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べてるの家のオンラインマガジン「ホップステップだうん!」 Vol.280




横浜にある若者の自立就労支援事業をされているK2インターナショナルさんで場所をお借りして、午前中は子育て当事者研究、午後はやちゼミ One Day Seminar「当事者研究三昧 ー 対話のための対話のための対話、そして研究」Vol.2が行われました。

「やちゼミ」では、さまざまな「ケアの領域」に身をおきながら実践を重ねる参加者と「行き当たりばっちりセミナー」として、「一つの問いかけを起点として、対話を重ねながら、ともに学び合う」スタイルのゼミを開催してきました。

午後のテーマで「つい笑っちゃう」という研究が興味深かったです。

息子が私や夫に怒られてるときに笑ってることがあって、緊張感がある場面の息子の助け方かもしれないと思ったのでした。

この分野はまだ解明できてないことが多そうなので苦労の専門家の方たちのお話しを聞きたいです。

文/写真:江連麻紀
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●新刊「弱さの情報公開」NEW

浦河町大通りにあるカフェに並ぶ新書


2023年10月発売の最新書籍です。

2020年に発売しご好評をいただきました「弱さの研究」の続編。

不寛容な社会での孤立と孤独「つながり」を考える。

一部では、カーリング日本代表の吉田知那美選手とべてるの家の人や
向谷地生良氏との「強さと弱さ」についての対談。

二部では人と人の「つながり」を各章で考察、依存症、認知症の孤独について、本当の「つながる」ことの意味を考える。


大反響発売中!『子ども当事者研究 わたしの心の街にはおこるちゃんがいる』本体価格:990円+税、出版社:コトノネ生活


● べてるの家の「2024年カレンダー」
2024年もべてるの家のオリジナルカレンダーが登場しました。べてるの仲間が大切にしている言葉とすずきゆうこさんの温かいイラストで2024年が良い年になりますように。


● べてるへの見学・お問い合わせは こちら



・「北のバラバラな日々」(33) 笹渕乃梨

前回、インフル明け+PMSの混乱でてんやわんやのうちに自傷にいたった顛末を公開してから2週間。おかげさまでその後はまずまず穏やかな日々に戻れております。

8月から続いている朝活(ヨガ)も再開し、大掃除の入り口みたいなこともはじめて、2週間前の自分が嘘のよう。

「喉元すぎれば〜」ということわざがあるけど、わたしの場合こと不調においてはこれが過ぎるところがあるように思います。「不調な期間はありません。わたしはずっと健康!」みたいな顔してます。けっこう大騒ぎしてるのに迷惑なやつだと思う。

友人たちは一様にわたしに優しいので、ほどほどに放っておいてくれたり、話を聴いてくれたり、娘を預かってくれたりしながらもわたしを見捨てることなくつきあい続けてくれます。心から感謝してます。

問題は、

不調→爆発→忘れる→(忘れるから)振り返りナシ

この「振り返りナシ」というのがイカンと思う。経験を活かせない。

もっとうまく自分とつきあいたい。揺れる感情を眺め、静観できるメタな自分の存在を、もっと大きなものにしてなるべく安定的に存在させたい。

わたしは今回、自分のことを初めて(少しだけ)真面目に振り返り、自分が変わる必要性を痛感したのでした。

そこである仮説を立てて検証してみることにしました。

それは

『不調モードに入るときわたしは自分の中で “小さな甘え” みたいなものを優先させている』

というもの。

疲れやPMSでどうしようもなくなったとき、爆発してもいいと思ってるんじゃないか?という話です。

爆発の内容は、最終的にはカット系の自傷に行き着きますが、その入り口は娘への小言が止まらなくなることが多い気がするのです。

小言の具体例を挙げるとこう。

平穏時)「水筒とランチマットだしてね」

爆発時)「ねぇ。水筒とランチマットは?!なんで毎日言わせるの!いい加減にしな!〜〜〜(さらに続く)」

こんな感じです。圧かけまくり。

そこでわたしは、手帳にこう書きました。

「今日一日、私はみどりに小言を言いません」

自分に立てた誓いです。

小言を言わない期間について、「1ヶ月」と浮かんだのですが、それは無理だろうと思い、そのあと「1週間」と浮かび、それもできそうにないと思い、「今日一日」まで短くなったのでした。今日一日ならなんとかなりそう。

何人かの友人にこの誓いをシェアしたところ、2人から

「ポジティブな言葉に変換してみるのはどお?」と提案を受けました。

実はそれもすでに検討済みでした。

「今日一日、私はみどりを優しい言葉で愛します」

「今日一日、私はみどりと楽しい気持ちで過ごします」など。

でも、そんな明るく軽やかな誓いでは自分の小言が止まりそうもないのは容易に想像できてしまい、先ほどの誓いの文章になったのでした。

覚悟と戒め感が必要。

つまり、わたしの小言は依存に近いのかもしれぬ。

お薬では治らないと思う。必要なのは、仲間と覚悟。

といういうわけで、きょうも「今日一日〜」の誓いを立てました。

昨日と一昨日は成功でした。小言を言わないと決めただけで不思議と胸を張れる気分で酸素が体いっぱいに行きわたるような感じがします。

きょうで3日目。これをこれからやってくるPMS期にも活かせるかがキモだと思ってます。

PMS、できればなくなってほしいけど、月に一度実験できるんなんて程よい頻度のバイオリズムとも思えてきてます。

変えられることを変えていく勇気を

変えられないものを受け入れる落ち着きを

ニーバーの祈りはいつだってわたしの背中を押してくれます。

次回、その後どうなったのかお知らせできたらいいなと思っております。

喉元すぎれば〜にならないように、喉元にとどめて暮らそうと思います。


笹渕乃梨(ささき・のり) 
自己病名は『境界線ぐちゃぐちゃ症候群サトラレ型変化球言葉タイプ(現在は枯れている)』北海道で小学生の娘と二人暮らしをしている。趣味はゆるめの野遊び、スキー、工作、手芸など。精神科のお医者につけてもらった病名はうつ病とADHD。現在は無脳薬で約3年。「子ども当事者研究」、「子育て当事者研究」、「なさ親」などで活動中。22年4月より「nasaLAB(なさラボ)」のWebラジオ「つまり、きりがないラジオ」パーソナリティ。「nasaLAB(なさラボ)」の登録はこちら↓

https://note.com/bethelnoie/membership



・続「技法以前」225 『ADHD傾向』 向谷地生良 

今年の「べてる祭り」に、ADHDとASDの特徴を併せ持った文学研究者として、ユニークな発信を続けている横道誠さん(京都府立大学)が来てくれた。その彼が、私に「似たものを感じる」といってくれた。

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