キャラ変的な意味で"NBAデビュー"を果たした優勝請負人

キャラ変的な意味で"NBAデビュー"を果たした優勝請負人

NBAのベテランシューターのダニー・グリーンはキャラ変的な意味でNBAデビューを果たしている。

一般的に「〇〇デビュー」は大学デビューや高校デビューといった周囲の人間関係の一変を機にそれまでの言動や振る舞いを劇的に変化させることで新たなコミュニティ内での相対的な地位の向上を目指す行為だ。

一方、NBAの場合、NBAデビューはその選手がNBAの公式戦に初出場することを意味している。

しかし、グリーンはプロ転向を機に自身の"キャラ変"を敢行し"NBAデビュー"に成功した。

現在、グリーンはサンアントニオ・スパーズ、トロント・ラプターズ、ロサンゼルス・レイカーズで3度もNBAチャンピオンに輝き、見事に優勝請負人としての地位を欲しいままにしているが、実はノースカロライナ大学時代にはお調子者キャラだった。

キャラ変の理由はプロ転向直後の挫折がトリガーとなったのかもしれない。グリーンは高校時代(2005年)にはマクドナルド・オール-アメリカンに選出され、超名門校ノースカロライナ大学に入学し、4年次にNCAAトーナメント制覇も成し遂げ、数か月後にはNBAドラフトでも名前を呼ばれ、バスケエリート街道をノンストップで駆け抜けてきた。

しかし、プロ1年目(2009-10)はNBAでは出場機会に恵まれず、Dリーグ(現Gリーグ)が主戦場となり、2年目は開幕直前に解雇通知を受けた。幸い、グリーンはサンアントニオ・スパーズに拾われることになるが、2年目は1年目よりも少ない僅か8試合の出場に留まった。

この2年間の挫折がグリーンにプロ意識を植え付けたのかもしれない。以降、グリーンは、サンアントニオ・スパーズのチームカルチャーも助けになってか、「チームに1人は必要なシューター」と「優勝請負人」といった真面目なイメージで10年以上もNBAでの生存競争を勝ち続けている。

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