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  FOMC 5/1 パウエル議長スピーチ

  パウエル議長スピーチの主要ポイント


  • 本日、FOMCは政策金利を据え置き、ペースは遅いものの保有証券の削減を継続することを決定しました。金融政策の抑制的な姿勢は経済活動に下押し圧力を与えており、雇用とインフレの目標達成に対するリスクは過去1年間でより良いバランスに向かっています。しかし、ここ数カ月のインフレは2%の目標に向けてさらなる進展が見られず、我々は引き続きインフレリスクに非常に注意を払っている。

  • (英文)Today the FOMC decided to leave our policy interest rate unchanged and to continue to reduce our Securities Holdings though at a slower pace. Our restrictive stance of monetary policy has been putting downward pressure on economic activity and the risks to achieving our employment and inflation goals have moved toward better balance over the past year. However in recent months inflation has shown a lack of further progress toward our 2% objective and we remain highly attentive to inflation risks.

  • 最近の指標は、経済活動が堅実なペースで拡大していることを示唆しています。 GDP成長率は昨年第4四半期の3.4%から第1四半期には1.6%に鈍化したが、在庫投資政府支出と純輸出を除いた民間国内最終購入は、通常、潜在的な需要をより明確に示すもので、第1四半期は3.1%でした。

  • (英文)TRecent indicators suggest that economic activity has been expanding at a solid pace. Although GDP growth moderated from 3.4% in the fourth quarter of last year to 1.6% in the first quarter private domestic final purchases which excludes inventory investment government spending and net exports and usually sends a clearer signal on underlying demand was 3.1% in the first quarter as strong as the second half of 2023.

  • インフレは過去 1 年間で著しく緩和しましたが、依然として長期目標である 2% を上回っています。 PCE価格総額は3月までの12か月間で2.7%上昇しました。変動の激しい食品およびエネルギーカテゴリーを除くコア PCE 価格は 2.8% 上昇しました。ここ数カ月で短期インフレ期待の指標の一部が上昇しているものの、今年これまでに入手されたインフレ統計は予想を上回っています。

  • (英文)Inflation has eased notably over the past year but remains above our longer goal of 2%. Total PCE price rose 2.7% over the 12months ending in Mrach. Excluding the volatile food and energy categories Core PCE Prices rose 2.8%. The inflation data received so far this year have been higher than expected although some measures of short term inflation expectations have increased in recent months.

  • 我々はインフレ率を2%の目標に戻すことに強く取り組んでいる。委員会は本日の会合で、フェデラル・ファンド・レートの目標レンジを5.25%~5.5%に維持し、保有証券を大幅に削減するプロセスをより遅いペースで継続することを決定しました。

  • (英文)We are strongly committed to returning inflation to our 2% objective. The committee decided at today’s meeting to maintain the target range for the federal rate at 5.25% and 5.5% and to continue the process of significantly reducing our Securities Holdings at a slower pace.

  • 我々は、インフレ率が2%に向けて持続的に推移しているという確信がさらに高まるまで、フェデラル・ファンドレートの目標レンジを引き下げることは適切ではないと予想しています。今年これまでのところ、データは特に大きな確信を私たちに与えておらず、以前に述べたように、インフレに関する測定値は予想を上回っており、そのような大きな確信を得るには、以前の予想よりも時間がかかる可能性があります。我々は、フェデラルファンドレートの現在の目標レンジを適切な限り維持する用意があります。

  • (英文)we do not expect that it will be appropriate to reduce the target range for the federal funds rate until we gained greater confidence that inflation is moving sustainably toward 2%. So far this year the data have not given us greater confidence in particular and as I noted earlier readings on inflation have come in above expectations it is likely that gaining such greater confidence will take longer than previously expected. We are prepared to maintain the current target range for the federal funds rate for as long as appropriate.

  • 私たちは今後も会議ごとに決定を下していきます。貸借対照表に目を向けると、委員会は本日の会議で、これまでに発表した計画の通り、保有証券の減少ペースを遅らせることを決定した。具体的には、6月1日付けで、国債償還の上限が現在の月額600億から月間250億に引き下げられます。

  • We will continue to make our decisions meeting by meeting. Turning to our balance sheet the committee decided at today’s meeting to slow the pace of decline in our Securities Holdings consist with the plans we release previously. Specifically the cap on treasury redemptions will be lowered from the current 60 Billion per month to 25Billion per month as of June 1.

  • 特に保有証券の減少ペースの減速は、金融市場がストレスに見舞われる可能性を軽減し、円滑な移行を確実にするのに役立ち、それによって十分な準備金が適切なレベルに達するのと一致する我々の保有証券の継続的な減少を促進することになります。

  • (英文)In particular slowing pace of run off will help ensure a smooth transition reducing the possibility that money markets experience stress and hereby facilitating the ongoing decline in our Securities Holdings that are consistent with reaching the appropriate level of ample reserves.

  • 英語スピーチ全文書き起こし(日本語翻訳版) 詳細は下記からダウンロードして下さい。

  • 英語スピーチ全文書き起こし(英語版) 詳細は下記からダウンロードして下さい。

結果

  • 今回5月1日のFOMCではFF金利は据え置きが決定され5.25-5.50%で維持され、これまでの保有証券の削減ペースをゆるやかにすることを決定した。今回のスピーチでは雇用とインフレの目標達成に対するリスクは過去1年間でより良いバランスに向かっているとしている。

  • 2月のFOMCでは政策金利はピークに達しているため、今年のどこかで利下げの可能性が高いとしたが、今回はインフレ率が2%に向けて持続的に推移しているという確信がもてるまで、FF金利を引き下げることは適切ではないとしている。

  • 今後のFF金利について、CMEのFedWatchツールでは当初、市場参加者は2024年の3月からFF金利5.00-5.25%に引き下げが開始を見込んでいたが、現在では9月から利下げ開始とみる確率が増え、9月に5.00-5.25%%、12月に4.75-5.00%を見込んでいる。今年初めから、少し行き過ぎ感があり、それを織り込んで米国株も上昇していたため、直近では反動が出ているようである。今後も注意していきたい。

  • S&P500株価指数は5/3終値5127ドル。多少反動が出たものの4/19の安値から反発している。これは5/3発表の雇用統計が予想24.3万人より悪く17.5万人となり金利引き下げ期待が高まった影響である。
    昨年10月末の週から押しを少しづつ拾う戦略を取り、現在まで所有し順調だが地政学的リスク最近の反落に注意していきたい。
    現在VOO、QQQを中心に買い、個別株ではMSFT、CRWD、IOT、NET、MNDY等をホールドしている。


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