職業の適正と自分の価値について

新卒で始めて就職活動をした時から、ずっと自分の価値を見つけられずにいる。自己分析という言葉を始めて聞き、自分が何者なのか、何が得意で何が不得意なのかを探らなくてはいけないと知った時は絶望した。拷問じゃないかと。何も得意なものなどないし、誰かにアピールできるものなど持ち合わせていない。こんな考えだったので、当然、就職活動はうまくいかなかった。

現在35歳。医療秘書という肩書でクリニックで働いている。人一倍転職を経験した自負がある。多分5回はしてる。数えても抜け落ちている気がする。

自分の価値はまだ分からない。秘書の先輩のようにすべてのタスクを抜け落とすことなく完璧に仕上げることはできない。看護部長のように、底抜けの明るさでスタッフを引っ張ることもできない。

自分の適性や良さがどこにあるか分からないからこそ、医療秘書はそこそこ向いているのかもしれないと最近感じる。助成金の申請をしたり、ドクターの雑用を頼まれたり、新幹線チケットの予約したり、粗大ごみの効率の良い廃棄方法を調べたり…。何かを極めなくとも、何かできている気になってしまう。ああ、これでよいのだろうか。どこかのあの人みたいにならなくてよいのだろうか。とりあえず10か年計画とか敷いてみるべきだろうか…。

答えは見えない。


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