ケツァルコアトルとケツァルコアトルス

 ケツァルコアトルスについての記事をあげたので、ずっと構成で迷って記事にできていなかったネタも記事にしてしまいましょう。Twitterでやれという分量になるかもしれませんがお付き合い下さい。

 中学生か高校生の頃だと思いますが、ギネスブック(現在は『ギネス世界記録』というタイトルで刊行されているようです)を買ってもらったんです。あれこれページをめくっていくうちに、生物の項でよくわからない記事に出会いました。
「最大の空飛ぶ生物:翼のある蛇で白亜紀に生息していた」記憶に頼っているので、細かくは違うかもしれませんがこの程度の素っ気ない記述でした。しかし翼のある蛇?当時すでにそれなりに古生物関連の本を読み漁っていた僕にとって、そんな生物は聞いたことがありませんでした。現生の蛇の中には木から木に飛び移る能力を持つものもいますが、空を飛ぶというわけではないですし、大型の翼竜より大きなものがいたとも思えません。僕は一瞬悩みましたが、結局、首を一つ捻っただけで別の記事を読み進めたのでした。

 賢明な読者諸氏は既にお気づきでしょう(一度使ってみたかったフレーズ)。これはおそらく、最大の空飛ぶ生物であるケツァルコアトルスを名前の元ネタであるアステカ神話のケツァルコアトルと混同したあげく、固有名詞を無理やり翻訳しようとしてこうなったのだと思われます。
 今にして思えば、この記事の下に翼竜のイラストがあったり、生物に関する記事なのに学名が書いてなかったり、ツッコミどころはいくらでもあった筈なのですが、当時の僕は素直な少年だったようです。

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