私の失敗談〜置いてけぼりの思いやり〜
こんにちわ。理学療法士であり、トレーナーでもあり、スポーツのコーチの勉強中のごえです。今日は最近私に起きた失敗談のお話です。おそらく、他の職業の方でも共感できる話しだと思うので、読んでもらえたら幸いです。
私がコーチングの参考にさせていただいているヘッドコーチに『観察と洞察』『今日の気づきは何か』とずっと言われてきました。何を観察し洞察するのかについては、『考えなさい』と。自分なりに『何を』ついては整理できたつもりでした。それをもとにずっと観察と洞察をしてきました。
そして、事件はPTの臨床現場で起こりました。
提出物の出し方を間違ったのです。そして、上司にパワハラか?と思うほど強く、感情的に叱責されました。心理学やコーチングの勉強している私としては、上司としてはありえない行動だなぁと思うだけでした。その後、先輩(作業療法士)に呼び出され、事の経緯について、冷静な話し合いにな離ました。作業療法士は精神分野にも精通してる人が多いためメンタルケアも兼ねての面談でした。
詳細は省きますが、結論だけを言うと、8割悪くないけど、2割悪いところもあったのでは?と言う事でした。その2割は目につく行動に心あたりがあるのでは?と言う事でした。
なくはない。。。
さらに行動分析は続き、結果として私のモノの捉え方が悪いからそこから変えた方が良いのでは?となった。その行動の根源はどこからくるのか?となり、行き着いた先は、性格、アイデンティティー、気質に迫るところまで掘り下げられ、人格批判とも取れる内容にびっくりでした。これについては後日、先輩から謝罪がありましたが。。
さて、ここまでが出来事です。何が言いたいのかと言うと、私たちは『動作分析』や『競技分析』『身体評価』については非常に強いですが、『行動観察』と『行動洞察』を見落としているのではないかと言う事です。
PT(理学療法士)やTR(トレーナー)はすぐに動きを筋肉や関節、神経系、といったところに原因を見出そうとする癖みたいなものがあります。観察しているのは行為や、行動です。そこには必ず、精神活動も含まれる。なんだメンタルの話しかと思われるかもしれませんが、少しだけズレがあります。感情やモチベーションのコントロールではなく、その瞬間に何を感じ、何を考えていたのかという事です。そこには意識に上がってきたモノもあれば、無意識化で切り捨てられた情報も含まれます。
例えば、PTは歩行分析を良く行います。しかし、多くの理学療法士は歩行中に起こっている現象の観察と原動力の分析は行いますが、その歩きという行為がどんな心理状態や精神活動の状態で行っているのかまでは洞察してないのではないでしょうか。姿勢分析もよくしますが、精神的に落ち込んでいる人の姿勢は丸くなりがちです。そういったところまで、観察と洞察をしている人は少ないでしょう。少なくとも新人の頃の私はそうでした。その後、そう行ったところまで観るように心がけてやってきた「つもり」でした。
それは言い換えるとテクニックに先走った行いだったのです。私の目につく行動の正体は、相手ばかりを気にして自分を見ていなかったというメタ認知の不足です。こうされたらこう思うだろう。こうしてるのはこう思ったからだろう。両方とも知っているからこそ、観察と洞察は成り立つもののはずです。
これを読んでいただいてる方からすれば、相手の感情を読み取るテクニックのことを言っているように感じる人もいるかもしれません。
私が言いたいのはすごく単純に『思いやり』を持って接すること、相手を本気で愛して接するということだけです。
そういったところが不足していたのでしょう。だから、無意識のうちにコーチングとか心理学とか自己分析とかそういったもので武装しようとしたのかもしれません。
臨床の場面でいえば、こういった無条件の信頼や愛とか思いやりの不足は、おそらく患者さんにも選手にも筒抜けなんだろうなと反省しました。過去を振り返れば、正しく何度も伝わっているなと感じる場面も経験しましたし、不足していた場面もありました。
今のチームはすごく好きだし、続けたい。チームの選手は、私の無意識にあった何かを感じ取っているのかもしれません。嫌われる事への恐れがよくない態度や行動に見えたのかもしれない。
話しが逸れたので、戻して閉めたいと思います。
技術やテクニックよりも大切なものが絶対にある。
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