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キャリアとは何か?
こんにちは。運営チームの在田です。
今回は日頃キャリアコンサルタントとして活動している僕から「キャリアとは何か?」という少し大きなテーマについてお話させて頂きたいと思います。
【運営チーム・在田のプロフィール】
・高校まで日本で育ち、その後渡米。大学時代をアメリカ、韓国で送る。
・現在はグローバル人材の転職支援サービスをしているエンワールド・ジャパンにて勤務。主に医療, 理化学, 食品, 化粧品, 農業などの業界を管轄する部門の責任者として従事。個人としての得意領域の中に獣医療を持ち、動物用医薬品, ワクチン, 検査機器, 療法食, 畜産分野などの事業を展開する企業への採用支援および求職者に対するキャリアコンサルティングを行う。
・今までに約400名の獣医師資格を持つ方々との面談、獣医学生を対象としたキャリアセミナーなどを実施。
■はじめに(キャリアとは?)
まず、Beyond VETの参加者には現役学生の方も多いため、そもそもキャリアという言葉に馴染みがない方もいるかと思います。
一般的にキャリアとは「経歴」を指し、社会人になってからの個人の職務経歴を意味します。
今回のnoteはBeyond VETの参加者であるU-32の方に向けた内容になるため、少し偏った内容になるかもしれませんが、皆様のためになる情報となれば嬉しいです。
Beyond VETがなぜU-32の方を対象にしているかは以下からご覧頂けます。
この記事では大きく以下の3つの点についてまとめました。
・キャリアを考える必要性の背景
・キャリアに対する向き合い方
・キャリアに対する大切な考え方
■新卒一括採用・終身雇用の崩壊
この数年、経団連の中西会長、トヨタ自動車の豊田会長のニュースなどを含め、過去数十年の間変わらなかった新卒一括採用や終身雇用などの日本の労働市場の仕組みが大きく変わるという内容の記事を目にする機会が増えました。
これらを踏まえキャリアに対して考えさせられるような内容のニュースが増加しているかと思います。日本最大手の企業でさえ、新卒入社しても定年まで勤め上げるのが難しいという現代では今までよりも個人がキャリアに対して真剣に考えなければいけない時代になっていると言えます。
では、このような時代においてキャリアに対してどのような考えを持つ事が必要となるのでしょうか?
■キャリアに正解・不正解はない
前提として考えて欲しい点としては、キャリアに正解、不正解はないという事です。それは世の中に全く同じキャリアの方は1人もいないからです。
しかし、実際には自分と周りを無意識に比較している事が多いのではないでしょうか?
現代はインターネットが普及し、情報取得はすごく簡単になりました。
その一方、情報過多な状況から情報に振り回されている人も多いのではないでしょうか?
具体的には膨大な情報から自分が欲しい(自分に適している)情報を選択する方法が分からず結果的に悩んだり、迷ったりしてしまう方が多いと思います。
キャリアコンサルタントの仕事をする中で、大手企業や高年収、福利厚生の充実などを求められる方が多いのですが、これらは就業環境や条件であり、キャリアとは別だと考えています。
「では、〇〇さんは将来どうなりたいんですか?」と問いかけると、「実は将来なりたい姿が分かりません…。」と答える方が非常に多いです。
もちろん企業の知名度や年収などは簡単に比較出来るので気になるのはしかたがないのですが、本当に考るべき「自分のなりたい姿」に対しては考えが欠如しているように思えます。
キャリアを自分の人生の一部だと考えた時に、他人と比べる必要はあるのでしょうか?本当に大切なのは、「自分のなりたい姿は何なのか?という問いに向き合う事」でしょう。
■理不尽な社会とどう向き合うのか?
「キャリアに正解・不正解はない」「周りと比較しなくて良い」「自分のなりたい姿に向き合う事が大切だ」と言いましたが、その背景のひとつには「大学卒業後の理不尽な社会」が挙げられます。
日本の大学生は9割以上が大学在学中に就職活動をするはずです。
既にこの時点で正解のない人生がスタートしているのですが、社会人になる前にその事実に気付く事は非常に難しいです。
日本の教育は大学入学までは常に”受験”とセットで考えられる事が多く、画一的な教育方法が目立ちます。具体的には1つの正解を求める授業や試験が存在し、その1つの正解を導き出す力が高い学生を優秀と評価するケースが多いです。
一方、社会に出てからはどうでしょうか?
求められる成果は常に変化し、成果に至るまでのプロセスなども状況により臨機応変に対応する事が求められます。
社会に出るまでは1つの正解を求められる環境に相反し、社会に出てからはいきなり自律性や主体性が求められる。どう考えても理不尽なのですが、
それが現実社会では起きてしまうんです…。
このような実態があるからこそ、キャリアに関して主体性を持って考える事が大切となるのですが、具体的には一体何を考えればよいのでしょうか?
