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日記No.20 卒業制作、何を書くべきか。

 来年、大学4年生になるので卒業制作を書かなければならない。
 自分が所属してる学科は文芸学科なので、卒業制作は勿論文字媒体になる。
 小説を書くか卒論を書くか、あるいは何かについて研究するか(短歌なども稀にあった気がする)。

 自分は小説以外のものを仕上げられる気があまりしないので、小説を書くんだけど、そうなると今度は何を書けばいいか・書けるのか・書くべきか、みたいな話になってくる。
 卒業制作は規定文字数に収めると、大学で開催される賞に出すことが出来る(大体原稿用紙80枚~150枚)。
 つまり、賞に出すのならその文字数を意識しなければならない。
 文字数で言うと3万2千字~6万字程度だけど、数字を見て思うのは「思ったより少ないな……」ということ。
 最高で6万字だとしても、ちょっと多めの中編ぐらいしかない。

 自分は大学1年生の頃からボチボチ短編を書いてきたけど、短編では毎回文字数が足りなくて、いつも俺たたエンドみたいなものを量産していた。今思うとかなりの悪癖。
 「このままじゃ出来の悪い短編ばかり作り続けてしまう!」という危機感もあって、2年の春休みに長編を書き始め、3年の6月に初めて完成させた。字数にして、約13万字。
 出来は散々なものだったけど、今でも完成させたときの清々しさは覚えている。
 いやまぁ、完成させた時の気持ちはどうでもいいんだけど、要は『自分の書きたいものを満足いくまで書くためには、最低でも10万字以上は必要』だということがわかった。

 頑張って抑えれば中編でもそれなりのものが出来る気はするけど、それでも抑えて書いた中編に満足感を得られるか?と言われれば、あまりそんな気はしない。

 ということで、個人的にはガッツリ長編を書いて公募にでも出したいんだけど、ここで問題が一つ。
 去年(3年)の自分は、ゼミ課題を完成させられなかったんですよ。
 既に長編を書けるぐらいの筆力はついてたと思うんだけど、プロットや本文を書くときに限って異常な精神的不調に陥ってしまい、100%のパフォーマンスを発揮できなかった。
 言い訳はあまりしたくないけど、とにかく物凄く筆の進みが遅く、先生やゼミの同級生にも迷惑をかけてしまった。

 だから、去年の反省を活かして今年は大人しく中編を書くべき、という気持ちもある。
 書きたいのは長編だけど、自分の状態が今後どうなるのかわからないことも鑑みると、中編の方が良い気がする。
 悩ましい問題。

 ただ中編にしろ長編にしろ、書く内容はある程度決まっている。
 B級のサメ映画と、特撮を組み合わせたような内容の小説を書こうと思ってる。書く前の小説についてあまり言うのもアレだけど……。
 大学の先生や先輩から「お前は真面目に書かない方が面白いものが書けるよ」と言われ続けてきたので、そんなら一回めちゃくちゃ不真面目に書いてみようじゃないか、どうせこれで卒業だし、と思い考えたのがこれ。

 多分、上手く仕上がればかなり面白いものになるんじゃないかと思ってる。
 自分が面白いと思うものを全て詰め込んで作る予定なので。
 卒制の賞はレギュレーション的に純文学が最も有利なんだけど、レギュレーションに併せて書いたことのない純文学を中途半端に書くよりかは、自分の書きたいものを書きたいように書くのが一番いいという考えに落ち着いた。
 ……まぁそんなこと言って、最初から純文学を書く気は毛頭なかったんだけども。

 とにかく、書くものはバッチリ決まってるので、この春休みに何とかして詳細プロットを書き上げたい。
 別件でカクヨムに投稿する小説も書き始めるので、書くものには困らない状況になりそう。
 そもそも、ポートフォリオ用に短編を一本書いている途中なので、まずはそれも終わらせないといけないし。

 何とか今書いてるモノのどれかが将来に繋がってくれればいいんだけど、将来に活かせる気がするようなしないような……。
 自分の実力はまだプロには届きそうにないな、と思う反面、会心の一撃を出せたらワンチャンあるんじゃないか?という気もする。
 うちの大学出身で有名な人は、尽く在学中にデビューしたり中退したりしてるので、そういうコースを自分も歩みたいけど……中々難しい道である。

 とにかく、ボチボチ将来の夢を目指しつつ、今の自分に出来ることを精一杯やっていこうと思う。

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有本カズヒロ
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