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マティーニとマルティーニ

ドライジンにほんの少しのベルモット、仕上がりにグリーンオリーブを落とした「マティーニ」と言うカクテルがあります。
「カクテルの王様」と呼ばれ、世界中で親しまれています。

イタリアのバーやバールでこのマティーニを頼む時はほんの少しの注意が必要です。

ベルモットに関するコラムでも書きましたが、ベルモットの老舗でマルティーニ社と言うメーカーがあり、
「MARTINI DRY」と言うベルモットもあるからなんです。

また、カクテルの「マティーニ」もイタリア語では「マルティーニ」という発音になります。
これらを区別するために、イタリアではマルティーニ社のベルモットを「マルティーニ」、カクテルのマティーニを「カクテル マルティーニ」と呼ぶことが一般的!

私が昔、修行していたミラノのバールでイタリア人のバールマンと外人(アメリカ人)のやりとりです。

「マティーニ オンザロック プリーズ」
「マルティーニ、OK! お待ちどうさま!」
「これ、ジンが入ってないじゃないか?」
「あ〜、カクテル マルティーニね! はいはい。」

笑い話のように聞こえますが、割としょっちゅうある事で、バールマンによっては外人からの注文だと「カクテル マルティーニ?」と最初に聞いてわざわざ確認するくらい。
逆にイタリア人の注文にはベルモットを出して問題になることはありませんでした。

皆さんもイタリアに行く際は気を付けてみて下さいね!

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