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2 挑戦することに決めた ~脳出血を患った旅行会社社長が一組限定宿をつくるまで

脳出血を患ってから、中断していた宿泊事業計画。
やりたい気持ちはあるけれど、自信がない。
それは、病気の影響で高次脳機能障害があり、得意としていた以前のような超マルチタスク、数値管理、超特急の判断や指示が難しくなり、細かい作業が苦手になったから。
今までのような勢いがなく弱気になっていた僕に、力をくれた人。

それは、S保険会社のライフプランナーの吉田さん。
振り返ると、30年近いお付き合いだ。結婚、子の誕生、前々職の倒産、前職の去就、今の起業から現在に至るまで、いい時も、ピンチのどん底の時も、いつも寄り添って、ベストなアドバイスをしてくれる。もはや単に保険のセールスマンとは言わせない、まさにライフプランニングの伴走者であり、頼れる人生の大先輩だ。
その吉田さんが、迷っている僕の背中を押してくれた。
「今までずっと突っ走ってきたから、会社(ティースタイル)が育った。
これからは、人にやってもらうことが大事。難しいことだけど、今までとは違う目線で社会と関わっていく機会をもらったことは、ありがたいギフトだと思うよ。」
と、そのようなことを言われ、スパッとスイッチが入ったのだ。

退院後すぐ自宅に来てくれた吉田さんとの有意義な時間があり、そして、宿泊事業計画を最初からコミットしてくれている宇建築設計事務所のお二人も年末に我が家まで訪ねてくれて、前向きな話をじっくりすることができたことで、もう一度がんばろうと思えてきた。
千春さんも、これからサポートしていくことを了承している。

会社のHPに、代表として年始の挨拶を掲載している。そこに、僕の思いを込めている。
https://www.teestyle.jp/topics/topic220101.html
本丸の旅行業を、この長引くコロナ禍でもまだまだ負けずにいくつもりでいたが、牽引できず無念だ。無念であるが、信頼できる優秀な後継者がいることで、心から救われた。
今後の会社経営を考えると、リスク回避でもあり、もう一つの収益を上げる柱として、やはりこの宿泊事業申請は挑戦する価値がある。挑戦しなくてはいけない。
今の僕だからこそ、この新しい事業が採択されるまでじっくりがんばってみよう。
早速、弊社のお客様に向けて、「一日一組限定宿」に関するアンケートを実施、貴重な回答を得ることができ、勇気が湧いた。

そこに、新たな問題が浮上した。

→3 へ続く