織姫と彦星 ほんとのお話し(updated)
夏の星座、こと座のベガこと織姫、およびわし座のアルタイルこと彦星。
七夕の日に限って会うことを許される…
ロマンチックですが、はて、二つの星はお互いにとって、本当に特別な存在なのでしょうか…?
地球からの距離は16~25光年と宇宙的には近いほうですが、お互いの距離は14光年。
恒星としての大きさ・明るさも我々太陽とあまり変わらない、つまりあまり大きくも明るくもない、特別な天体では無いです。
なので、それぞれの星から相手の星を眺めた時の様子は、地球から織姫・彦星を見た時とあまり変わらない…
夜空に輝くちょっと明るい星の一つ、でしか、無いという…
ベタの天文豆知識でした
さあ、君、七夕好きじゃなくなったよね?笑
…悪いことした気がするのでもう一つ。
その織姫・彦星ことベガとアルタイルに加えてはくちょう座のデネブの3つで構成される夏の大三角。
なんですがこのデネブは超特殊で、太陽の65000倍もの明るさをもつ巨星で、もし、夜空で最も明るい星である、冬の星座でおおいぬ座のシリウスの位置(太陽から8光年の距離、極めて近い)にデネブがあったなら、月ぐらい明るく空を照らすのよ。
いやはや、宇宙って面白いね。
これで七夕でちょっとドヤれるでしょ?笑
追加…織姫と彦星、本当に会えるのか?
仮に、織姫と彦星が、一年に一度の七夕の日に、天の川を渡って中間地点まで歩くとして…
実は、その付近に、はくちょう座のX-1(エックスワン)という、世界ではじめて見つかったブラックホールがあることが分かっているのです。
このブラックホールX-1は、太陽よりも10数倍の質量があり、しかも連星で、隣接する「太陽よりも30倍も大きい星」のガスを今も飲み込み続けていて、1秒間に800回転の猛烈な速度で回転しています。
これ、見なきゃ損でしょ!私が織姫なら、ぜったいに寄り道して見に行って、その絶景を目にした日にわ、
彦星と会うことを忘れるわ。
こちらの企画に参加させていただきました。 #note神話部 と #星にまつわる作品