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ibaraki_nakai
元夫の扶養から外れ、まずは自分のキャリアを
夫のギャンブル依存症は日に日にひどくなっていきました。ギャンブルは止まっても次はゲーム依存となり、夫婦のコミュニケーションは皆無、時々消費者金融の借入金を書いた紙がポケットから出てきました。
私はその頃長らく体調を崩しており、仕事もパートでやっていたのですが、ちょうどこのころリーマンショックが起きて、勤め先の親会社の経営状況が悪化しました。シフトを減らされて会社に抗議、正社員になりたかったと伝えたのですが、「女の人が扶養をはずれてやっていくのは大変なこと、そんなこと考えないほうがイイ」と言われたのを覚えています。あれは本当に悔しかった… 経営者って会社を守るのがまず一番だけど、主婦パートってこういう時に真っ先に切られていくんだなあ~と思いました。
ちょうどその頃、ある研究所で修士号習得者の研究員を募集している記事を見つけました。体調もだいぶ良くなっていたため、だめもとで応募してみたところ、昔からの知り合いの研究者が運よく見つけてくれて、1年限定の任期付きで雇われることになりました。
就職が決まってから、夫は「お前の稼ぎがよくなったらラクになる」と繰り返し言うようになりました。お金の病気だったので、私の就職=お金だったのだと思います。
私が研究所で働き始めて少し経った頃、二人で買い物に出かけました。車で出かけたのですが、帰りに会話の続きで「ゲーム依存も病気だよ」と私が行ったことが癪に障ったらしく、殴られました。この時依存症の家族の自助グループに通っていた私は、すぐ仲間に電話しました。「普通の夫婦ならどうするか、考えてみて」と言われたことを覚えています。いつかは健康な夫婦になれると思っていた私は、理想の夫婦像を捨て、別居することにしました。