電子タバコは人気があり最も成功しやすい禁煙手法、英国公衆衛生庁が確認
BeyondVapeNic noteアカウントでは、電子タバコ・ベイプの本場アメリカをはじめ各国の電子タバコ関連ニュースの翻訳記事をご紹介しております。
出典: Vaping Most Popular and Most Successful Quit Aid, Public Health England Finds
https://www.vapouround.co.uk/news/vaping-most-popular-and-most-successful-quit-aid-public-health-england-finds/
英国公衆衛生庁(PHE)から、電子タバコは最も人気があり、しかも最も成功しやすい禁煙手段である、という報告が提出された。
「イギリスにおける電子タバコ2021年度報告」はPHEが発表した7回目となる同シリーズの報告書であり、電子タバコが禁煙を助ける証拠と、若者の使用統計値や人々のリスク認識データを詳しく探っている。
キングス・カレッジ・ロンドン(KCL)の研究者が作成したこの報告書では以下の事項が示されている:
– 2020年にニコチンを含む電子タバコは最も人気のある禁煙補助具(27.2%)で、その他ニコチン置換療法が18%、処方薬が4.4%であった。
– 2017年には5万人以上の喫煙者が電子タバコの助けを借りて禁煙に成功したと推定されている。その手法をとらなければ禁煙できなかったであろう人たちである。
– 地元の禁煙サポート施設の支援を受けながら電子タバコを使用した場合、禁煙成功率は2019年と2020年に59.7%から74%の間であることが示された。
PHEは電子タバコに対する「根拠のない安全性の恐怖」によって喫煙者が切り替えを先延ばし、し続けていると考えている。
喫煙ツールキット研究のデータによると、成人の38%は電子タバコが喫煙と同程度に有害であると信じていることが判明した。
PHE健康増進局長を務めるジョン・ニュートン教授は次のように語った:
「現在でも喫煙は予防可能な最大の若年死亡や疾患の原因であり、2019年にイングランドで約7万5千人が喫煙が理由で亡くなっている。喫煙者がとりえる最善の行動は喫煙を完全に止めることである。利用できる禁煙補助手段では電子タバコが最も効果的なものの一つであり、年に約5万人の喫煙者が禁煙するのに役立っている」
「電子タバコに対する根拠のない安全性の恐怖がなければ、さらに数千人が禁煙できていただろう。リスクが全くないわけではないが、電子タバコは喫煙よりはるかに害が少ないことの証拠が明らかになってから、ある程度時間が経っている」
若者の使用に関して報告書は、2020年に11歳から18歳の若者のうち4.8%が月1回以上ベイピングしていることが判明したという禁煙健康増進協会(ASH)のデータを引用している。
一度も喫煙経験のない若者では、現在ベイピングをしている人は1%未満であった。
ASHの最高責任者デボラ・アーノット氏は、2030年までに喫煙のない国を実現するつもりなら、喫煙者に切り替えを促すためにもっと多くのことをすべきだという。ただし、当局は「製品を10代の若者に宣伝するのに利用されるおそれのある法の抜け穴もふさぐ」べきである。
王立がん研究基金の最高責任者であるミシェル・ミッチェルは次のように語った:
「電子タバコはまだ比較的新しい製品である。その長期使用の影響はまだ判明していないのだから、電子タバコにリスクがないとはいえない。喫煙したことのない人には電子タバコを使用しないように強く勧める。とりわけ若い人たちに」
「しかし、これまでの研究の知見では、電子タバコは喫煙ほど有害ではなく、また、この報告書が強調するように、禁煙に役立つ。電子タバコの長期使用の影響は不明だが、タバコの長期使用の害は疑問の余地がない」
「タバコを永遠に止めるのに、禁煙サポート施設の支援が依然、最も効果的な方法である。施設は電子タバコその他の有効な手段を見つけ出す手助けができるし、タバコのリスクを減らす最高のチャンスを提供できる」