Lamy 2000 ボールペンのリフィルをどうにかしたい
ドイツが生んだ名作ペン、Lamy 2000。
愛用している人も多いと思うんですが、Lamyのボールペンリフィルは描き心地がよろしくないのです。本当によろしくない。
なので今回、汎用のリフィルを使用できるように試行錯誤してみました。
リフィルを観察する
独自規格って本当に厄介ですね。
黒いプラスチックパーツ部分で、ペン先を出したときのロックがかみ合って固定されるような構造になっているようです。
これのペン先だけを3色ボールペン用の細いリフィルに交換できればいいのではないかということで作業を開始します。
一応、他社リフィル用アダプタはあるが
残念ながら、Lamy 2000は非対応です。
同じLamyのリフィルを使っているのに対応してペンとしてないペンがあるの?って感じですが、サファリなどのモデルはペン本体側にノック保持の機構が入っているけれど、2000はリフィルについている突起などが無いとロックしてくれないということみたいです。
同じLamy2000でもブラックウッドでは使えるという話があるので、同じ2000でも機構が違うんですね。
今回はこのアダプタに純正リフィルの必要なパーツを移植することでノーマル2000でも使用できるようにするという方向で進めていきます。
純正リフィルを加工して、先端部分をアダプターと合体
写真を撮り忘れてたんですが、まず純正カートリッジのペン先をプラスチックパーツの根元でカットします。
そのあと、4C(三色ボールペン用)サイズのリフィルが通るように穴を拡大するわけですが、ドリルを通すと黒いプラパーツがポロっととれしまいまうという予想外の事態に。
幸い完全に取り付けシロがなくなったわけではなかったので、ぎりぎり残った部分をエポキシ接着剤で固定して事なきを得ました。
リフィルを切り取ると、当然中からインクが出てきます。
かなり粘度が高くて厄介でしたが、アセトンを使って溶かし出しました。
次は、リフィルの太い部分を適当な場所でカット、アダプターのペン先側も長さに長さに合わせてカットし、リフィルのパイプがすぽっと嵌まるサイズにアダプターの外形を削り、差し込んで接着することで固定しました。
旋盤があれば早いんですが、無いので頑張って手作業で。
プラパーツの位置が変わると、ペン先を出したときの出具合が変わるので、合体時の位置決めは慎重に行います。
問題発生
良しこれで使えるだろう、と思って組み立ててみたものの、どうもペン先を出したときのロックがまだ正常に動作してくれません。出た状態でロックされたりされなかったりする。
何か見落としがあるのだろうと、もう一度純正リフィルと比較してみます。
よく見ると後端の突起の脇に微妙な羽根が付いてますね。
恐らくこれで位置決めをしてペンの内部でリフィルが回転しないような作りになっているのでしょう。
後ろ側も同様に加工して合体させてみます。
完成
というわけでこれで完成です。
念のため、後端の羽の位置とペン先側のプラパーツの突起の位置もなるべく純正リフィルに合わせて固定しました。
ちなみにペン先はゼブラのJSB 0.4を装着しました。
同じような形でパイロットのリフィルもあるのですが、微妙な寸法違いで使用できないので注意が必要です。汎用規格じゃないの?
比べてみると、ラミーのリフィルはF(細字)でも漢字かな交じりの日本語を描くのには少し太く、書き出しのインクの出が微妙に悪いせいでかすれてしまってます。これは新品リフィルなんですが…。
ゼブラのゲルインクはさすがに書き心地も発色も文句ないですね。
これでかなり快適に使えるようになりました。
本当のことを言えばブルーブラックが使いたいんですが、ブルーブラックでこの形のリフィルはちょっと調べた感じ無さそう。
あとは改造したアダプターの耐久性ですが、2液のエポキシ接着剤で留めたのでおそらく大丈夫でしょう。
おしまい。