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ある記事の出典を探して(追記あり)

 皆さんHelp!協力をお願いしたいんです。
 「川が氾濫して次々と助けが来るのに、神様が来ることを信じて最後にはおぼれて死んでしまう話し」という、おそらくキリスト教、の寓話があります。私は、この話しをどこかで聞いて、note開始初期のころ、「信じることは大事?」と題してnoteの記事にしていました。その記事は下書きに戻してしまったのですが、この美しいお話しが、いったい私はどこで知ったのか、ずっと気になってました。どうして書いたのか、書けたのか覚えていないんです。そこでまずは、私がnote記事として走り書きしたそれを、貼りますので、ぜひ読んでください。

信じることは大事?

ベタ(メリーバッドエンド)
2019年5月30日 22:32
 
ある熱烈なクリスチャンの女性が、たくさんの人と川でキャンプして楽しいひと時を過ごしていました。
「午後から天気が悪くなるらしいから、川から離れたほうがいいですよ」
と親切な方が言ってくれました。
女性は
「ありがとうございます。でも私には神様がいるから大丈夫です」
 
そして時間がたつと雨が降り出してきました。
また別の方が
「川が増水してますが、いまならまだ渡れます。行きましょう」
しかし女性は
「ありがとうございます。でも私には神様がいるから大丈夫です」
 
そしてどんどん川が激流になり、ボートでわたることも出来なくなった。
 
しばらくしてヘリコプターが救助に来た。
「早くはしごにつかまってください。これ以上は危険です」
しかし女性は
「ありがとうございます。でも私には神様がいるから大丈夫です」
 
ヘリコプターはほかの全員を救助した。そしてまた女性に
「急いではしごにつかまってください!これ以上はこちらも危険です!早く!」
しかし女性は
「本当に大丈夫です。私には神様がついているから。」
 
そして激流は彼女を飲み込んでしまった。
 
 :
 
気がつくと女性は、明るく温かいお花畑で目が覚めた。
歩いていると神様と出会った。
女性は死んだことを悟り、言った。
「ああ、神様!私はあなたを信じ、助けを待ったのに、助けてくださらなかった。私の信仰が足りなかったのでしょうか!?」
 
神様は言いました。
 
「あなたは何か勘違いをしているようだ。
・・私は4回もあなたを助けようとしたのに。」
 
ーーー --- ---
 
…自分が正しいと信じることが正しい、とは必ずしも言えないのです。
 
人の意見に耳を傾けるのは大事。

ベタnote「信じることは大事?」より

 ハイ、簡潔で無駄がなくて面白い美しい文章ですね。でも、私はこれを書いたとき、どこかでこれを聞いていたのか、または何かを参考にして見ながら書いたのか、さっぱり覚えていません。


映画「終わらない週末」で語られた!

 それがですね、最近(2023年)の映画でこの寓話が語られたんです!しかも、出典も明らかにして。
 この映画は、昨今ブームな「終末モノ」で、世界が終末を突如迎えようというときに、ちょうど別荘地にいた割とリッチで理性的な家族が問題に直面し、果たしてどういう行動を「正しさ」を天秤にかけて取るか、という点が面白い話し。その中でこの寓話がかいつまんで語られ、そこで「ザ・ホワイトハウス」という映画の、「S1-14」だと明言されたんです!
 映画のなかで語られるTVドラマだから実在するか疑問でしたが、調べたらそのドラマは実在のものでした。多分、私はそれは観ていません。

ザ・ホワイトハウス S1-14を観た!

