電子タバコの害について考える。
当サイトでも取り扱いのある全米で話題の電子タバコ JUULについてつらつら書いてみる。
ちなみにJUULは全米電子タバコシェア率70%を超える超がつく大ヒット商品である。
筆者の居住するカリフォルニア州では、日本のコンビニの役目をガソリンスタンドが担っている(他州に車で旅行をすると、どこもそうなのできっとアメリカは全州そうなんでしょう)
ごくごく近所の知人の家が数キロ離れていることが当たり前な土地柄である為、東京でいう駅の出入り口を付近にコンビニがあるように至るところにガソリンスタンドがある。ガス欠に困らないレベルでとにかく多い、いたるところガソスタ(Gasoline Station)
電子タバコが一般的にも認知され始めた程度の時期に、カリフォルニア州に本部を置くJUULはガソリンスタンドに販路を集中したプロモーションを行い、それが功を奏して爆発的な広がりを見せた商品である。
ほんの数年で会社規模が数兆円を超えて大企業に成長し、2019年には米TIME誌が毎年選出する話題の企業・人物にも名を連ねるほどの人気ぶりでした。
その人気はjuulingという動詞が生まれるほどの社会現象にまで発展しました。
が、
その広すぎる販路によるプロモーションに相まってJUULのスタイリッシュなデザイン性が受けたことから未成年者が手を出し始め、あげくにJUULを使用したことによる死亡例が確認されるまでなってしまいます。(全米にあるガソリンスタンドは数万件とされています)
JUULによる死亡事故では100%の確立で肺の血管が詰まるEVALI(電子タバコ製品使用関連肺障害)による死亡事故とされていました。
ここがアメリか政府の逆鱗触れ、日本でいう厚生労働省、FDA(U.S. Food and Drug Administration)が動き出し風向きが変わります。
全米で大々的に大手各社かれ配信され大バッシングを受けることになってしまいました。
「なんて物を売っているんだ!」「未成年者の喫煙を助長している!」大きくこの2点について様々な立場の有識者から強い指摘を受けます。
それを受けたJUULは自社製品の品質の見直しや、販売先販路の見直しなどに追われ現在にいたります。
上記の事故を踏まえてアメリカ政府管轄CDC(米国疾病対策センター)が検証に動いていました。(アメリカを題材にした制菌によるパンデミック映画はこの機関の人が解決します)
CDCによると、EVALI(電子タバコ製品使用関連肺障害)を引き起こすのは合法の電子タバコではなく、違法なTHC(テトラヒドロカンビノール)が含まれる電子タバコである、という公式見解でした。
⇒JUULは社会現象になるほどのデバイスであったのでその人気にあやかろうと便乗した類似商品が非常に多く登場しました。
⇒またカリフォルニアをはじめ全米の数州ではマリファナが合法化になり、手軽にマリファナの幻覚作用を楽しむためにJUULの互換製品も多く登場しました。
この発表は、そもそも電子タバコ業界の新星であったJUULを取り巻く様々な強い批判に対して全米のアメリカ全土の電子タバコ関連協会や企業が強く主張した内容でもありました。(電子タバコの主成分は、水、アルコール、香料、ニコチンである為)
CDCの発表では此度の死亡例の原因とされる成分「ビタミンEアセテートオイル」が、CDCが実際に調査した患者29名の全員から検出されました。
その結果から下記の4つの理由が確認されました。
・実際の症例患者の肺組織からビタミンEアセテートオイルが検出された。
・29名の症例患者の肺組織サンプル全てからビタミンEアセテートオイルが検出された。
・サンプルは異なる10の州で採取された。これは発症が地理の違いによるものではなく、共通の原因によるものと思われることを裏付けている。
・肺組織サンプルからビタミンEアセテートが検出された患者のうち3名は、ニコチンを含有する製品のみを使用したと報告している。このことから、重大な過少報告があったことが認められ、何故11%(29名中の3名)の患者がTHC含有の電子タバコの使用を報告しなかったか、が明らかになるかもしれない。」
EVALI患者が真実を述べていない可能性についても指摘があった。
アメリカ政府管轄CDCによると、JUULによる死亡例は全てJUULで使用できる粗悪な互換製品を使用した物による、と決定付けられたものでした。
JUUL自体が目立ちに目立ってしまった為、未だに風評被害は続いていますが、次世代の嗜好品として頑張って欲しいですね。