェンバッハ第二戦の8位。北京五輪混合団体では銅メダルを獲得。NHではかなり飛べる様になりLHも徐々に適応してきている印象がある。W杯自体は10代半ばから参戦しているので割と古参の選手。彼氏はアメリカのディッカー・ディーン。
趣味は養蜂。ミツバチを用い蜂蜜を作ったりしている。彼女が留守の間は父親のロドニーさんが世話をしている。そのためミツバチが大好きであり彼らを忘れないためにSNSの名前、スーツ、板などに🐝のイラストを入れている。前述の通り自然が大好きであり大学では生物学を専攻している。
ブレイクするかと思うたびに怪我に悩まされていた。2019年の1月にはACLの怪我でシーズン全休。2020年には左脚の怪我でサマー全休。コロナもありW杯も思うように転戦できなかった。
スキーを始めたのは6歳の頃キッズキャンプでスカウトられたからでありいくつかのスポーツをプレーしたがスキージャンプが一番フィットしかつそれが一番楽しかったから続けている。「良いジャンプが出た時のアドレナリンの感覚、可能な限り早くテイクオフをするとジャンプの質を感じることができ距離を出した際の着地の感触が大好きである」と語っている。
国際的な評判が親切でフレンドリーなカナダ人であることに誇りを持っている。世界中に友人がいることを幸運に思っていてSNSなども積極的に活用し世界中のファンと交流している。
彼女の曽祖父はノルウェー人であり、カナダに移住する前にホルメンコーレンの建造に関わった。
憧れの選手は田中温子。哲学は“Just smile”ただ笑うこと。
Twitter https://twitter.com/abi_strate?s=21
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Alexandria Loutitt アレクサンドリア・ルティト (2004)
通称アレックス。今季はW杯経験が乏しくカナダ人ということもあり満足に大会に出場できていなかったが大ブレイク。最高位は12月のリレハンメルでの14位。北京五輪混合団体、世界ジュニア個人NHでは共に銅メダルと大活躍のシーズンとなった。グウィッチンという少数民族コミュニティの出身で彼女のメダルはコミュニティに大きな喜びを運んだ。彼氏はオーストリーのチョフェニック。カップルでジュニア世界選手権のメダルを獲得😻
趣味は料理で新しいレシピを作ることが特に好きである。現在は国立の体育学校に通っていて将来はビジネススクールに進学することを考えている。
夢はW杯のOVRとカナダ人で初めてオリンピックのメダル、W杯の勝利を成し遂げることである。(一つは達成できたね!)10歳の頃紙で五輪の輪を作り寝室に飾っていた
参考文献 Photo citation from https://www.google.co.jp/amp/s/www.cbc.ca/amp/1.6347701
ルーティンは1カナダドルと共にジャンプをする事。どうやら幸運を呼び込むようである。
憧れの選手は高梨沙羅、影響を受けた人物はアルペンレーサーでありグルノーブル五輪で技術系二種目を制したナンシー・グリーン・ライン。
Twitter https://twitter.com/ale_loutitt?s=21
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Natalie Eilers ナタリー・アイラーズ (1998)
W杯ではお馴染み、カルガリー大学ハスケイン経営学部に通う選手。2019年にはACLの怪我もあった。例に漏れずカナダ人ということもあり資金難に悩まされていて同胞のボドナルチュクと共に政府のRBCグラウンドトレーニングから援助を受けていてその資金でスーツなどを購入している。
競技を始めたのは11歳の時でそれ以前はフィギュアスケートをやっていた。
Instagram https://instagram.com/natalieceilers?utm_medium=copy_link
Nicole Maurer ニコール・モウアー (2000)
16/17シーズンにポイントを獲得したことのある選手。近年は苦戦が続いている。
アビーの養蜂場では一緒にハチミツの収穫をしたことがある。
Instagram https://instagram.com/nicole_a_m?utm_medium=copy_link
Photo citation from https://www.okotokstoday.ca/alberta-2022-beijing-winter-olympics/springbank-ski-jumper-reflects-on-historic-bronze-medal-performance-at-beijing-olympics-5098925
https://vt.tiktok.com/ZSd1NVgjP/
参考文献 各選手の五輪バイオグラフィー
https://www.google.co.jp/amp/s/beta.ctvnews.ca/local/calgary/2020/6/30/1_5006530.html
追記
今回の混合団体戦は物議を醸す結果となりましたが私としてはカナダが銅メダルを獲得した事が非常に嬉しかったです。最後のマッケンジーのジャンプには鳥肌が立ちました。マッケンジーやアビーなどキャラが強く明るい選手がいたりする一方で相当なハンデを背負いここまで来たという事実があります。昔、蔵王で田中温子さんによく声をかけさせていただいてましたが笑顔で対応してくださいました。カナダチームが資金的にも充実しまた日本で見れることを願ってはなりません。
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