ジャーナリング・オブ・ザ・デッド/プレイ001
え、昨日やってみましたのでプレイ第一回目です。
カードが「パートナー」なので自キャラから使いました。設定が突飛なのはあらかじめ存在するキャラだからです。
寝る前に初めて1:50分くらいには完成したと思うので、手早くいけました。あと、自分のシャッフルがあまいのか愛ばかり出るので平坦な道で助かりましたね。
推しでやっていいんですか?それはそれでクレームが来そうだな。
以下、難しい単語以外ほぼリアルタイムで鉛筆で書きこんだ文章です。
(ゲーム内容的にRG18相当でやや猟奇です、お気をつけください)
ジャーナリング・オブ・ザ・デッド
01回目20024.1221
日記
あなた:野村あげは(男性・元男の娘アイドル・元マネと籍は入れてないがほぼ結婚)
相棒:時多一郎(男性 元マネージャー・あげはとほぼ結婚)
二人の関係:パートナー
場所:地下鉄の止まった列車
あなたの特殊な状況:高枝切りばさみ(巨大な鋏)を持っている
DAY1第一章/スコシフシギ カード:眼の4
(ゾンビが現れあっという間に周囲の人々がゾンビ化してしまった。
あなたは今日から日記を書くことにした)
こんなに長い列車旅ってあるんですか?もう一週間、一郎さんと死霊の方たちから逃げ回っています。
以前ヒーターがついていた、少し毛並みのいい生地を張ったボックス席に、一郎さんが上着を敷いてくれて「野村君はここに寝て」と言ってくれます(監督注:この夫婦は籍が入ってないのと来歴でいまだに一郎が野村を姓で呼びますが互いに気にしてはいません)
一郎さんも疲れているはずなのに…僕も心苦しくて不安な気持ちもいっぱいなのに、少しだけ一郎さんの言葉に心強くなります。
一郎さんは列車内を回って少し止付けの緩い座席や網棚を壊して、ボックス席の手前と前後車両のドア前にバリケードを作ってくれました。
幸い、まだ死霊の方たちはこちらに気づいてないようです。まだ最初のころ、乗客の間で死霊の方は匂いを嫌うらしいという噂が出て、二人きりになった僕らは運転席に備え付けてあった殺虫剤や僕のコロンなどをバリケードに振りかけています。
ただ…横のボックス席にある、次の撮影で使う予定だったアトロポスの鋏、あれは深沢監督の拘りで本物なんですが、何故か一郎さんはあれを使用しようとは思ってないようです。本物だと、知らないんでしょうか…。
DAY2 第二章:泣かないで カード:愛2
ストレスが限界まで達したんでしょう。一郎さんが大声をあげはじめました。やがてそれはしゃくりあげるようになり、ちいさなこどものように泣いています。
今まで一郎さんは僕を守っていてくれたんですから、死霊を間近に見ている一郎さんが参るのは当然です。
僕は一郎さんの背中にそっと手をやり、背中をトントンと叩いて、僕らの間で暗号か何かのようになっているの、僕のデビュー曲をハミングしました。「モーニングミルクを一緒に」。
食料を口にする機会が減ってきました。二人でミルクを飲める日はいつになるのでしょうか。
「一郎さん、大丈夫ですか?」
僕の声に一郎さんはゆっくりと平静を取り戻して頷き、「大丈夫。ごめんね、恥ずかしい」と。少し無理やり口角を上げていました。
「どうして泣いたのか聞いていいですか?何が一番つらいのか」
「もしこのままゾンビに襲われて、野村君が連中に食べられてしまったらどうしようって、」
一郎さんの目の色が暗くなったので慌てて僕は言いました。
「そしたら僕、本当にもういけないと思ったら、鋏で死にますから」
一郎さんはあの鋏を思いだけの玩具だと思い込んでいたようでした。
僕は一郎さんの、そんな少し呑気な所が好きです。
DAY3 第三章:土に埋まった猫 カード:傷
どうして一郎さんは僕が死霊に食べられると嫌なんだろう。死んでしまえばそこで意識は終わりなのに。
死んでしまえば世界を知ることはできない。だから後は食べられたって何をされたって僕はわかりはしないのに。
本当は…本当は一郎さんが僕を食べたいのかな。
僕は…小さいころ、買っていた猫が死んだ時に、自分で土に埋めて、時折掘り出してどんな風に腐って土に還るのか確かめていた。
そんな気持ちが 一郎さんにもあるんだろうか?
DAY4:第四章:ヒカリが終わり カード:愛
泥のように疲れている。一郎さんは黙ったままだが、時折ふっと興奮している様だ。
ラジオからミッシェルガンエレファントの「世界の終わり」が流れてきた。一瞬、ノイズが混ざって「水爆が」「全員がこれで」と放送が聞こえた。
世界は終わるの? そうしたら一郎さんは?
一郎さんはどうしたら楽になるの?
楽にしてあげたい、そう思って僕は一郎さんの後姿をそっと見遣った。
これから、一郎さんをどう扱っていったらいいんだろう。
…一郎さんは、繊細過ぎる。
DAY5 第五章:ミルクとコーヒー カード:愛
一郎さんは前方車両の食堂車に冷蔵庫があるから君にミルクを持ってくる、とうわごとのように言って前方車両に行ってしまった。
僕は8両目にインスタントコーヒーの箱を持った女性が居たことを思い出して、分けてもらいに行った。コーヒーを少しでも飲んだら一郎さんが元気になるかなと思って。
一時間後に無事再開できた。
「ミルクを探しに行ったけど、瓶が割れていたよ。」
「ここに、インスタントカフェラテの粉があるんです。水がないから舐めてみますか?」
DAY6 第六章(最終)ずっと一緒 カード:傷
一郎さんの肩口のシャツが血で濡れていることに気づいた。
一郎さんは僕を心配して「これは転んでついた傷で…」と言うけれど、僕は見てしまいました。歯形の痕を。
僕はカフェラテの粉を口に入れ、そっと一郎さんに口づけて舌で粉を一郎さんの口の中に押し込みました。
苦くて、少し甘くて、粉っぽくて噎せそうになる。僕と一郎さんの唾液で、少しづつ滑らかに、甘くなってゆくコーヒーミルク。
僕は静かに床の鋏を引き寄せて、一郎さんの耳元に囁いた。
――一郎さん、死ぬときは二人だったら怖くないでしょう?
僕が鋏で左手を切るから、一郎さんは右手首を切って。
それでお互いの血を飲む。
そしたら、血もなくなってゾンビも飲めない。
そうしたら一郎さん大丈夫でしょう?
最後の一滴まで、僕を飲み干して――
膝の上の大きな鋏はアトロポス(不可避の者)の運命の糸を切る鋏…
でも一郎さんは僕の腕の中。