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Pはアイドルを映す鏡。

皆さんは「ファンは芸能人を映す鏡」的な戒めを耳にしたことがあるだろうか。
「芸能人」の部分に入るのは「アイドル」でも「タレント」でも「アーティスト」でもよく、要するに「ファンの民度はその有名人に起因する」ということだ。
ものすごく分かりやすい例を挙げるとすれば、過激なパフォーマンスを行なうアーティストのファンはやっぱり治安があまりよろしくない傾向にある、なんて一般的なイメージ。


『アイドルマスター』の世界観において、ファンは「プロデューサー」と呼ばれる。
略して「P」
アイドルを育成すると同時に一番のファンを兼ねる特殊な立場だ。
まだ「アイマス」が世間に認知されていない頃には現場で名刺交換をするPたちの姿がしばしば話題になったものだ。
「P」の通称はもちろん『アイドルマスターシンデレラガールズ』でも共通。


ところで私はシンデレラガールズのアイドル190人全員の誕生日を祝うことを数年間ライフワークの1つとしている。
何年間もそうしていると、自ずと各アイドルの担当Pたちの性質が見えるようになってくる。
「この子のPたちは濃ゆいなあ(*褒めてます)」とか、逆に「担当アイドルの人気が不動のものだから広報活動は他人任せでいいと思ってるっぽいなあ」とか色々。

その中で特に印象に残っているアイドルのPたちがいる。
公式Xのポストが担当アイドル関連だと「大石泉すき」ポストでアンチやスパムを押し流す大石泉P
同じく1コマ劇場のアイスを食べる画像の洪水で返信欄を浄化するライラさんP

例のやーつ。

2021年から始まったTwitter(当時)の「松尾千鶴スロット」で知られる松尾千鶴P

おめでとうございます!

などなど。
そして私が毎年最も楽しみにしているのが9月9日、栗原ネネの誕生日だ。


今年も0時になると同時に、Xに予約投稿された私の栗原ネネ生誕祭2024ポストに「いいね」とリポストがどんどんされていく。
期待とともに「通知」欄を見に行くと……そうこれこれ!

ずら~り。

上記の画像は2022年の時のものだが、お気付きの通り同じアイコンがコピー&ペーストされたかのように並んでいる。
この絵面だけでもすでに面白くて仕方ないのだが、ネネPのすごい所は、アカウント名までも一日限定で「ネネがくれたチョコ」に変えてしまう点だ。
シンデレラガールズ関係だけのアカウントでもないだろうに、その気概たるや。
彼らの団結力と継続力は尋常ではない。
ちなみにこのアイコンはカモノハシの形をしている。
2014年9月8日からモバゲー版『アイドルマスターシンデレラガールズ』のイベント『アイドルプロデュース どうぶつアドベンチャー オーストラリア編』でネネからもらえたもので、スタミナが最大値の20%回復する。
これのエモエモポイントとしては、「サファリをお散歩」のノーマルコミュでパーフェクトコミュニケーションを取ると、
「カモノハシが一番好きです♪どこか放っておけない感じで。プロデューサーさんに…似てるかも?」
と言ってくれるのだ。
え、
それって、
つまり。
そういった意味でもネネPにとってこのチョコは特別なものとなっている。


栗原ネネはかつて病弱だった妹想い健康志向アイドル。
子供の頃は彼女自身も身体が弱い方だった。
世話を焼くのは大好きだが、お世話されることには慣れていない。
誰かの憧れになるような、元気を与えられるようなアイドルを目指している。
そんな彼女からにじみ出る人間性が、担当Pたちにも伝わっているに違いない。
「ネネちゃんに恥ずかしい思いをさせる言動などもってのほかだ」と。
なんなら妹さんに対してまでもそう考えているのかもしれない。
「お姉ちゃんのプロデューサーさんって素敵だね!」
そう言ってもらいたいじゃないですか。


私は9月9日を毎年楽しみにしている。
と同時に、自らを見つめ直すためのいい機会だと位置付けている。
私は村上巴担当Pだが、この一年彼女に顔向けできないような言動をしていないか、していなかったか。
冒頭の話ではないが、村上巴というアイドルは全アイドルの中でもトップクラスに誤解されやすい存在なのだから余計に。

未だにSNS上では「そのアイコンでそんなこと言わないでもらえますか?」問答が繰り広げられていたりするが、我々プロデューサーは担当アイドルのイメージを背負っていることを常に忘れてはならない。
『アイドルマスターシンデレラガールズ』、引いては『アイドルマスター』、さらにはアニメ・ゲーム文化全体にまで影響を及ぼしかねないからだ。
決して大袈裟ではない。
今でこそオタク界隈に対する世間からのイメージは以前に比べてかなり良化したが、油断すればあっという間に逆戻りだ。


そのアイドルを担当することの喜びと誇りと責任を。
毎年9月9日は栗原ネネPたちがそんな大切なことを再認識させてくれる。

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