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Akram Khan's Giselleと身体で表現するということ

2017年に元プロダンサーの友人に誘われて、初めてロンドンでの初公演を観てからというもの、ロンドン公演があるたびに足を運んでいるイングリッシュナショナルバレエ「Akram Khan's Giselle」。今回は1週間のうちに2公演観てきました。

古典バージョンのジゼルも大好きで公演があれば絶対に観に行きたい演目なのだけれど、Akram Khanバージョンは心の奥の方の柔らかいところを容赦なく突くようなパワフルさがあると感じています。今回1回目に観た先週月曜日の公演は、奮発して一番良い種類の席だったのですが、ダンサーひとりひとりの踊りが良く見えて、ステージももちろん素晴らしかったのですが、思っていたほどには感動がなく、もしや見飽きてしまったのかと寂しく思ったのでした。そんなこともあって2回目、先週土曜日の千秋楽公演は1回目ほどわくわくもせず、なんなら余裕を持たずに家を出たおかげでバスが渋滞に巻き込まれて、バス停から会場まで5分近く走り続けてギリギリの到着という程楽。

先日に比べてこの日のステージには研ぎ澄まされた緊張感とエネルギーの渦を感じました。この日の席は2階席最前列真ん中。2階席といっても大きな箱ではないのでステージもそこまで遠くないし全体が良く見えます。そしてオーケストラも見える席なので私としてはそこも嬉しい。この演目は群舞のパワーがものすごいので、ステージ全体が見えた方が断然ダイレクトにそのエネルギーを感じることができて、楽しめるのかもしれません。

そしてこの日のジゼルの踊りがとてもシャープかつ繊細かつパワフルでそれはそれは素晴らしかったです。私の好みな踊りするダンサーだったので後でキャストシートを確認すると、日本のバレエ学校出身のEmily Suzukiさんという方でした。

夏の間のバレエレッスン強化の成果かロルフィング効果か、以前よりだいぶ動けるようになってきていて、つい最近はレッスン中に先生から頼まれてミュージカリティのデモをみんなの前で踊る機会があったりと、音楽に合わせて身体を動かし表現する楽しさをしみじみと感じていたところだったので、ステージを見ながら「私もあの振り付けを踊ってみたい」などと思ったりもして。この週は始まった大学新学期の授業のタフさ加減に心身ともにすっかり打ちのめされていたのですが、この日のバレエレッスン(すごく楽しかった)、そしてこのジゼルのロンドン最終公演で、私の中でダンスが思った以上に大きな存在になっていることに気づいたのでした。

↓はAkram Khan's Giselleの予告編と抜粋です。興味があればぜひ。Enjoy!




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