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雀魂「銅の間」を脱出するカンタン戦略

どもこんにちは。2024のGWからmjnoriというネームで雀魂を始めました。ぶっちゃけ私は強くはないのですが、「銅の間」のプレーを見ていて「その打ち方じゃあ虚しいだろ」と思ったので、文章練習も兼ねて書いてみました。有料設定ですが、コンテンツは全部読めます。「金の間」より上で問題なく打てている方は、酒のつまみにでもしてください。よろしくです。

どんな成績で「銅の間」を抜けたのか?

雀傑Lv2到達時の東風戦戦績

ちょっとラッキーだったのでは?と言われるとそうかも知れない。「金の間」と比較すると対戦相手(ありがちな「銅の間」のプレイヤー)が明らかな重大なエラーをするので、本来勝てなかった対戦もかなり拾えています。これらのエラーが何であるか?と私がしたことはなにか?が「銅の間」を脱出する鍵になります。まず主要な数値をチェックしましょう。このページのデータと比較します。

  1. 1位率 4人が均一に順位がつくなら25%になるところを45%で1位です。

  2. 平均和了 7000点を超えます。満貫をかなり和了っているためです。高めであることがわかります。

  3. 和了巡数 13巡を切ります。ルール上のツモ回数18回程度です。強いほど小さいです。「銅の間」データはありませんが、13巡よりかなり大きいと推定されます。

  4. 和了率、放銃率、リーチ率 回数が少ないので参考程度だとは思いますが、リーチ率と和了率がかなり高く(=他のプレーヤの防御がかなり甘い)、放銃率は似たような値になっています。

  5. 飛び率 1.49%とかなり低いです。相手からの攻撃をもらわないからでしょう。

ざっくりやっていたことは「和了の点数を上げる、牌効率を上げる、プリミティブな降りを実行する」なので、これでこれだけの成績が出るはずです。

「カンタン戦略」掘り下げ

ここでは「カンタン戦略」の内容である「和了の点数を上げる、牌効率を上げる、プリミティブな降りを実行する」がどのようなものかを説明していきます。

和了の点数を上げる

1つ目の「和了の点数を上げる」ですが、麻雀のルール上、翻数が上がると大体倍になり、満貫から先は増え方が鈍くなります(=効率が悪い、後述)。なので、満貫を和了ることを目指します。満貫には大体4翻が必要です。では、どのような役を使って4翻を構成していたのでしょうか?データを見てみましょう。

和了った役その1
和了った役その2
和了った役その3

わかりにくいので、役牌より多く出現した役を多い順に並べてみましょう。

  1. ドラ(142)

  2. リーチ(125)

  3. 赤ドラ(108)

  4. 裏ドラ(59)

  5. 断么九(44)

  6. ピンフ(44)

  7. 門前清自摸和(42)

  8. 一発(32)

  9. 自風牌(20)

  10. 場風牌、白、発、中、各大体15回

極めてざっくり「赤ドラ・ドラを使った手でリーチを掛ける」と言えます。そのときに意図して作る役は「断么九」「ピンフ」になります。
またリーチを掛けることで「裏ドラ」・「一発」が付いてきます。鳴いてしまうとこれらは期待できません。

これらに比較的作りやすい混全帯么九、一盃口を加えて、役の関係をちょっと整理してみましょう。

graph M {
    graph [
        charset = "UTF-8";
        rankdir = TB;
        layout = circo;
        ]
    
    /* nodes */
    pinfu [label="平和"]
    tangyao [label="断么九"]
    tsumo [label="門前清自摸和"]
    reach [label="立直"]
    aka [label="赤ドラ"]
    jihai_anko [label="字牌暗刻"]
    jihai_minko [label="字牌明刻"]
    changta [label="混全帯么九"]
    ipeko [label="一盃口"]


