Alarmoと一夜を過ごしてみて。
昨日我が家にもようやく『Alarmo』が到着した。
「10月11日から順次発送」と聞いていたが実際には結構待たされてしまった。
が、なんでも人気が集中したせいで抽選販売にもなったらしく、任天堂人気には毎度驚かされる。
まさかこんな目覚まし時計にまで殺到するとは。
……転売屋じゃなければいいけど(禁句)。
さて、なぜ私がこの『Alarmo』を購入したかというと、ぶっちゃけ衝動的にである。
もちろん幼少期から任天堂製品は大好きだったし、ガジェットとしての面白さも感じはしたが、そこではなかった。
辛い。
朝起きるのが辛い。
仕事に行きたくない。
仕事が嫌いというよりは、職場の人間関係があまりにもろくでもないので、あんな所に行きたくない。
が、生きるためには行かねばならない。
ならばせめて目覚めだけでも今より少しでもマシにしたい。
そう考えたのだ。
私はこれまでスマホを目覚まし時計代わりに使用してきた。
しかしあいつは不快だ。
不快な目覚ましアラーム音しかない。
ああガラケーで着メロとか自作していた時代が懐かしい(オッサンの回顧)。
いや「不快な音だからこそ起きられるんだろうが」との意見も確かにあろうが、幸い私は寝起きは悪くない(睡眠が浅いだけだが)。
つーか任天堂の世界観の中で睡眠→起床できるなんて最高やん!
ってな具合に気付いたら決済していた。
なんと恐ろしい。
いざ開封。
思ったより小さいが持った感じズッシリ感はある。
作りは丁寧でデザインは洗練されている。
いかにも任天堂クオリティで、すでに満足感が高い。
紙のマニュアルはなく、ご時世的にオンラインマニュアル。
ゲームでなくても今はこうなのか。
まあネット環境のない層はこんなの買わないだろうし。
付属品はACアダプタもなくUSBケーブルが一本だけ。
バスパワーからの給電でなければ、家庭用コンセントにつなぐための変換アダプタが別途必要になる。
次に設定。
実に簡単だ。
基本的に起動した後の画面表示に従えばいい。
インターネット接続の仕方やニンテンドーアカウントととの連携はさすがにオンラインを参照することになるだろうが。
新たにゲームを始める時のようなワクワク感がこんなところでも味わえるのはさすがの任天堂ブランドとユーザビリティ。
各種設定が終了。
あとは就寝するまでは基本的にただの時計&インテリアだ。
それでは一気に起床まで時間を飛ばして一晩使用してみて分かった&感じた良かった点と良くなかった点などを列挙することにする。
まだたった一晩なので今後これらの評価が変動するであろうことはあらかじめご留意のほどを。
人柱としてご利用ください。
<良かった点>
◯ 安心&満足のクオリティ。
任天堂自らが製作&販売を手掛けただけあり、「他社が作ったらこうはいかなかっただろうな」的な痒い所に手が届く完成度となっている。
特筆すべきは上部スイッチの押し心地の良さ。
無駄に何度でも押したくなってしまう。
◯ 世界観の再現。
公式のBGMや効果音ももちろんそうだが、液晶画面の演出などもファンなら見ていて飽きない。
音質や画質も予想以上に良い。
一昔前に流行ったデジタルフォトフレーム的な楽しみ方もできる。
◯ センサーの性能がとにかくすごい。
こいつ、敏感過ぎる。
「そんな動きまで拾うのかよ!」レベルの感度であり、「そりゃこの値段するわ」と思わされる。
ただ、性能が良すぎるあまり睡眠の質の判定が厳しくなり過ぎる懸念はある。
<良くなかった点>
◯ 充電式ではない。
目覚まし時計のためだけに常にコンセントを常に1つ占有することになるのはとても現代的とは言えない。
「開発者に訊きました」において「頻繁に充電したり電池を交換したりする目覚まし時計なんて使えたものじゃないだろうし、万が一朝起きて電池が切れていたなんてことがあると大惨事ですから(笑)」と開発者は失笑しているが、きちんと充電さえしていればそもそも何の問題もないわけで、現代人にはすっかり習慣化しておりそんな指摘は今さら感が強い。
むしろ停電などのことを考えていないコンセント式の方が考えが古臭く感じた。
環境のことやコスト面を考慮したのかとも推察したが、その手の話は出なかったのでなおさら浅慮な印象を受けたインタビューだった。
◯ 価格が高い。
12980円(税込み)をただの目覚まし時計に払えるかどうか。
これに尽きる。
センサーの性能などに注目すれば妥当なのかもしれないが、そこはライトユーザー層には刺さる部分ではなさそう。
ファンアイテムとしての満足感は高いが、それ以上の価値はおそらく今後も望めないだろう。
いかにこれからアップデートがコンスタントに行なわれ、魅力的な任天堂のIPがどんどん注ぎ込まれていくかにかかっている。
今のところ付加価値を除けば「スマホでええやん」でしかない。
◯ バリエーションがない。
本体のカラーリングが赤しかない。
任天堂といえばこのマリオカラーで納得ではあるのだが、女性ユーザーやコアゲーマー及びコレクター層からすれば寂しい限りだ。
ただまあ今後なんだかんだ「限定カラー」などの商法はやってきそうではあるし、売上が頭打ちになってくれば当然テコ入れもされるに違いない。
<疑問点>
◯ 『ポケモンスリープ』と連携していない。
単純に差別化だろうか、そこまでするとさらに価格が上がってしまうからだろうか。
デフォルトで収録されている作品の中にも任天堂作品の看板タイトルの1つであるポケモンがなく、今後配信されるかが注目される。
<総括>
現状置いての評価は、ファンアイテムの域を出ていない趣味のガジェットにしてインテリア。
人気が加熱しているのは任天堂ブランドそのものの人気に他ならず、この『Alarmo』のユーザーレビューが集積されていくにつれて沈静化されていくのは想像に難くない。
購入を悩んでいる人は十分に検討してからでも全然遅くないことは確約できる。
インターネット接続はどうするのかと思っていたらWi-Fiを登録する形式で、私は配信が予定されている『どうぶつの森』のコンテンツが今から楽しみで仕方がない。
あと『メトロイド ドレッド』とかめっちゃ目覚まし向きじゃないですか?
……あ!
そうそう!
枕元に台になるものさえ置いてしまえばベッドではなく布団派の人でも支障なく機能しますのでご安心を!