6/5週目に入りました
悪夢から始まった病院実習もついに5週間目に突入しました。なにもわからない状態で激辛塩対応の最初の配属先で瀕死状態だった2週間。次の配属先は打って変わって暖かく迎え入れてもらい、病棟もチームもいい感じの空気が流れていたので、依然「辞める・転科・続ける」脳内ディベートは続いていたものの、少しずつ自分を取り戻すことができました。
そういう意味でも2つ目の配属先の教育係&チームのみなさんには感謝してもしきれないくらいです。このチームに来なかったら本当に辞めていたかもしれないわけで。ここでの教育係は辛抱強く私のビビりに付き合って、逐一声かけをしてくれたし、最後にも「あなたは自分で思ってるよりずっとできているのだから、自分に厳しくしすぎないで、もっと自信をもっていいのよ」と激励してくれました。みんなが普通にできている「英語」という部分ですでに躓いている(気がしている)私としては、自信を持つというのはなかなかに難儀ではありますが、彼女の言葉を信じてみようと思ったのでした。
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そして今日からの配属先は恐怖の救急チーム。いろんなスタッフから救急はペースが早いと聞いていた(そしてそれは容易に想像できる)ので心配していたのですが、今度の教育係&チームは2つ目のさらに上を行く心地良さ。救急のとある一角はTHE救急という感じでドラマっぽいのだけれど(私の病院知識はドラマからがデフォルト笑)、私たちが関与するエリアはわりと落ち着いた雰囲気だし、そもそも一刻を争うような患者さんの対応をするわけではないので、思ったほどハイペースでもなく。ただ病棟だとおおよその1日の仕事量が朝のうちにわかっているし、今日できなければ明日でも良いことが割と多いのに対して、救急はその場その場であらゆる専門家が同時進行で対応していくので、それをハイペースというのかもしれません。
私の教育係は知識経験ともに豊富な高等スペシャリストのタイトルを持つセラピストで、仕事ができるのはもちろん、教えるのもとても上手で丁寧かつフレンドリー。現場もバラエティに富んでいるし、仕事の流れも見えやすいので、ここにきて初めて「楽しい」と感じている自分にびっくりしています。おまけに実習初の電話業務を課せられて、電話恐怖症なのになあ、、と思いつつもやってみたら結構大丈夫で、「そうだった、普段の生活でできるんだからできないわけがない」と気づくことができました。それに「学生です」と自己紹介すると、ほとんどの患者さんが応援してくれていたことも思い出しました。
おかげで、いままで毎日実習期間が終わるのを指折り数えていたのが、今日1日で「あと2週間しかない」と思うまでになりました。それでも毎日の早起きはやっぱり苦痛以外の何者でもないので、終わるのを心待ちにしているに変わりはないものの、実習に関する気持ちが、超絶ネガティブ→消極的ニュートラル→そこそこポジティブに変わったのは、自分を取り戻したようで嬉しい。
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そうそう週末には生後4日の仔馬、シークレットに会ってきました。スタッフに話を聞くと、いつも通り放牧地に連れていくと、そこでおもむろにゴロンとしたかと思ったら、お産が始まったのだとか。捕食動物の馬は通常夜に出産することがほとんどらしいのですが、そんなマイペースなところもルナらしいというか。ちょっぴり疲れた様子ではありましたが、とってもリラックスしていて、ルナーと声を掛けるといつも通りなにー?と反応してくれました。
シークレットはとっても人懐っこくて、馬房を覗くと立ち上がって近寄ってきて、やたらと私の手をむしゃむしゃしてみたり。生まれて間もない仔馬とはいえ歯茎の下に歯があるのが感じられます。なんでも1週間ほどで生え始めるのだとか。すでにぴょんぴょん飛んだり、駆け回ったりしているし、母馬ルナの癖を引き継いでいるのが見えたりで、面白いです。しかし馬は身体機能的にもかなりの完成形に近い状態で生まれているのを見ていると、人間の不完成さってどういうこと?と思わずにはいられないのでした。
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