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名古屋散策にてコストプッシュインフレの余波を受ける
■いつもの定食が値上げになっていた
名古屋へ来て二週間、ようやく落ち着ける週末となりました。久屋大通公園を抜けて、栄方面までゆったりと散歩。10月になったというのに、日差しは真夏の強さです。
公園沿いには、お洒落なカフェやレストランが立ち並び、もはや日本とは思えません。ここのところ、ご飯とみそ汁ベースの食事しか受け付けない体になっているので、外食ではマッチしたものとなかなか出会えません。
Loftで定番のノートを買い、隣のビルに大戸屋を発見。こちらでも定番のサバ塩を注文したところ、なんと950円に値上がりしておりました。
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もちろん、大戸屋さんを恨むべくもなく、これまで以上によく噛んで味わいながら食しました。
原材料やエネルギー費の高騰に伴い、コスト上昇を販売価格に上乗せしたものであり、大戸屋さんの利益が増えるわけではない。ましてや、従業員の給料が上がるわけでもない。
そのほとんどが、海外に流れていくという、悲しい仕組みとなっています。
■ひとりでは「合成の誤謬」に立ち向かえない
庶民の味方であるはずの「サバ塩」が1000円近くになってしまうと、外食をやめて自炊を増やそうとする。ようするに、消費を押さえようとする。個人レベルで見れば、合理的な行動です。ただその分、大戸屋さんの所得は減ってしまう。
多くの人が、「合理的」に動いてしまうと、マクロで見ると大きなマイナスとなります。経済はつながっているので、やがて自分の給料も減ってしまうかもしれない。
もともと30年間デフレであった日本は、消費税の増税、感染症、さらにコストプッシュときて、もはやどうにもならない局面まできています。
■どうにかできるのは国でしかない
日本は、自国通貨建ての貨幣を発行できる「先進国」ということに(まだ)なっています。さっさと通貨発行して、国民にカネをばらまいてほしいものです。
毎月ひとり10万円、コストプッシュではなくデマンドプルインフレになるまで配り続けても、日本は破綻しません。破綻どころか、再生する可能性もある。できるのにやらないのは、なぜ・・・?
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■心はいつもポジティブ・ニヒリズム
筆者は、だいたいこんなことを考えながら生活をしています。仕事の時も、休日も。毎回たどり着くのは、「もう日本は終わりなんだろうなぁ・・・」という諦めです。
ダメなんだけど、最期まで足掻いてみようと心新たにして、日々を何とか過ごしております。
ただ、いいこともありまひた。繁華街と反対の方へ足を伸ばしたら、昔ながらの本屋さんがありました。ノスタルジックな気分に包まれ、ニーチェを買ってしまいました。
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ツァラトストラの世界に浸り、しばし現実逃避します。