
in the pocket/Mr.Children雑感
どうもべっちょです。
誰にだって見られたくないものは、ある。
・聴きまくってるのに書くの完全に忘れてました。ごめんなさい。
■アニメ映画の主題歌
●桜井和寿(Vo) コメント
この映画の主人公たちは
焼き上がる前の陶器のように、
少し力を加えただけで壊れてしまいそうなくらい繊細に思える。
言い換えれば、柔らかくしなやかだ。
ある日のこと(なんと偶然にも初めて山田監督とお話しする機会を頂いたその日)、
ミーティング場所の駐車場に車を停めると、巣から落ちてしまった飛べない雛スズメを見つけた。
心配になって、拾って、家に連れて帰った。飼育方法を調べようとネットで検索すると、どうやら落ちてしまった「巣立ち雛(そう言うらしい)」は、そこからまた親鳥と共に、飛び立つ練習をし、成長していくらしい。
僕は慌てて、雛を発見した場所に戻り、雛を探しているであろう親鳥に謝罪しながら、拾った場所に雛鳥を戻した。
健やかな成長を願いながら。。
あの日出会った雛鳥のように、
抱き上げるでも、背中を押すでもなく
無理に力を加えることなく、
主人公たちには
その繊細さのまま、
その柔さのまま、
しなやかに強く飛び立って欲しい。
そんな歌でありたいと、
願いを込めてレコーディングさせてもらった。
Mr.Children 桜井和寿
■KANイズム、或いはHOME期
●曲の始まり2秒でもう愛は勝ってる
本人が影響を受けていると公言しているからこれは言っていいでしょ。「ヨーイドン」もそうなんだけど、こういう引き出しはKANさんの影響が強いんだよね。
「ほころび」と似てる気がしたんだけど、向こうはコバタケという名の醤油が強い。
●「HOME期」が思い浮かんだ理由
自分でもちょっとわからないんだけど…うーん、何でだろう、このマーチ(でしょ?)と、「彩り」のメロウ感の対比かなぁ…うーん…
■曲のコンセプトがまんま映画のコンセプト
●「飛び立とうとする雛鳥にそっと贈るマーチ/飛び立ち始めた鳥達のマーチ」
「マーチ」というのは一聴して伝わってきた。もう曲調が行進曲だし。
2サビ前半部までは「親鳥からの行軍訓練」、それ以降は「雛鳥達が飛び立てたことによる祝福パレード」かな?
●「共感覚に対する共感と共有」
これが桜井のオリジナリティとイマジナリー。
共感覚(きょうかんかく、シナスタジア、英: synesthesia, 羅: synæsthesia)は、ある1つの刺激に対して、通常の感覚だけでなく 異なる種類の感覚も自動的に生じる知覚現象をいう。
例えば、共感覚を持つ人には文字に色を感じたり、音に色を感じたり、味や匂いに、色や形を感じたりする。複数の共感覚を持つ人もいれば、1種類しか持たない人もいる。共感覚には多様なタイプがあり、これまでに150種類以上の共感覚が確認されている。
まあ映画の主題がこれなので、軸としては凄くわかりやすいと思う。
Cメロの部分は「共感の共有」だろうね。
あ、勿論その後のラスサビで転調するから安心してね!
■君たちはこの曲が何色(なにいろ、なんしょく)に見える?
●曲単体として見た場合、これが面白い。
歌い出し前は透明からブルーホワイト。
1Aメロは薄橙から白、薄灰。
1Bメロはコバルトブルー。
1サビは白から
2Aメロは錆茶色から緑青。
2Bメロは桃色。
2サビは白地に土色から無色。
ブリッジは茶色。
Cメロは紫紺からシャイニングホワイト。
ラスサビはCメロのシャイニングホワイトから続いて桜色、水色、スカイブルー、葉緑がそれぞれグラデーションで変化して、アウトロで無色になっていく。
俺にはこう見える。原色があまり見えないのはそういう意図で作られたからだと思う。
■ここ最近のMr.Children屈指の聴きやすさ
●バンドサウンドやシックな曲が多かったが故の反動
これ、本当におすすめ。Mr.Childrenを聴いたことの無い人はここから入って、どんどん原色まみれの過去作を聴いていって最終的に漆黒に染まるのがめっちゃおすすめ!(ドス黒い笑顔)
おわりに
バンドサウンドでもないのに爽快な気分になるのはなんでだろうなぁと思ったんだけどいつものことだったわ。むしろバンドサウンドのフェイクとかREMとかの方がダーティーだったわ。
桜井さん、引き出しの多さというか、また引き出し増築したでしょこれ。アレンジャーの力も今回は大きいだろうけど。
「共感覚」についてはヨルシカでやろうとしていたんだけど、先にこっちでやってしまったか。まあ、向こうは鮮度関係ないのでそのうちやります。
あ、「in the pocket」の意訳は「巣立ち前」だと思います。
ではまた。