    /* edge */
    reach -- pinfu
    reach -- tangyao
    reach -- aka
    reach -- tsumo
    reach -- jihai_anko
    reach -- changta
    reach -- ipeko
    
    tsumo -- pinfu
    tsumo -- tangyao
    tsumo -- aka
    tsumo -- jihai_anko
    tsumo -- ipeko
    tsumo -- changta
    
    pinfu -- tangyao
    pinfu -- aka
    pinfu -- ipeko
    pinfu -- changta [style =dotted]

    ipeko -- tangyao
    ipeko -- aka
    ipeko -- changta
    
    tangyao -- aka


    jihai_anko -- changta
    jihai_minko -- changta
    
    jihai_anko -- aka [style = dotted]
    jihai_minko -- aka [style = dotted]
    jihai_anko -- ipeko [style = dotted]

}
頻出役の関係
(実線は同時にできる、点線は同時を拒否しない、つながってないものは同時に成立しない)

19字牌を使う「混全帯么九」系と、面前で断么九と平和を作るが代表的な「メンタンピン」系に分類できることがわかります。ここに示したような同時に作ることができる役を知ることで、翻数が増え、打点が向上します。なぜそんなに打点が重要か?というと、このゲームはそうそう和了ることができないから、和了ることができるような配牌・ツモが来ているときに得点を積み重ねる必要があるためです。あまり複雑な役の組み合わせを作ると当然和了れません。ではどこにそのバランスがあるのでしょうか?一番最初に述べたように、答えは満貫にあります。非常にざっくり点数と翻数の関係を書くと次のようになります(子の場合、親はこれの1.5倍)。

  • 1飜 1000点

  • 2飜 2000点

  • 3飜 4000点

  • 4飜 8000点(満貫)

  • 5飜 8000点(満貫)

  • 6飜 12000(跳満)

  • 7飜 12000(跳満)

  • 8飜 16000(倍満)

これは私達が使うべき戦略にどのような影響を及ぼすでしょうか?

  • 5飜以上の役を作りに行くことはあまり効率的ではない。

  • 1飜や2飜は打点に関しては和了の機会を十分に活用できていない。

  • 4飜を作る組み合わせを考えることになります。

いまいちど、リストアップされた役を確認しましょう。頻出役には鳴かないものが多いのです(実は鳴かないで面前でリーチを掛けることができるだけで、銅の間では勝ち組です)。では面前でリーチする状態にたどり着くための具体的な手順はどうしたら良いのでしょうか?この答えは「牌効率」と呼ばれる技術全般になります。

  • Qリーチしたらテンパイがバレて損では? A銅の間で「降りる」なんて上等なことをできるやつはほとんどいないので、やり得です。どんどんリーチしましょう。

牌効率を上げる

私が具体的な内容を書いても漏れや間違いが多くなるので、書籍の紹介となります。まずは正しい知識を良い文章を読んで効率よく入れるべきです。Webのコンテンツは正しさが保証されておらず、受け手の責任なので、まったく知識がない段階では大変厳しい作業になるのです。注意すべきは、自分のレベルとほしい知識に合わせた書籍を選ぶことと、繰り返し読んで練習し、定着させることです。

寸評 書くことを的確に絞って書いてあり、字も大きく読みやすい。読み手への配慮が行き届いている。私のイチオシ。

寸評 緑本。網羅的で辞書っぽさがある。読んで考えるというより暗記する感じに近い。知識の抜けがないかの確認に良いと思う。ちなみに赤本と呼ばれる次の本は、難易度が高すぎてしまうだろう。麻雀を続けていれば、高い確率でいつかは読むことにはなると思われるので買っても悪くはないですが。

牌効率に限らず網羅的なものになるはこれかな。これの1ヶ月2ヶ月目の部分が今回の記事の内容に対応するはず。わたしは面前リーチ戦術を前から知っていたので、昇段する上でカベを感じたときに購入・読んでどこの段階で詰まっているのかを確認するのに使っています。

反復練習が必要だが、これはやっていないのでなんとも。最近見かけた記事を挙げておきます。

プリミティブな降りを実行する

ここまでは「攻撃」の話だった。ここからは防御の話になる。やることの内容はとても短いが、解説はちょっと長い。

やること:「リーチされたら現物だけを切る努力をする(降りる、といいます)」以上。

解説:まずルール上、これはどういうことを意味しているのかを説明する。

麻雀には振聴(フリテン)という恐ろしいルールがあって、「自分が打った牌と同じ牌で他者から和了ること(ロン)はできない」のです。(正確には、和了ろうとしている待ちで、形式上自分の過去の打牌で和了ることができるときにフリテンになります。ツモ和了はできます)。具体的には14m待ちで、自分の河に1mがあるとフリテンです。