 そこでそのドラマを配信にないか探しました。ドラマは1999年アメリカのドラマで、どこで配信されてたかというと、アマプラやネトフリには無くて、Youtubeで有料でありました。数ドル払って、該当話だけを視聴。

 以下に、そのシーンでの模様を転載します。

ザ・ホワイトハウス シーズン1エピソード14「安息日」
 
死刑の執行について悩む大統領。神に正しい知恵をと祈るが、助けがないことに腹を立てていると、友人である神父が語りはじめた…。

「川のそばの男」

彼は「洪水になる」と無線で連絡を受けた

「全員避難するように」と

だが彼は「私は信心深いから祈れば神が守ってくださる」と

水位が上がりボートに乗った男が来た

「洪水だ 避難所へ行こう」

だが男は叫び返した

「私は信心深い 祈れば神が助けてくださる」

ヘリコプターが来て誰かがメガホンで叫んだ

「そこの君 町は洪水だ ハシゴで上がってこい」

だが男は相変わらず「信心深いから紙が助けてくださる」と

結局 彼は溺れ死んだ

天国の門の前に立った彼は神に面会を求めた

「神よ 私は祈りを捧げました」
「愛されてると思ったのに なぜ こんな目に?」

神は言った

「無線とヘリとボートを差し向けたのにー」
「なぜここに来た?」

ザ・ホワイトハウス シーズン1エピソード14

 …語り終えると大統領は深く反省するように考えながら部屋を歩き回った。神父は「懺悔を聞くよ」と。大統領は膝まずき、それに応じた。(幕)

 …素晴らしす。主人公は男性だったのですね。それから「助け」は私の文章は4回だけどこちらは3回という違いがありました。ところでその幕でこの回は終了し、すぐにエンドロールとなったのですが、そこで示された、エグゼクティブ・プロデューサーの一人が、なんと、私が特に尊敬する脚本化、アーロン・ソーキンだった!!さすがです。こちら↓の監督および脚本。

でもその出典はどこに?

 キリスト教の、どこかのお話しなのか、どうなのか、はたまたさらに別の映画や小説がもとになっているのか??がまだ気になったので、ChatGPTに聞いてみます。

私:
「川が氾濫して次々と助けが来るのに、神様が来ることを信じて最後にはおぼれて死んでしまう話し」の出典

ChatGPT:
その話は一般的に「洪水と信仰の寓話」や「洪水と神の救いの話」として知られているエピソードで、特定の宗教書や文学作品に由来するものではなく、広く伝わる寓話(パラブル)です。

この話の概要は以下の通りです:

ある信心深い男が洪水に見舞われ、家の屋根に避難します。彼は「神が自分を救ってくれる」と信じて祈ります。まず、ボートが来て「乗ってください」と言われますが、男は「神が自分を救ってくれる」と言って断ります。次に、別のボートが来ても同じように断り、最後にヘリコプターが来た時も同じ理由で断ります。結局、洪水がさらに悪化し、男は溺れて死んでしまいます。天国に行った男は神に「なぜ助けてくれなかったのですか?」と尋ねると、神は「私は君を救うために2隻のボートと1機のヘリコプターを送ったのに」と答えるというものです。

この寓話は、「救済は予想外の形で訪れることがあり、その機会を逃してはいけない」という教訓を伝えるためによく使われます。

ChatGPT

…さすが、詳しい!特定の宗教書や文学に由来しないと。‥では、私はどこで知ったのでしょう??ますます気になりました。でもその前に。

私:
この話しを詳しく、物語ってください。

ChatGPT:

ChatGPT

 …男性が主人公で、ザ・ホワイトハウス寄りな内容ですね。なかなか洗練された文章ですね。

「洪水と信仰の寓話」や「洪水と神の救いの話」でGoogle検索

 Webで普通にGoogleで検索すると、「洪水と信仰の寓話」では、ノアの箱舟の話しばかりしか出てきませんでしたが、「洪水と神の救いの話」では、何件かのキリスト教教会のWebサイトで、この寓話が紹介されていました!ただどちらも「主人公は男性」で、また記載内容は「サマリ(概要)」に絞られていました。

 …私のnoteに記録した、女性が主人公で、簡潔で無駄がなくて面白い美しい文章は、いったいどこから来たのでしょう??もしかして、(頭上から)降りてきたのかも!?

