IN THA DOOR BREWING(兵庫)
IN THA DOOR BREWINGとの出会いは今夏、都内某所で催されたポップアップイベントの場でした。
2015年創業といえば、クラフトビールの世界では決して新参ではありませんが、東京への出荷がほとんどないため、これまで飲む機会にありつけなかったブルワリー(醸造所)です。
IN THA DOOR BREWINGのコンセプトは、地域密着のビールであること。麦芽もホップもすべて神戸という街の中だけで完結するのが目指す理想形で、まずは原材料の90%を占めている水について、通称「神戸ウォーター」こと神戸の天然水、「布引の水」を100%使用したビールづくりを創業以来続けています。
やや硬めのこの天然水を用いることで、「軟水を使うよりもキレ良く仕上がる」のだと、同社の木戸さんは語ります。
また、地元農家との連携で地産の食材を積極的に利用するだけでなく、醸造後に出る麦芽のかすからパンやクラッカーを製造したり、地域の畑の肥料にしたりと、エコロジーな取り組みも進めています。
なお、IN THA DOOR BREWINGの「THA」は誤字ではありません。THEをTHAと表記するのは、ブラックミュージックの世界で使われているスラングなのだそう。ぜひそんな世界観をイメージしながら味わってみてください。
〈Text By Satoshi Tomokiyo〉