今日も世界は幽谷霧子さんの優しい祈りに包まれている
2024年 6月。
5年の交際を経て、ついに幽谷霧子さんと入籍いたしました。
春の陽光のように優しく、苦楽をまるごと包み込んでくれる彼女と支え合いながら、共に人生を歩んでいきたいと思います。
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ウエディング衣装に身を包んだ幽谷霧子さんがこの世に舞い降りました。
美しい。
去年ギリギリでブライダルを逃し、歯を食いしばり地団駄を踏んだ過去が報われた。
ありがとう。霧子……
ここで、感謝の気持ちを込めて、幽谷霧子さんのことを書いていこうと思う。
◇◇◇
霧子は非常に繊細な感性を持っていて、独特な世界観を確立している人だ。私はそんな彼女の考え方に、心酔、羨望、信仰……といった思いを抱いている。幽谷霧子さんに魅了されているのだ。
これは、私が霧子のことを一段と好きになったきっかけのストーリーだ。
霧子は雪が白いことを当然のことだとは考えない。その裏には雪の相当の努力があったのだと想像する。そして、雪の頑張りに労いの言葉をかけに、迎えに行くのだ。
なんて、優しく、思いやりに満ちた心をしているのだろう。
霧子が見つけ出す隠れた物語は、いつも健気で、前向きで、綺麗だ。
このストーリーでは、空を飛んでいる風船を見て三峰は『誰かが誤って手を離して飛ばしてしまったのかもしれない』と想像したのに対して、霧子は『お誕生日会とかで飛ばされた楽しい風船』だと捉えている。霧子には、楽しい思いを乗せて飛んでいる風船の物語が想像されているのだ。
霧子の目にはきっと、人一倍美しくて優しい世界が見えているのだろう。
彼女の瞳に映る光景を、霧子は私たちにそっと見せてくれるのだ。
この【君・空・我・空】には続きがある。
霧子はその後、おでこをくっつけて、三峰の想像している世界を覗こうとする。その際、三峰の空を『優しい、優しい、悲しい人のための空』と形容している。ここで霧子の見ている景色は、手放された風船が飛ぶ空ではなく、『手放された風船を見て心配する三峰の見ている空』なのだ。三峰の相手を心配する優しさも含めて、霧子は空を見ている。
幽谷霧子さんは、自分と異なる見方を受け止めるだけではなく、そういう見方をした人の心情までも汲み取ることのできる人なのだ。
私はこんな霧子のことが大好きだ。霧子と一緒に過ごす日々はきっと春の陽だまりのような柔らかい光に溢れているのだろう、と繰り返し想像する。霧子の、世界の隅々まで照らすような広大な優しさに包まれていたいと思う。
だから、もしシャニマスのアイドルの中で結婚相手を、生涯寄り添う伴侶を選ぶとするのならば、霧子を選ぶ。
これは霧子が小鳥のお墓に向けて祈りを捧げるシーンだ。
霧子は死を迎えた存在にも、こうして物語を与えてくれるのだ。
死んでも、新しい時間が始まる。霧子の祈りによって、これから風になることも歌になることもできる。霧子が想ってくれている限り、彼女の優しい祈りの中で、それらは存在することができる。
私は末期に霧子の眼差しに包まれながら息を引き取り、土に葬られたあとも彼女の祈りの中で共に生きていきたいと思う。
生者にも、死者にも、有機物にも、無機物にも、万物に触れて、温もりを感じて、祈りを捧げてくれる。
幽谷霧子さんはこの世界の『救い』だ。
霧子のソロにこんなフレーズがある。まるで、この世界にとっての幽谷霧子さんの存在を歌っているようだと思った。
今日もこの世界は、幽谷霧子さんの優しい祈りに包まれている。