いったい出典はどこなのか…

 もしかしたら、最初にあげた私の文章、そのものがどこかからのコピペかもしれない。なので、その文章そのままで検索してみましょう。この場合、ChatGPTよりも、Webの膨大な情報から検索することに優れている、Bing CopilotというAIを利用してみます。
 ではやってみましょう。

自分:
以下の文章を探してください。
ある熱烈なクリスチャンの女性が、たくさんの人と川でキャンプして楽しいひと時を過ごしていました。

Copilot:
この文章は、ベタさんのブログ「メリーバッドエンド」の記事「信じることは大事?」に含まれています。

他に知りたいことがあれば、どうぞ教えてくださいね。

Bing Copilot


…ってオィ!💢

…やはり、私のnoteに記録した冒頭のお話、女性が主人公で、簡潔で無駄がなくて面白い美しい文章は、きっと(頭上から)舞い降りてきた、私のオリジナルの文章なのかも!?かも!?


…もしご存じの方がいらしたら教えてください。m(。_。)m


追記(2024年8月18日)

 あ!もしかして、日本語でAIやGoogle検索を用いて調べていたら日本語の文献しか調査されなかったかも、と気が付いて、英語で調査しました。

私:
Please look for the origin of the story called 'The Man by the River,' as told in The West Wing, Season 1, Episode 14.
訳:WestWing(ザ・ホワイトハウス)S1-14の「川のそばの男」の話しの出典を探してください。

Bing Copilot

Copilot概訳:
このストーリーはWestWingのS1-14で語られています。その概要はこれこれこうです…(ベタ:またかよ)

このストーリーはWestWingに限ったことではなく、さまざまな文脈でさまざまに語られてきました。
これであなたにとって物語の出典が明確になりましたか?

…なってない💢
ベタ、しつこく続けます。

Bing Copilot

私:
この話しのもっとも古い記事のURLをください。

Copilot:
WestWingのその話のURLはこちらですー(IMDbのURL)

私:
この話しはWestWingによって創作されたんですかね??私は違うと思います。教会やその他で語られたURLをください。

Copilot:
その通りです。・・詳しい情報は、ウィキペディアのページをご覧ください。

見つかりました!

英語のWikipediaに、このお話し「溺れる人のたとえ話」として、十分な資料がまとまってました!
それによると・・

溺れる男のたとえ話は二艘の船とヘリコプターとしても知られ、しばしば冗談として語られる短編物語で、最もよくあるのは、敬虔なキリスト教徒(多くの場合牧師)の男が、迫り来る洪水に直面して何度か救助を拒み、そのたびに神が救ってくれると救助しようとする人々に言うという話である。最後の試みも断った後、男は洪水で溺死する。死後、男は神に会い、なぜ介入しなかったのかと尋ねる。神は、男が助けを受け入れるだろうという期待で救助しようとする人々全員を男の助けに送ったと答え、神は人間や他の地上の存在を通して行動するという原理を強調している。

アメリカのプロテスタントコミュニティで頻繁に語り継がれるこの物語は(カトリックでも語られ、ヒンズー教仏教ユダヤ教のバージョンも記録されているが)、"神は自ら助かる者を助ける"という格言を強化し、神は奇跡を通して働くと信じ、代わりに人間が地上で神の仕事をすることを好む人々を叱責すると考えられている。

https://en.wikipedia.org/wiki/Parable_of_the_drowning_man

アメリカのプロテスタントのコミュニティで頻繁に語り継がれると。

そして、

この物語が最初に語られたのはいつなのかは不明だが、20世紀初頭か中頃の米国だと考えられている。その起源を考察した人々は、神が今も地上で奇跡を起こしていると信じる福音派の宗派であるペンテコステ派を揶揄するジョークとして始まったのではないかと推測している。より深く解釈すると、キリスト教徒が全能の神への信仰と、以前は不可能と思われていたことを達成できる人間の技術の能力の向上を調和させた方法だったとされる。

https://en.wikipedia.org/wiki/Parable_of_the_drowning_man

いつかは不明だが、20世紀初頭か中ごろだと。

それから、Wikipediaの記事をざっと全部目を通しました。

けつろん

…この話しに関する詳しい情報が得られました。が、私がそのうちどの資料でこれを見たかについては、上記の私の文章「信じることは大事?」が2019年ですのでその頃~少し前の文献のURLもたどりましたが、それらは見た覚えがなかったです。

結論、やはり私はこの話しを創作したのかもしれません。天才では…⁉


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