digital divide
ITには疎いので仕方ありませんね。そう言いながら彼は列車に乗ると二度とは戻ってこなかった。ITに疎いということを自覚し、なおかつそれを直そうとしない人間は皆あの列車に乗ることになっている。列車を制御しているのもコンピューターのプログラムであり、列車に乗る人を選別するのもアルゴリズムだ。アルゴリズムが何かと問うことは許されていない。なぜならそのような問いを発するということはすなわちあの列車に乗るということだからだ。レールの上を走る云々、という比喩があるがレールの先に何があるのかを知ることができるのは世界を俯瞰して見ることができる者だけだ。世界を俯瞰して見るというのはつまり、この世界を支配するルールを知るということだ。
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