やり直しの機会を頂戴し、やり直したら、「やり直せる」っていいねって思った話。
最高です、やり直せるって。
何にしても生きてて中々やり直していい機会なんてもらえないものです。いいですよね、やり直していいって。甘美です。
なんなのかと言うと、2015年にマスタリングさせてもらった作品を2021年にリマスタリングさせてもらったという話です。やはり人間ですから私のような野良技師でも6年ほども経てば多少なりとも成長をしているはずで、ああ、今の私があの時にいたならば、あれをこうしてたなとか思うわけです。そんなタラレバの空想は時間の無駄なんですけど、まあ人間なのでそのくらいの無駄もスマホゲームをするかのように少しゃああったっていいじゃない。
それこそゲームなんかでも全クリした後に「New Game +」とかつって、クリア時のステータスを引き継いだまま最初からやり直せたりするんですよね。チートモード。やり残しを片付けに、忘れ物を取りに行く無双旅。やっぱりあるんだわ人間の欲求として。
『幸福とは何か?それは選択肢があることである』なんてことをどっからか見聞きしたことがあって至極納得するんですけど、そん中でも『やり直せる』というのは究極の選択肢ですし、禁じ手ですよねと思ったりもします。究極の暇つぶしとも思いますけども。よくわかりませんが。
とかく、今回リマスタリングさせてもらったのは、我らがムカイダー・メイさんのアルバム『暮らそう』でした。元々はCD-R販売のみで、秋本音楽事務所の成り立たせる気があんのかという収支バランスを一本柱で支えてきた本作品ですが、この度今の私が出来ることでもってリマスタリングをしまして、サブスクやDLサービス各社で配信されておりますのでぜひです。
(この記事の最下部、Spotifyリストにも追加してます)
話また戻すんですけど、なんて言えばよいか、過去に戻ってゲームシナリオを変えてしまいたいとは思わない。もう一回同じことをやるというお話であります。つまりもし何かやり直せるとしたら、より強くより賢くより優しくなって、正しくここに戻ってきたいの、とSuperflyばりに声を張り上げて申し上げたい。そんな風に思うのです。
わかりますか?わからねえよ。
今日の3曲
ということで『暮らそう』から一曲、『世紀末』。自分は歌詞はなんとなくしか聴かないたちですが、それでもこう映像が浮かぶ曲ってあって、これもそれです。終末の荒野に仁王立ちする救世主・ムカイダーの姿が像を結ぶわけです。すごいことです。
こちら救世主ではなく、女神的な視点の歌詞がかっこいい森口博子です。「バッチグー」という造語を作ったのはこの方だと聞いたことがあります。ありがとう女神。いやかっこいいなこれ。最近某スパロボゲーム実況をちょいちょい観るので思い出してSpotifyで聴いてみたら、この真っ直ぐな歌声。これが逆にバラドルとしての深淵。知らんけど。
Spotifyの「いいね」は直感のみで押すことをおすすめしたい。アーティスト名とか人気とか先入観を抜きにして耳のみで。そうするとリコメンドの精度が生理的に素晴らしくなっていき、ayU tokiOのアルバム『遊撃手』に出会えた。最初のハイハット、あるいはホーン(サックス?)の第一音が耳に入ってすぐに、あ、これは素敵な音楽体験ができそう♡と直感した。いやほんとツボツボ過ぎてツボ。アルバム全体に渡ってストリングスが本当に好き。
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『と或る広島』
というSpotifyプレイリストを更新中です。エンジニア参加させてもらった親交あるミュージシャンたちの配信作品をぶちこんでいます。シャッフルで聴くと面白い流れクるかもよ。なお秋本音楽事務所の官能小説の朗読が流れたらお手数ですがスキップしてください。
作品リスト(今日現在)
・『安芸門徒楽団 Vol.1』/秋本音楽事務所
・『安芸モンド楽団 Vol.2』/秋本音楽事務所
・『ツキツキミノル その2』/山広朋実
・『MY NAME IS』/ジョンとポール
・『ギンガ』※単曲/久保モリソン
・『ギターのヘタクソ』/ミカカ
・『桃源郷へ』/クボユーリ
・『大人になってしまった』/Jacky
・『ライフイズ』/ムカイダー・メイ
・『社長倦怠記』前編&後編/秋本音楽事務所
・『暮らそう(リマスター)』/ムカイダー・メイ