7年とボカロ
初音ミク10周年で盛り上がる今、しろばな氏発案【#10年とボカロ曲】というタグが前夜祭企画のテーマとして挙げられた。
初音ミク10周年
しかし、私にとってVOCALOIDはまだ7年目。
そんな私が今回のテーマに沿った曲として挙げたいものは、この曲である。
【ミク リン レン ルカ KAITO MEIKO GUMI がくぽ】ゆめのかたち【オリジナル】http://www.nicovideo.jp/watch/sm16999365
2012年 2月17日投稿のこの曲。私がボカロに触れ始めて4ヶ月目の時期だ。
当時の私は、まだニコニコ動画に登録しておらず、そもそもPCを長時間使用することすら、許されていなかった。最長で3時間程度であったと記憶している。
曲漁りのメインは、TSUTAYAでCDを定期的に借りること。借りたCDをx-アプリに取り込み、ウォークマンに移して毎日のように聴いていた。
そんな日々の中で、私はこの曲と出会った。
収録されているコンピレーションCDは『EXIT TUNES PRESENTS Vocalodream feat. 初音ミク』
ラストを飾ったのがこの『ゆめのかたち』である。
高らかに 健やかに 優しく
枯れて罅の入った地面に染み渡る水のように
その歌声と綴られた歌詞は、心の奥深いところへと染み入った。
私は、初めて音楽を聴いて涙を流した。
共感した訳でも、哀しみに沈んだ訳でもない。
歌詞の意味を、言葉を、理解できた訳でもない。
只々、素朴で柔らかな音楽に
優しく抱きしめられてしまったのだ。
少しばかり歳を重ね、言葉を知った現在。改めて歌詞を読みながら聴いてみると、受け止め方は変化していることを実感する。
-えがいた きょうのかたちは
きょうにであえた そらを
おもいを つつんでゆく-
-えがいた あすのかたちは
あすをのぞんだ そらを
おもいを とどけてゆく-
-えがいた ゆめのかたちは
こころにかいた そらを
あしたへ きざんでゆく
ときが けしきを かえても
まちは
きょうも
うごきつづける
いくつも
いくつも
いくつもの ゆめをのせて-
-かたちを つなぎあわせて
のぞみをうんで それは
また かたちへと かわる
えがかれた きょうを あすを
ゆめと よんで
きぼうと よんで-
-ほら あさひがのぼりはじめる
あらたな ひは
ずっと そうずっと
せかいを まわしつづけている
たなびく くものすきまから
あかりが きょうも
ひとすじ さしこんだ-
何枚目に借りたものだったかは、流石に忘れてしまった。
買い替えたウォークマンにも、容量の問題でこのCDは移していない。
それでも、この曲は私の心の奥で、小さく優しく流れている。
描かれた、今日という日を、明日を。
『夢』そして『希望』と呼べる日が来たことに、心から感謝を。