小説「夏のかけら」は恋愛小説の形であるけれど、もうひとつの隠れたモチーフが主軸になっています。(第一回) 7 幸田 玲 2022年7月24日 19:19 それは「離婚後の単独親権制の弊害がもたらす問題」です。キーワードは、「共同親権・共同監護」です。「ところで、叔母から聞いた話なんですけど、民法の中に家族法と呼ばれる箇所があって、離婚すると親権を持った片親の意向ひとつで、子供と会わす、会わせないということができるそうですね。親権者の意向を無視して、無理に子供と会おうとすると、たとえ、血の繋がった親であっても、刑法違反の行為として、罰せられることもあります。理不尽な法律がまかり通っているみたいで……」 綾香は、言葉を切った。口調は穏やかだったが、潤んだ目は、烈しい思いが込められているように感じられた。「そんな話を聞いたのは初めてです。実の親子が会えないなんて、信じられないな。そんなことはないでしょう」 達也は否定するように、首を振った。「日本は単独親権制で、どちらかに子供の親権者を決めないと、離婚できない決まりらしいのです。離婚、あるいは別居状態になると、離れて暮らす片親は、子供と会えないケースが多いと聞きました」「僕の親や親戚は、離婚している人がいないからわからないけど……。でも、それが事実だとしたら、ひどい話だな」 綾香は目を伏せて暗い表情で黙っていたが、不意に、ふぅ、と、吐息を漏らした。「叔母から、そんな法律があることを聞かされて、私も信じられませんでした。両親の場合、そんなことがあったのかどうか知らないけど」 はじめて聞く話で、返す言葉はなかった。 達也は、信じられなかった。血を分け合った親子が会えない、そんな現実が、本当に多く存在しているのだろうか。出典: 電子書籍・小説「夏のかけら」 夏のかけら: ロマンス小説 amzn.to 300円 (2022年07月24日 18:30時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する つい最近、ツイッター界隈で「共同親権」のニュースを目にしました。子供にとっては離婚しようが親は親であり、親にとっても子供は子供。共同親権が認められるべきだ。世界の標準でもある。虐待やDVなどのケースも想定して単独親権も選べるとのこと。子供にとって真に良い制度となるようにしていきたい。#Yahooニュースhttps://t.co/QYQRYr83SI— 松川るい =自民党= (@Matsukawa_Rui) July 20, 2022 そしてまた、違う視点のツイートを知ることになりました。それは、2022年れいわ新選組 参院選 全国比例候補者のよだかれん氏のツイートでした。#共同親権は百害あって一利なし#統一教会系議員が暗躍れいわ新選組は党として共同親権に反対の立場ですので、声を上げられずに怯えている同居親さん、どうぞご安心ください。(2020年12月3日院内集会メッセージ) pic.twitter.com/pHD3ICZ7aX— よだかれん れいわ新選組 参院選 全国比例候補者 (@karenshinjyuku) July 20, 2022 よだかれん氏のツイートに対して、私の返信です。「院内集会メッセージ」を読んで、この問題に対して片手落ちな思考に驚きました。この問題(親子面接交流)を俯瞰した視野で語られなかったことが残念でなりません。夫婦の問題と親子関係は別問題だと思います。— 幸田 玲 (@bestplanning) July 20, 2022 次回、この問題について掘り下げた記事を書いてゆきたいと思います。興味のある方は読んでみてくださいね。 ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! サポートして頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。 チップで応援する #日記 #小説 #恋愛小説 #離婚 #れいわ新選組 #共同親権 #面会交流 #夏のかけら #よだかれん 7