このフリテンのルールによって、警戒の対象者が切った牌だけをあなたが切っている間は、その対象者にロンされることはないのです。(ライブの麻雀ならチョンボ、オンラインだとそもそも「フリテン」の表示が出て和了ることができない)。

リーチしている場合には、フリテンの規定は厳しくなります。和了ることができる牌を見逃した場合、フリテンになってしまうのです。具体的には、あなたが25pでテンパイしていたとしましょう。下家が2pを切りましたが、見逃したあとに、対面が5pを切っても、あなたはその5pで和了ることができません。ライブだとやはりチョンボ、オンラインだと「フリテン」の旨が表示されるはずです。

フリテンのルールの確認が済んだので、現物の説明に移ります。現物とは、フリテンのルールによりロンされ得ない牌のことです。つまり完全に安全です。どうです、安全に打ってみたくなったでしょ?でも予想がついてます。あなたが制限時間の間に安全牌を見つけられない。これは1つのことを意味しています。牌効率のレベルが上がらないと、河を見る時間が確保できず、ひいては安全牌をあらかじめ探しておく時間が取れないということです。実践的なTipとしては、リーチに対して降りたときは、他のプレーヤーの打牌を指差喚呼すると良いでしょう。指差喚呼した牌は現物です。出発進行!

  • これだけでは足りないのでは? 一般的な防御という話だとこれでは足りません。カンタン戦略としては足りるでしょう。大体の場合、防御が必要になる前にリーチすることができます。なぜならあなたの牌効率は勉強の結果、銅の間にいる相手より大幅に優れていて、先にテンパイにたどり着くからです。テンパイしたら面前なのでリーチして、そしたらもう降りることはないのです。

  • スジって使わないの? いい質問です。スジとは「ある仮定」のもとでの推論です。「ある仮定」とは「両面で待つことが多い」というものです。では考えてみてください。銅の間の平均的なプレーヤーは、そのような牌効率を考えた打牌ができているでしょうか?答えはNoだと思いますよ。つまり銅の間という環境では労力に比してあまり有効ではないのです。

  • 副露に対応しなくていいのか? 必要ないです。なぜ副露に対応するのでしょうか?一般的にはいろいろ基準や打牌をみて考えることになりますが、銅の間では不要でしょう。というのも、例えばあなたの下家が「南」をポンしたとしましょう。その「南」で下家に役がつくか、あなたは判断できますか?下家は判断できていますか?銅の間において、両方ともNoである可能性が高いのです。最後の1枚になるまで鳴き続けて「役がない」という事例に事欠かないのが、銅の間です。これによって副露が純粋にマイナスな行為のケースが多いのです。そして考えて鳴くことができるプレーヤーは、あなたより先に昇段するだけのことです。それよりも眼の前の手の内の牌効率を実践することが大事です。

まとめとおまけ

面前リーチを基本に打牌することで和了の点数を上げる、座学により牌効率を上げる、現物を打つという形でプリミティブな降りを実行する、カンタン戦略のご紹介でした。
注意深い方はお気づきでしょうが、「争っているフィールドの平均的な参加者ができていないことはなにか?そのなかで、費用対効果が高いものはなにか?」に気づくのが上達の上で必要な知識・技術を特定するうえでのキモといえるでしょう。このメタな話はまた別の機会に書きたいと思います。

おまけ「カンが多いことにどう対処するか?」

「カンした人が利益を得るか定かでないカンが多い」は体感的にもご存知だと思いますが、これにどう対策したら良いのでしょうか?結論は「リャンメン待ちリーチをしなさい」で、そのこころは、「カン裏ドラをめくることで利益を得る」と「待ちをカンで潰されて和了れなくなることを避ける」の2つになります。

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