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アグリコラにおける負け方


はじめに

 皆さんこんにちは、Eeveeです。本記事では、ワーカープレイスメントを流行させるきっかけとなったボードゲームの名作、「アグリコラ」における負け方について説明していきたいと思います。勝ち方および点数の伸ばし方は様々な方が説明しているため、そちらを参照してください。今回はどのようなプレイングをすると負けるのか、という点にフォーカスして記事を書いていきます。以下、前提となるルールです。

〇追加スペースあり
〇10-7ドラフト


1.増員できるのに増員しない

 増員進歩を踏みたいがために、増員を後回しにするプレイヤーをたまに見かけますが、これはあまり得策ではありません。理由は、増員を遅らせて増員進歩を打つ1手に比べて、増員を先にしてスタートプレイヤーを取りながら進歩を打つ2手の方が強行動になるためです。

 また、場全体の増員が遅れることは、自身が4人目を増やすターンが遅れることにもつながり、損になります。そうならないためにも、まずは増員をしてから、後でスタートプレイヤーを打って進歩を出す、という習慣を徹底付けましょう。


2.木材が辛い場で木材を取らない、無駄に使う

 木材には2通りの有益な使い方があります。それは、①部屋の増築、②柵の建設です。そのため、木材補助のカードがほとんど出ていない、かつ自身も持っていないような場で無理やり木材による多軒増築を行うと、柵に回すだけの木材が不足する事態に陥ります。また、目的が明確でないのに木材を多く使う進歩を打つ場合も同様です。

 農場を埋めるための最も効率の良いアクションは柵の建設アクションです。これをおざなりにしてしまうと、効率の悪い別の手でこの不足分を補うこととなり、点数の伸びに期待できません。また、家畜繁殖も狙えなくなるため、まさに百害あって一利なしになってしまいます。

 こうならないようにするためには、ドラフト段階で木材補助のカードが何枚あるか正しく把握し、木材が辛い場であれば、レンガの家で増築できるだけのレンガが調達できるかどうかを考え、無理そうな場合は3人進行を妥協で行う方が、点数的には安定します。

 また、「10R開始時に最低でも4木は所持しておく」ことが非常に重要であると筆者は考えます。それは、10,11,12,13のラウンドで場に6木ずつ、計24木を4人で分けると、平均6木となり、10木あれば最低限の柵を引くことが可能になるからです。


3.飯が辛い場で飯基盤を準備しない

 飯基盤は非常に重要な要素です。ドラフト段階で飯基盤の見通しが立っていない場合、多くの方はかまどを取って家畜と拾い飯で凌ぐでしょう。この「多くの方」の部分が重要で、家畜の拾い食いはバッティングしやすく、そうなると飯供給に奔走するゲームになってしまいます。

 誰かが拾った家畜で食べようとしているならば、畑と耕して小麦を拾い、レンガ窯・石窯で食べる準備を整える、それも厳しそうなら大進歩で食いつなぐ、そもそも先に家畜繁殖を整えておくなど、その場その場の状況に応じて柔軟に動けるだけの準備をしておきましょう。また、飯基盤が作れず、何もできないことを未然に防ぐという意味でも、序盤の資材市場は非常に強いアクションスペースになっています。

資材市場が人気すぎた例


4.終盤まで家畜にも畑にも盤外点にも触らない

 この負け方は、未だに私も陥る負け方です。増築増員や飯のために手数を割きすぎるあまり、家畜繁殖も取れず、畑も0枚で、盤外点もかまど・調理場と手札の小進歩合わせて3,4点しかない場合です。

 こうならないようにするためには、増築増員のみを考えるのではなく、暇な手を使って家畜を取る、畑を1枚でも耕しておく、石を拾って大進歩にタッチする、のいずれかで他人と将来バッティングしそうな部分を抑えることがおすすめです。また、手札から大量の盤外点が出る場合は、大進歩を触りにいくよりも、きちんと盤面を完成させに向かいましょう。


5.改築や柵を後回しにした結果、そもそもできなくなる

 これはやるべきことが多すぎるために発生する負け方です。改築点・柵点は手数が多くかかる代わりに高い点数行動となるため、これができないとなると最低でも3手、ひどい場合には5手以上を損失してしまいます。

 この事故を防ぐためには、中盤の改築状況・柵状況を注視することです。全員が柵を後回しにしそうなら自分が先に建設し、家畜繁殖でアドバンテージを稼ぎに行くことができます。また、改築回数(残りのラウンド数+1回)が足りていない状況で、自身が改築のための資材をほとんど持っていない場合は改築以外の手で点数を伸ばすなど、場の状況に合わせた判断が非常に重要です。

意識外からの奇襲もあるため、余裕を持って行動しましょう


6.他人とプランがバッティングしたのに、無理やり遂行しようとする

 これは特に初心者が陥りがちな負け方です。たとえば、自分が水辺の労働者と発掘者で日雇いコンボをしようと思ったら、よろず屋が出てきたといった場合などが該当します。

 他人とバッティングした場合、基本的には先に行動をすることのできる上家が有利です。ただし、それはあくまでもバッティングした2人間での話であり、実際にはバッティングによって本来踏まれるはずの強行動をすることができるようになる、残り2人が有利になります。バッティングを仕掛けるのは、自分が不利になるだけでなく、他人を有利にさせてしまうという意識を強く持つ必要があります。その上で、バッティングした後の逃げ筋もドラフト段階で考えておくと良いでしょう。


7.強いカードをドラフトで流す

 当たり前と思われがちですが、ドラフト段階でのカード評価も非常に重要です。自分のコンボを優先しすぎるがあまり、単体で使って非常に強いカードを流してしまうと、強カードを多く取ることのできた下家は有利になります。また、そもそもカードの評価が適切でない場合も同様です。

 カード自体の強さや何をピックするかについては、信頼できる人たちに疑問を投げかけ、議論を行うのが最も建設的です。カードについて深く学び、知ることは、まだ誰も見つけていないコンボやプレイングの発見につながることにもなります。是非、そのような時間を増やしましょう。

 …え?そんな人が身の回りにいない?ご安心ください。私はDiscordでBGAアグリコラサーバーを管理・運用しています。現在メンバーは約80人在席しており、日夜アグリコラについての雑談や議論等が行われております。興味のある方は、私のTwitter(@bibisura3142)までご連絡ください。


私のTwitterです。

終わりに

 以上7点が、アグリコラにおける負け方になります。負け方を知るということは、負け方を避けることができるようになり、勝ち方を知ることにもつながります。この名作ゲームであるアグリコラを、より深く理解し、今まで以上に楽しめるようになる手助けができれば幸いです。

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