■キャリアに対する向き合い方
~内省と問いの繰り返し~
キャリアに対する向き合う一歩目であり、
将来も継続すべき事としては「内省と問い」が大切になるはずです。
内省とは?
内省とは、自分の心と向き合い、自分の考えや言動について省みること。心の中を見つめ、何をどう思いどう感じたかを改めて熟考すること。また、これは感情論ではなく自分の気持ちを分析すること。
自分自身の本当の気持ちに向き合うと同時に自分へ「なぜ」という問い掛けを行う事により、自分のキャリアに対して大切な物事が徐々に見えてくると思います。例えば、以下の問いに対してどのような答えを持っていますか?
自分が本当にやりたいコトは何か?
なぜそれをやりたいと思うのか?
やりたいコトの先には何があるのか?
当たり前に聞こえるかもしれないですが、これらの事が忘れられたまま就職し、社会人になってから自分の仕事にやりがいを持てなくなっている人は多いと思います。
これから就職活動をする人、現在就職活動中の人、既に社会人になった人、立場は違うかもしれませんが、自分に問い掛けをしてみて欲しいです。
もし現時点で具体的な答えが無い方は、近い将来キャリアについて悩む日が来る可能性が高いです。
内省と問いを繰り返す事によって、自分の好きな事、嫌いな事、興味のある事、興味の無い事などが少しずつ見えてくるはずです。
とは言え、「すぐにそれが出来れば苦労はしない…。」と思われる方も多いと思います。そこで、キャリアをつくるうえで大切な考え方をいくつか紹介したいと思います。
■キャリアに対する大切な考え方
キャリアに不安がある多くの場合は悩んではいるが、どのように考えるべきなのかが具体的に分からないという状態です。キャリアコンサルタントとしての実体験も踏まえ、いくつかの考え方をここで共有させて頂くので、自分のキャリアに不安がある方へ少しでも参考になれば嬉しいです。
【ひたむきさ / 学びの継続】
「自分にはスキルが足りない…。」と悩む方も多いかと思いますが、そこに後ろめたさを感じる必要はありません。これから貪欲に学べばいいのです。立ち止まって悩むのであれば、毎日少しでもいいから新しい事を学んでいく方が自分の時間を有効活用出来るでしょう。
例えば、イキイキと仕事をしている人達は仕事以外の事にも興味を広く持たれている方が多いはずです。簡単に情報にアクセス出来る現代だからこそ、常に学ぶという姿勢を持ち続ける事でそれまでの景色とは異なった世界へ広げる事が出来るのではないでしょうか。
【パッション(情熱・熱意)を持つ】
キャリアを語る上で自分の中にパッションは非常に大切です。
パッションを注げる物事が見つかると自分のキャリアを充実させる事にも繋がります。強いパッションがある人に関しては、自分の置かれている環境がどのような状況であれ、その状況を楽しんでいる人が多いはずです。
周りの人達の環境や条件と比較する事よりも、自分が熱量を込めて向き合える物事を見つける方が自分らしいキャリアをつくる事が出来るのではないでしょうか。
【死ぬ前に後悔しないかどうか】
大袈裟に聞こえるかもしれないですが、人生は時間という有限資産の中に存在します。時間は一人一人に平等です。
もし死ぬ前に後悔しないようなキャリアをつくる事が出来れば、その人の人生は納得のいく価値があるのではないでしょうか。キャリアに正解・不正解はありません。自分の中で納得のいくキャリアをつくる事が何よりも大切だという事を忘れないでください。
ひたむきに学びを継続し、情熱を注げるコトを見つけ、後悔のないキャリアをつくる事が出来れば、自然と”やりがい”にも繋がるはずです。
今が不安なのであれば将来に向けてまずはキャリアについて真剣に向き合い考えてみる事をお勧めしたいと思います。
■まとめ
「キャリアとは?」という漠然かつ抽象度が高い問いに対し、大切にして欲しい事は「自分らしさの追求」です。
何となく不安を抱えやすい現代社会にて、キャリアを問われる時代が今。
治安も良く生活には困らないけど、人生100年時代と言われたり、年金崩壊と言われたり、何かよく分からないけど将来への心配が絶えない毎日。
そんな中で、「やりがい」や「生き甲斐」を感じる事が難しくなっているような気がします。
つまり「自分らしさ」を失っている人達が多いのではないでしょうか?
自分らしさを理解するためには自分をよく理解する事、自分の将来像を描く事、そこに向けて動き出してみる事。
未経験の事への取り組みには誰もが躊躇すると思います。だからこそBeyond VETは一緒に挑戦し、時には失敗し、ワクワクを感じながら成長出来る仲間が集まれる場所に出来ればと考えています。
Beyond VETのビジョンでもある「獣医師の価値を世の中で再定義する」という事は僕たちだけの力では出来ません。
一緒に希望を抱く未来をつくってみませんか?