いつも貴女から
最初のひとことは、いつも貴女から
「こんばんは」「おつかれ」「おはよう」
春の木漏れ日が射した瞬間のように
暖かくて
長い道のり、貴女の横を
貴女の後ろをついて行く
冬の吐息は白くて
冬の指先は冷たくて
風がない時も霜に霧に光が反射して
オーロラ色を垣間見た
「自分に優しくしようね」って
貴女は簡単に言うけれど
恋してしまった頃だから
なにも答えられずにいた
最初の音は貴女の音
好きな声、好きな言葉
ひねくれ者に優しくて
ひねくれ者は寂しくて
少しばかりのプライドも
貴女の前では役立たず
引っ込めかけた手を掴んで繋いで
優しく微笑んでいる
眩しくて、愛しくて、恥ずかしくて、震えながら
その瞳の中に私は映っている?
この気持ち、どう伝えたらいいのだろう