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大相撲令和六年九州場所初日雑感
どうもべっちょです。
大の里場所みたいな空気は無い
■九州場所独特の空気感
〇まだ抜けきらない魁皇の残滓
本場所の中でも名古屋場所・大阪場所は「ご当地場所」みたいな部分があるんだけど、こと九州場所に関しては「魁皇場所」みたいな空気が未だに残ってて(伝説だからしゃーないんだけども)、宇良や翔猿等の人気力士の歓声が他の場所より少ない。平成を感じる。
本来なら平戸海や美ノ海等のご当地力士の声援に期待したいところなんだけど…
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■決定的な違い
〇「角力」に対するこだわり
東京は「総合力」、大阪は「玄人筋」、名古屋だと「ご当地」という特色があるんだけど、九州場所は「力士」というものに求めているのが「力」という風潮が強い。
恐らく「古今十傑」の初代梅ヶ谷と双葉山が双方九州出身で、双方共に怪力無双だったことが伝わっており(十傑の中でも明治以降の力士なので資料が多い)、「相撲=力のぶつかり合い」ということが定着していると思われる。
なので玉鷲も人気がある(朝倉市親善大使)。
■上記を踏まえての初日雑感
※動画サムネイルが出ないけど、ちゃんと取組動画に飛べます。
〇大の里
今場所、引いては向こう数年で一番の重要力士で贅力もあり、万全の相撲を取れば文句など出ないはずだが…
これじゃああかんよ。
中に入られるだけなら良いが、平戸海相手(そういえばご当地力士だな)に差されて退がるのは迷いがあるとしか言えない。前に出る速度も遅い。歓声も「勝ったねー」レベル。まあ、勝ったので明日に期待。
〇琴櫻
いい加減に優勝しろと言われ続け早3年。体格も良く相撲も上手いので優勝してくれないと協会も興行的な意味で困るのだが…というか綱取り…
これご当地力士の正代に対する歓声だろ!
いくら正代も元大関とはいえ、年齢的に力負けは駄目だろ…論外。
〇豊昇龍
叔父のような贅力は無いが、足さばきも巧く、要所で合気(筈押しは合気上げ、出し投げは腰取り)の様にエネルギーの流し方が巧い。あと見栄が良い。
万全である。個人的に一番来て欲しい力士なので嬉しい。
〇玉鷲
突き押しだけでもうすぐ四十路。初日は同じくベテラン宝富士。さあどうなるか。
宝富士の肘が…
玉鷲の馬力を見ることが出来なかったのでまだ調子がわからない。
■まとめ
〇九州の好角家は不完全燃焼感が残ったと思う
バチバチの取組を見たい人達(俺含む)からすると、初日というフルパワーを出せる状況でこういう感じになると…ねぇ?
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〇おまけ
他の場所なら大盛り上がりの翠富士の肩透かしがこのレベルの歓声だからね?
■おわりに
琴風(先代尾車親方)が専属解説になったのはNHK大相撲中継マニアからすると非常に喜ばしいことなのでよき。ちなみに、北の富士と琴風が不仲だと言う説は現役時代のことを考えるとデマだと思うので北の富士が復帰しても心配ご無用。
今場所は尊富士も帰ってきたので、今後10年の大相撲を占う上で一番重要かもしれない。楽しみですね。
ではまた。
照ノ富士…?誰?