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29週 胎教
お腹のサイズ感
まっすぐ立った状態でふと足元を見下ろして、自分の足が見えないくらいお腹が大きくなっていることに気付く。
まだ、覗き込めば見える大きさではある。
靴下を履く時に空中で履くのはとうに諦めていたが、お腹大きくなり続けているんだなぁ。なんて思う。
胎教
胎教には興味が無かったのだが、夫が、「妊娠中から美しい日本語を聞かせていると脳の発達に良いらしい」と言い出した。
もう耳が聞こえているらしいよ、話しかけてあげてね。と私が言い出した頃は、ほんとに聞こえてる?という反応だったので、まさかそんな夫から胎教を提案されるとは思っていなかった。正直、意外すぎる。
ちなみに、脳の発達にはDHAやEPAの摂取が大事だと助産師さんから聞き、毎日食事から不足なく摂れる自信が無かったので、葉酸に加えてこちらのサプリも飲み始めている。
そんな訳で、毎晩の読み聞かせが始まった。
なんて書ければ良かったのだが。
気が向いたときだけ、本をパラパラとめくり、適当なものを読んでくれる。
『声に出して読みたい日本語』という本だ。
夫が元々4巻まで持っている。
はじめにには、「この本は、暗誦もしくは朗誦することをねらいとして編んだものです。」とある。古今東西色々な文学の響きが良い部分を抜粋して載せてある。
ある晩、私が好きな『永訣の朝に』を発見し、読んでみた。中学か高校の国語の教科書で出会ったが、全体の響きが美しいし、妹の「あめゆじゅとてきてけんじゃ」「おらおらでひとりいぐも」が切ない。(何も見ずに口で言う音を思い出して打ったので、正しい表記ではないかもしれない)
夫は静かに聞いている。と思っていたが、読み終わって隣を見ると、夫がすやすやしている。
いやあなたが寝るんかい。