イントロダクション
激動の時代をとらえたゴダール幻のアメリカ映画
『1PM-ワン・アメリカン・ムービー』
激動の1968年の秋、ゴダールは『1AM』(『ワン・アメリカン・ムービー』)なる企画のため、アメリカ合衆国の反体制的な政治と文化の状況に目を向ける。カメラを回すのは、ダイレクト・シネマの旗手リーコックとペネベイカーである。だが、ヌーヴェル・ヴァーグを牽引した末にいまや商業映画と訣別するに至ったゴダールと、ドキュメンタリー映画界の革命児たちの夢の共同作業は編集段階で頓挫してしまう。『1PM』は